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第27話 「甘えてほしい、心から」
夏実と京輔の関係を「中学生」と称した美樹。
話を聞いた代わりに――自分たちのことを話し始めた。
「最初はね、さっきみたいにお姉さんぶるの、できなかったんだよ？ 男が奢るものだと思ってたし、気は遣うものじゃなくて遣われるものって思ってたんだー。今まで会った男の人って、そういう人ばっかりだったし。でも……キョンくんはさ、違ったんだ」
（モテそうだもんな、美樹さん……）
「私あの店では先輩だったから、仕方なく教えたりフォローしたりしてたんだけど……そのときの感じがね。いいなーって。しっかりしてて、相手を立てようとするのが……カワイイし、カッコイイなぁって思ったの」
「……」
「この子に甘えてもらったら、すごい幸せな気持ちになれるんじゃないかなって」
（それで付き合い始めて、篠塚を甘えさせてたんだ……）
夏実の脳裏に過（よ）ぎったのは――あの雨＊＊＊＊＊
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