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――戦わない戦闘
暗黒の城・玉座の間。
変装を解いた声優たち15人は、
静かに一歩、前へ進んだ。
「……来たんだ」
闇の中から、最初の影が現れる。
冷たい瞳。
感情を削ぎ落とした声。
闇堕ちした佐藤日向だった。
闇堕ち佐藤日向
「……人間を……倒す……」
手をかざした瞬間、
闇の魔法が広がる。
「来る!」
その瞬間――
「止めるよ!」
本泉莉奈が一歩前に出る。
小さく、でもはっきりと声を出す。
「……小人化(ミニマム)」
光の魔法陣が広がり、
佐藤日向の身体が、ぽん、と小さくなった。
「……え……?」
闇が、揺らぐ。
瑠璃子は、ゆっくりと近づいた。
「日向ちゃん……」
しゃがみ込み、目線を合わせる。
「私たちは……倒しに来たんじゃない」
「迎えに来たんだよ」
小さくなった日向の瞳が、揺れた。
⸻
次に、闇が二つに分かれる。
そこに立っていたのは――
闇堕ちした楠木ともりと、田辺留依。
二人は言葉を発さず、
ただ、強い闇の圧を放っていた。
「……ともりちゃん……」
瑠璃子の声が、震える。
だが、歩みは止まらない。
「留依ちゃん……」
「私たち、覚えてるでしょ」
「笑ってたこと」
「声を合わせてたこと」
闇が、一瞬だけ、ひび割れる。
だが――
「……無駄……」
最後に前へ出てきたのは、
闇堕ちした鈴木みのりだった。
「……光は……邪魔……」
闇の光が、再び放たれる。
「伏せて!!」
15人が一斉に散り、
攻撃をかわす。
床が、えぐれた。
だが――
誰も、反撃しない。
瑠璃子は、走った。
「……もう、やめよう!」
闇の中へ飛び込み、
みのりを、そしてその先の三人を――
強く抱きしめる。
勇者・野口瑠璃子
「あなたたちは……声優でもあるんだよ!!」
「お願いだから……」
「笑顔に、戻って!!」
一瞬、世界が止まった。
⸻
「……え……?」
みのりの声が、震える。
「……だれ……?」
「……あ……」
ともりの瞳に、光が差す。
「……ステージ……?」
留依が、息を呑む。
「……みんな……?」
闇が、砕け散る。
瞳の色が、
黒から――元の色へ。
「……私たち……」
みのりが、涙を浮かべる。
「……何してたんだろ……」
日向も元の姿に戻り、
その場に座り込んだ。
「……ごめん……」
瑠璃子は、ぎゅっと抱きしめたまま、
静かに言う。
「……おかえり」
こうして――
闇堕ちしていたニーゴの声優4人は、
光を取り戻した。
そして――
「……私たちも、行く」
ともりが言う。
「この世界を……終わらせに」
声優たちの人数は、
15人から20人へ。
だが、城の奥で――
“本当の黒幕”は、静かに笑っていた。
これは、勝利ではない。
これは――
“救出の第一歩”。
キャラクター紹介
― 25時、ナイトコードで。声優組 ―
⸻
■ 楠木ともり
職業(現実世界): 声優
担当ユニット: 25時、ナイトコードで。
異世界での状態: 闇堕ち → 救出
異世界での役割: 共鳴者(メンタル支援)
闇の世界で最も深く“声を否定する闇”に囚われていた存在。
声を持つこと自体が苦しみになるという歪んだ思想を植え付けられていた。
野口瑠璃子の言葉と抱擁によって正気を取り戻し、
再び「声でつながる」ことを選ぶ。
救出後は、
闇に落ちた者の心を理解できる存在として、
パーティの精神的な要となっていく。
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■ 鈴木みのり
職業(現実世界): 声優
異世界での状態: 闇堕ち → 救出
異世界での役割: 闇属性アタッカー(制御後)
闇の光を放ち、勇者・野口瑠璃子を一度は打ち倒した張本人。
闇に染まりながらも、その奥には強い感情と迷いが残っていた。
救出後は闇の力を完全には失わず、
“制御された闇”として戦う希少な存在となる。
自分がしてしまったことを悔い、
誰よりも強く「取り戻す側」に立つことを誓う。
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■ 佐藤日向
職業(現実世界): 声優
異世界での状態: 闇堕ち → 救出
異世界での役割: 撹乱・補助役
闇に囚われた際は感情を失い、
「人間を倒す」という命令だけを繰り返していた。
本泉莉奈の魔法によって動きを封じられ、
瑠璃子の対話によって心を取り戻す。
救出後は、
敵側の行動パターンや闇の思考を分析できる貴重な存在。
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■ 田辺留依
職業(現実世界): 声優
異世界での状態: 闇堕ち → 救出
異世界での役割: 防御・結界担当
言葉少なに闇を纏い、
強力な圧で相手を封じる役割を担っていた。
救出後は、
仲間を守るための結界や防御スキルを発揮。
冷静さと優しさを併せ持つ、後衛の要。
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