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I will fight for…

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27

第26話

♥

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2024年04月27日

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亮平Side


めめの部屋から出た瞬間、俺とふっかはフリーズと鉢合わせた。その直後……フリーズがステッキを2回鳴らしたかと思えば、俺たちは真っ黒な広い空間に閉じ込められていた。

💜「は?何これ!」

💚「フリーズの、封印術……」

💜「封印??」

💚「どんな人でもモノでも、その力を封じられてしまう術だよ。俺も、最初それで能力を抑えつけられた」

💜「マジかよ……」

ふっかは封印術の結界をドンドンと叩くけど、結界はもちろんビクともしない。これだと、俺たちの技が使えても出るのは厳しいかもしれない。

突然、そんな結界の中にフリーズが現れた。

💜💚「えっ?!」

「あなた方であれば、すぐに出てきてしまうかもしれないので……邪魔の入らないココで、あなた方を消そうと思いまして」

不敵な笑みを浮かべるフリーズ……背筋がゾクリとするのを感じた。

でも、これは逆にチャンスだった。だって、フリーズはまだ知らないから……ふっかの、本気の力を。


ふっかはいつも、周りに迷惑がかからないように、そして体力の消耗が激しい自分が倒れてしまわないように、能力に制限をかけて戦っている。だけどここは結界の中であり、敵の拠点……制限をかける必要がない。

となれば。本気の力を出すふっかと、俺の力があれば。どんな逆境でも、もう負けることはない。


同じことを考えていたのか……ふと隣を見ると、ふっかの顔に笑みが浮かんでいた。その笑顔は、いつものアイドルスマイルじゃない。思わず足がすくんでしまうような……恐怖を感じる笑顔だ。

そんなふっかは、俺の方を見て頷く。制限を……『リミッター』を解除する合図だ。俺も笑顔で頷き返す。大丈夫、今ならふっかについていける。

そんな俺たちの様子を見て、フリーズは怪訝な表情になった。

「……なんですか?この結界ではいつもの力は出せないはずです。あなた方の負けは、もう決まっているのですよ……!」

💜「それはどうかなぁ?」

フリーズの煽りに、ふっかが煽りで返した。

💜「俺の能力に秘密があるってこと、知ってる?……まあ、知らないか」

手首を回しながらふっかは言う。俺もそれに続く。

💚「ふっかの能力は『モンスターエスパー』。モンスター、ということは」

💜「すなわち、”怪物”?俺、怪物みたいに相手の技喰えんだよね……だから、」

💜💚「一度くらった攻撃は、再現できる」

ふっかの息に合わせてみると、ピッタリと声が揃った。ふっかと俺は顔を見合わせる。

💜「ハハッ、あべちゃん分かってんねぇ」

💚「何年一緒だと思ってんの」

💜「さっすがあべちゃんだわ」

余裕そうな俺たちを見て、フリーズは焦りを感じたのだろう。ステッキを持つ手がプルプルと震えていた。

「お、おのれ……!」

💜「今からリミッター解除するから。どうなっても、しらないよ?」

その言葉が、俺たちの戦いの火蓋を切った。



「うぉぉぉ……!!」

雄叫びをあげながら向かってくるフリーズ。俺はその攻撃を避けながら、技で自分とふっかの背中に羽をつける。『スマートウィング』といって、付け外しが可能な羽だ。

ふっかと俺は一瞬目を合わせ、お互い別の方向へ飛ぶと、フリーズはその場で止まり、俺たちの中間で警戒態勢をとる。四人衆というだけあって、戦いのスキルもそこそこあるのだろう。どちらかだけを追う、という単純な思考には至らなかったみたいだ。

「……先にどちらを殺りましょうか」

鋭い目線で俺らを交互に見るフリーズ。フリーズのステッキからは、おどろおどろしい闇の気が溢れている。

「厄介なのはやはり、あなたの方ですね……!」

俺の方を向いたまま、フリーズはふっかの方向へ飛んだ。ふっかは瞬間移動でフリーズの真上へ回り込むと、羽を使って滞空しながら波動を放った。

💜「はあっ!」

フリーズはその威力で軽く吹き飛んだが、すぐに体勢を整え直した。

「……やりますねぇ」

💜「俺を甘く見んなって」

その後も、俺の鞭とふっかの技で追いうちをかけるも、フリーズにトドメをさすところまではいかなかった。

……そこに、俺は違和感を感じた。

(続く)

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