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「なんでこうなるのよー!!」
予想より早く授かった二人目は、もちろん嬉しい。
けれど、間を置かずして、つわりもやってきた。ゆずのときほどひどくはない。食べられるものもあるし、日常生活だって、どうにか送れている。
ただ、今回は……とても困った特徴があった。
(陽一さんの匂いが、とにかく無理……!)
昼間、近づかれるだけで胸の奥がむかむかしてしまうのだ。
あんなに格好よくなった旦那様なのに。本当なら、四六時中くっついていたいのに。
毎朝恒例だったハグとちゅーも、泣く泣く封印することになってしまった。
唯一許されているのは、夜。お風呂から上がり、石鹸の香りに包まれた状態の旦那様だけだ。
(あーあ。もっといっぱいイチャイチャしたかったのにな……)
これも、贅沢な悩みなんだろうか。しかも、私を悩ませているのは、つわりだけではない。
「ゆず、おねえちゃんだから!」
最近の娘は、何でも自分でやりたがる。けれど、うまくできなければ――。
「できないのぉーっ!」
その場に転がり、大泣き。かと思えば、次の瞬間には、
「ゆずは、あかちゃんなの!」
突然、赤ちゃんに戻ってしまう。ご飯を一口も自分で食べず、
「あーんして! たべさせてよぉ!」
と口を開け、移動するときには当然のように両手を広げる。
「だっこ!」
お姉ちゃんと赤ちゃんを、一日のうちに何度も行ったり来たり。
それでも、娘が眠ったあとの夜だけは――私達の時間だ。浴室の扉が開き、湯上がりの陽一さんがリビングへ戻ってくる。濡れた髪から、ふわりと石鹸の香りが漂った。
「陽一さん……っ」
待ちきれず、ソファに座った彼の膝の上へ、そっと腰掛ける。 驚いたように目を開いたあと、すぐに背中へ腕を回してくれた。
「つわり、大丈夫……?」
「うん。お風呂上がりの陽一さんは、世界で一番いい匂いなの♡」
鎖骨のあたりへ顔を埋め、すうっと息を吸い込んだ。
「……ずっと、こうしてたい」
昼間に我慢した分を取り戻すように、何度も頬をすり寄せる。困ったように笑いながらも、背中を優しく撫でてくれた。
「ねえ、重くない?」
「大丈夫だよ」
迷いのない即答。背中に回った腕が、ほんの少しだけ強くなる。私のわがままも、弱さも、すべて受け止めてくれる。やっぱり、世界でたった一人。この人しかいないのだ。
***
それから、数か月後。
「切迫早産ですね」
#ハッピーエンド
高瀬船
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#溺愛
星キラリ

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#異類婚姻譚
和泉
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コメント
1件
ひよりさん、最新話読みました〜!!🌸 お風呂上がりの陽一さんの匂いだけで乗り切る夜のイチャイチャ、尊すぎて鼻血出るかと思った!!🫠💕 ゆずちゃんの「おねえちゃんだから!」と「あかちゃんなの」の切り替わりがリアルで可愛すぎてにっこりしちゃった〜😭💗 最後の「切迫早産」で一気に現実に引き戻された…続きが気になりすぎて夜しか眠れないよ〜!!