テラーノベル
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宮舘は渡辺の幼馴染だ。
幼稚園からずっと一緒にいた。
大人になり、渡辺は研究員の職に就き、宮舘は得意な料理を活かしレストランのシェフになった。
何度か、宮舘の店に食べに行ったこともある。
しかしある日、宮舘との連絡が取れなくなったのだった。
働いていたレストランもやめ、姿を消した。
その宮舘が今、ガラスの壁を隔てて目の前にいるのだ。
💙「涼太…なんでお前が、ここに…」
自分の幼馴染が、触手に寄生された実験対象であることが受け入れられなかった。
❤️「翔太…」
💙「なんで…?なんでなんだよ!」
💙「突然いなくなって…再会してみれば、寄生された実験体で…」
膝から崩れ落ち、嗚咽を交えながら叫ぶ。
❤️「俺に何があったか、聞いてくれる?」
それから渡辺は静かに、宮舘の話を聞いた。
謎生物を扱う組織に連れ去られたこと。
そこで「レギオン」に寄生されたこと。
寄生されても自分だけ生き残ったこと。
国の組織に助けられ、この研究所に送られてきたこと。
そして、渡辺と再会できたこと。
❤️「この体でも、翔太と再会できたことはすごく嬉しいよ」
💙「涼太、俺…」
💙「絶対涼太を助けてやる。元の人間に戻る方法を見つけてみせる」
❤️「ありがとう」
❤️「これから、よろしくね」
宮舘の観察は朝と夜の2回。
異変がないか、防護服を着て隔離室の中に入り、くまなく調べる。
そしてそれは、渡辺が宮舘に触れることができる、ごく限られた時間だった。
💙「R.M-325、夜のチェックを始める」
たとえ目の前の実験対象が幼馴染だろうと、研究員として、チェックは正しく行うのが渡辺のプライドだ。
宮舘の頭から爪先までしっかりと。
はたから見れば、宮舘の姿は昔と変わらない。
しかし、その腰には、触手の証のように、赤黒いあざのようなものがくっきりと浮き上がっていた。
そのあざを触るたび、宮舘の体がピクリと震えるのが、渡辺は耐えられなかった。
💙「___異常なし」
それだけを告げると、隔離室を出る。
ほぼ一日中、隔離室の外から宮舘の姿を見ているとはいえ、ガラスを隔てての会話は苦しいものだ。
💙「涼太、本当に痛くないのか?」
❤️「痛くはないかな。でも、『変異活性期』が近づくと体が疼くんだ」
❤️「そして活性期に入れば、もう破壊衝動と飢餓感を抑えられなくなる」
❤️「活性期になればもう、俺の理性や意識はないと思うな」
ふふっ、と宮舘は笑うが、その苦しみが凄まじいものであることを、渡辺は痛感しているのだ。
宮舘は実験体であっても、人間らしい生活は欠かさない。
研究所が作った食事を食べ、ベッドで眠り、静かに読書をする。
昔からみせるロイヤルさは、今も健在だった。
💙「昔から、そういうところは変わらないよな」
❤️「俺はこれでも人間だからね。自分の思うように生きたいんだ」
夜もふけ、チェックを終わらせたところで、宮舘はベッドに潜った。
渡辺も隔離室を離れ、研究室へと戻る。
研究員A「渡辺さん、お疲れ様です」
💙「お疲れ様です…」
研究員A「随分と熱心に観察されてますね、R.M-325を」
💙「生態が気になってな」
実験対象が幼馴染であることを、渡辺は知られたくなかった。
自分でもなぜだかはわかっていないが。
💙「まぁ、ただのサンプルだ」
周囲の研究員には、そう冷徹に言う他なかった。
マロン
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水瀬菜音
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コメント
14件
読みました!さいこーです!続き楽しみに待ってます!
読んだよ〜😊 ❤️人間に戻れると良いな🤔
ふぁふぁっふぁふぁ)))殴 好きです