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♡かわいい
翌朝
「寝顔かわいい。」
まだ眠っている私の隣で誰かが喋って目を覚ました。
「んっ…。」
ごしごしと目をこする私の視界の端で何かが動いて思わず「ひっ…。」と、声を漏らす。
気のせいということを取り繕って胸をなでおろすと、守護霊さんは悲しそうな顔をして言った。
「やっぱり、俺が見えないのか…。」
そんなに悲しそうな声で、顔で言わないで…。
自分が守護霊さんをいじめているみたいで嫌になった。
『見えますよ。』
そんな言葉をぐっと飲みこんで学校に行く準備をする。
顔を洗ってご飯を食べて歯磨きをして。ごく普通の学生らしい行動。
でも、いつもと一つ違うのは、今日が入学式という大事な日ということ。
新しい後輩ができて、新しいクラスになる。
新しい友達ができて、新しい学校生活が始まる。
そんな希望を抱いて家から一歩踏み出した――――。
登校中
「かわいい。」
何をしていても聞こえる守護霊様の声。
かわいいは、守護霊様の口癖なのかもしれない。
どこに行っても、何をしていても、私ではない何かにかわいいと言う。
そう、私ではない。と、思う。
地味な私にかわいいなんて言うのはお母さんくらいだ。
それなのに勘違いしそうになる。
真っ直ぐに射るような視線を私から外さず、真剣な顔でその言葉を口にするから。
「かわいい。」
また聞こえて、ばれない程度に守護霊様の方を見る。
やっぱり、こっち見てる。
何で毎回私の方を見て言うの…?
そう思ったけど、自意識過剰すぎて自分が恥ずかしくなる。
なぜなら、守護霊様の視線の先にはわんちゃんがいたから。
うぅ…恥ずかしい。
恥ずかしさのあまり、手で顔を覆う。
「顔赤い、かわいい。」
ふぇっ…!?
あ、赤くないっ!
心の中で否定した私は気づく。
顔、赤い…かわいいって、わ、私!?
いや、ないないない。
かわいくないもん。
とりあえず知らないふりをして、学校まで早足で向かった。
恥ずかしさを紛らわすために。
「”かわいい”。」
また、背後から聞こえた声に無視をして。
コメント
1件
おお、2話!守護霊様の「かわいい」連発、めっちゃ気になるやつやん笑。主人公が「私じゃない…よね?」って自意識過剰になりながらも、実はガチで見られてるっぽいのがじれったくて可愛いわ〜。特に「顔赤い、かわいい」で「ふぇっ!?」ってなるところ、完全に心臓直撃やん。続きが気になるわ🔥
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