テラーノベル
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“いつも比べられて生きてきていた。”
三人兄弟の中間に挟まれた環境、というのは随分と疲れるものだった。
よりによって相性の悪い兄と弟。
放任気味のうちの親は何かあっても放置するから、その仲裁や場を収める役割をいつも押し付けられる。
仲裁したらしたで、怒りは呆れの銃口は全てこちらに向いてしまう。
周りの大人からは、同情の視線を向けられるだけで、救いの手なんて誰も差し伸べない。
不遇な子、なんてレッテルを貼り付けるくらいなら放置の方がましだった。
自分で全て解決しなければ、この環境では生きていけない。
他に手を差し伸べるだけ、時間の無駄なだけ。
そう言い聞かせ、今までを生きてきた。
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