黄昏レ時の小さなお店

       　　　　　ー第2話ー

　　　　本日のお客様⋯米国様

米国「つ”か”れ”た”……」

米国「（親父から5時間ぐらい逃げてたな……今日は日本家に止めてもらうか☆）」

米国「…やべ、適当に歩いてたせいで迷ったか」

米国「うわっ!?しかも雨かよ!?どっか雨宿りできるとこっ!!」

???「では、こちらへどうぞ」

米国「誰か知らんけど了解だぁぁ!!!」

からんころん

米国「すまん、取り乱してた」

???「大丈夫ですよ」

米国「えっと…ここはどこなんだ？」

???「宝石屋兼喫茶店の《黄昏レ》です」

米国「ほーん…」

???「まず…びしょ濡れなのでタオル貸しますよ」

米国「お、サンキュ」

???「で…何か食べたり飲んだりしていきます？」

米国「コーr))」

???「ありません」

米国「即答だなお嬢ちゃん…」

???「男です」

米国「ん？」

???「女じゃないです」

米国「え？」

???「女じゃないですと言っているでしょう」

米国「はぁぁぁぁ!?」

米国「CuteなGirlじゃないのか!?」

???「今の言葉で言うと…中性？男の娘？とか言う感じですかね」

米国「ｴｯ…… 」

???「この話は関係ないので…もう一回聞きますけどご注文は？」

米国「コーr))」

???「ありません」

米国「冗談だよ、サンドイッチくださーい」

???「サンドイッチだけでよろしいですか」

米国「okさ☆」

???「かしこまりました」

???「少々お待ちください」

米国「うまそー!!」

???「それはよかったです」

米国「*Very Yammy!!!*」

???「それは良かったです」

米国「Thank you!!!」

???「もう食べ終わったんですか」

米国「そりゃぁな」

???「普通は5分とか…早くて3分は掛かると思うんですが」

米国「そうか？」

???「そうですよ」

米国「そろそろ雨も止んで…ってまだ降ってる!?もう濡れる覚悟でーー 」

がちゃがちゃ

???「開きませんよ」

米国「お前……俺をここに閉じ込めたのか!?」

???「貴方の心が閉ざされたままだからです」

米国「何を言ってるんだ???」

???「何か悩みがあるはずです」

米国「いやいや！この俺に悩みなんて!!」

???「だったらこっちが言ってしまいますけど」

米国「大丈夫だ!!自分で言う!!!」

???「やっぱりあったんですね」

米国「あ…ま、いいや！俺、好きな人？国がいるんだよ」

???「なるほどですね」

米国「鈍感で真面目で小さくて…めっちゃ可愛いんだよ」

???「ふふ」

米国「おい今笑ったな!?」

???「笑ってませんよ、続けてください」

米国「でもそいつに好き、って言い出せないんだ」

???「そうですか…じゃあ、こちらがよろしいかと。」

米国「んだそれ？綺麗だな」

???「ローズクォーツです。愛の石として知られ、心を開き、愛情を引き寄せる力を持っています。宝石言葉は真実の愛、真実の美です」

米国「ほーーん」

???「これをその方にプレゼントしてみたらいいでしょう」

???「きっと喜んでくれる筈です」

米国「了解だぁ！」

???「さて、雨も止みましたし…その初恋の方に渡す絶好のチャンスじゃないですか」

米国「ありがとな！」

からんころん

???「またの御来店をお待ちしております…」

ー後日談ー

米国「なぁ弟」

加奈陀「どうしたの兄さん？」

米国「国連に俺と”あいつ”が付き合ってることバレてないよな？」

加奈陀「バレてないよ！（がっつりバレてるけど…ここは嘘ついたほうがいいかな♪）」

米国「よかったぜ…」