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#三角関係
霞花怜
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#イラスト部屋
寿命㌫(主) 🔮🖤ᩚ
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コメント
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大樹の「歌嫌いじゃなかったぜ」、あの一言がめっちゃ刺さったわ。柊吾の心臓跳ねるシーンとか唇噛み締めるところとか、細かい描写で心情がすごく伝わってきた。まだ語られてない過去が気になるし、「戻りたいけど戻れない」って感覚、めちゃくちゃ分かる。瑞樹の腕の温もりも優しくて、この空気感すごく好き。続きが楽しみ!
「たく、わかったわかった。今日は瑞樹に文句言いに来ただけだし、お邪魔虫はとっとと退散してやるよ」
わざとらしく盛大なため息を吐きながら、大樹がよいしょと立ち上がる。
「――そういや……」
塩でも振りそうな勢いの瑞樹を尻目に戸口で一瞬こちらを振り返った大樹が言った。
「なぁ、朝倉。お前って……なんで歌、やめちまったんだ?」
「……っ」
不意打ちの問いに、柊吾の心臓がドクンと跳ねた。
「介護が大変なのは俺も知ってる。でも、落ち着いたらまた戻るんだろう?」
「大樹! そういうデリカシーのない質問は……」
「いいじゃねぇか。お前だって、急にコイツが歌わなくなった理由知りたいくせに」
「そ、それは……そ、そうなんですが……」
「……ちょっと、色々あったんです」
「色々、ね。けど、歌が嫌いになったわけじゃないんだろ?」
言うかどうか、一瞬迷った。
隣で瑞樹が、心配そうにこちらを窺っているのが分かる。大樹に悪気がないのは分かっているけれど、まだそこまで軽い傷にはなっていない。
柊吾が唇を噛み締め、うつむいて沈黙してしまったのを見て、大樹は察したように軽く息を吐いた。
「……まぁ、人間言いたくない事の一つや二つあるよな。でも、戻りたい気持ちはあるんだよな?」
「……わかりません。それに、一度消えた人間が、簡単に戻れるような場所じゃないですから」
「ふぅん。そういうもんか……。まぁ、あんまり根詰めんなよ」
大樹はそれ以上何も聞かず、あっさりと相槌を打った。詮索するでも、同情するでもない、その素っ気なさが逆に柊吾の肩の力を抜かせた。
「――んじゃ、俺はそろそろ帰るわ」
大樹は上着を羽織ると、来た時と同じくらい軽い足取りで玄関へ向かう。そして、戸口で一瞬だけ足を止め、振り返ることなく言った。
「――俺、アンタの歌嫌いじゃなかったぜ」
「……っ」
「じゃあな。今度来るときは……まあ、連絡するわ」
ひらひらと手を振り、大樹は靴を履いて外へ出ていった。
パタン、とドアが閉まり、今度こそ二人だけの静寂が部屋に戻ってくる。
残された部屋の中、大樹の残像が消えたあとの静けさの中で、瑞樹の腕の温もりだけが、変わらず自分を繋ぎ止めるように背中に残っていた。