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あべさく正義♡
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#あべさく
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コメント
2件

🩷に刺さったんだね。 全ての絵が🖤だから。 もしかしたら辛いこと思い出すけど しっかり向き合って欲しいな🖤💚
「手続き記憶」って言葉を持ってきたのがすごく好きです。無意識に描き続けた無数の目黒の絵が、そのまま阿部ちゃんの本当の気持ちの証拠みたいで。佐久間が涙ながらに謝るシーン、もらい泣きしそうになりました。最後の「また、あの頃に戻って」という願い、切ないけど希望も感じられて…次、目黒とどう向き合うのか、すごく気になります。
佐久間side
sk「阿部ちゃーん、おやつ買ってきたよ〜。阿部ちゃんの好きなラムネ菓子!」
阿部ちゃんは今、アトリエで絵を描いている。集中しすぎるとずっと部屋に籠もってしまうから、休憩はなるべく声を掛けるようにしている。
でも今日は返事がない。いつもなら「まじ!?やった!」って部屋から出てくるのに、今日は部屋からも出てこない。
前に阿部ちゃんから、「佐久間は部屋荒らすから入っちゃダメ!」って言われて、実は一度もアトリエに入ったことがない。
けど、今日は返事もないし、少し心配。康二は別の仕事で今いないから、部屋に入って確認してって言うこともできない。色々考えて出した結果…
ごめん、阿部ちゃん。入るね
ガチャ
sk「失礼しま〜す、阿部ちゃん。休憩タイムだよ」
阿部ちゃんは机に突っ伏して寝ていた。流石に絵の描きすぎ。しかも、目黒のこともあって疲れてたもんね。
…と思ったのは束の間。
アトリエの中は、ほとんど目黒の絵で。何枚も、いや、数え切れないくらいくらいあって。しかも、色んな姿があって。本を読んでる姿、こちらに微笑んでる姿、景色を眺めてる姿、今の阿部ちゃんのように、机で寝てる姿、少し泣いてる姿。
ab『佐久間、この絵の人、誰か分かる?』
ab『俺さ、分かんないけど、よくこの人の絵描くんだよね。今でも、身体が覚えてるっていうのかなぁ』
聞いたことがある。
____________________『手続き記憶』
記憶喪失の人が自転車の乗り方が分かるように、記憶を無くす前に日常的にしていた行動は、身体が覚えてて、記憶喪失になった後も、自然と出来ること。多分、阿部ちゃんにとって、目黒の絵を描くことが手続き記憶として残ったんだ。
阿部ちゃん、こんなに目黒のことが好きなのに、なんで俺は二人を遠ざけるようなことしてんだよ。阿部ちゃんの幸せ願っといて、その幸せ奪ってんのは俺の方じゃん。そう思っていたら、自然と涙が出てきて、声を出しそうになってしまった。でも、阿部ちゃんが寝てるから、なるべく声を抑えた。
ab「うぅ…ん、ん?寝てた?あれ?佐久間、部屋ん中入ったらダメって言ったじゃん」
sk「ごめん…ごめん…(泣)」
ab「えっ?泣いてるの?」
sk「泣いてないっ!(泣)」
ab「泣いてんじゃん!なんかあった?」
阿部ちゃんは起きるとすぐに俺の心配をしてくれた。優しいね、優しすぎるから、目黒が巻き込まれないように別れたんでしょ?
俺、どうすればいいか分かんないよ。目黒のことが気に食わないわけじゃない。むしろ、目黒なら阿部ちゃんを幸せに出来るって思ってる。でも、怖いんだよ。今、阿部ちゃんに全てを伝えたら、自分のこと責めちゃうでしょ?阿部ちゃんには笑っててほしいから。でも…
sk「ごめん…ごめんなさい…阿部ちゃんの幸せを奪ったのは…俺だよ…(泣)」
ab「えっ…?」
sk「今から、全部話すから、だから…絶対に自分を嫌いにならないでね」
ab「…分かった」
阿部ちゃんの幸せ、俺が決めるなんて馬鹿馬鹿しい。一番大事なのは、阿部ちゃんがどうしたいか。それに気付けた。
sk「まず、これ、読んでほしい」
俺は、自分の部屋から一通の手紙を取り出して阿部ちゃんに渡した。
ab「これは?」
sk「俺が言うことじゃない」
その手紙の中身は____________
記憶喪失になった俺へ
めめのこと、ずっと好きでいて欲しい。
誰か分かんなくても、記憶が戻らなくても、きっとまためめのことを好きになると思うんだ。だから…
めめを忘れないで
ab「めめって…」
sk「目黒のこと」
ab「佐久間は、目黒くんのこと、知ってるの?」
sk「阿部ちゃんの紹介で仲良くなったんだ。阿部ちゃんが高校二年のとき。向こうはそんとき一年」
ab「俺と目黒くんって、そんなに仲良かったの?」
sk「そっからは言えないかな」
ab「なんで?」
sk「目黒の口から、直接聞きな」
ab「…うん!」
ab「あと、一個だけいい?どうして、前の俺は、記憶喪失になるってわかってたの?」
sk「それは…俺も分かんないけど、多分、計算してたんだと思う」
ab「計算?」
sk「どうしたら、死なずに記憶だけ消せるかって。阿部ちゃん頭いいから」
ab「そんな、簡単に出来るもんなの?」
sk「分かんないけど、実際そうなったわけだし」
ab「俺は、なんの記憶を消したかったの?」
sk「…」
ab「佐久間?」
sk「ごめん、やっぱり言いたくない」
ab「それだけ、苦しいことなんでしょ?」
sk「うん、だから、これだけは…」
ab「分かった。聞かないでおく」
流石に、いじめのことは言えない。思い出して、またあんなことして欲しくないから。だから、まず、目黒に会って欲しい。そこで記憶が戻って、辛くなっても、きっと目黒が支えてくれる。
sk「ねぇ、目黒の会社行こうよ」
ab「えっ?」
sk「佐久間さんも一緒に行きたいんだ〜」
ab「それさ〜、佐久間が会いたいだけでしょ?」
sk「うん、会いたい、俺も話さなきゃいけないことあるから」
ab「?…分かった」
目黒に会って、言わなきゃ。今までごめんって。目黒のせいにしてごめん、目黒に当たってごめん、目黒に嫌なこと言ってごめん、阿部ちゃんに会わせなくてごめんって。それで、あの時みたいに仲良くしたい。
________また、あの頃に戻って。