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その後、統合日本連邦共和国及び国連議事長から中国帝国へ領土返還が求められたが中国帝国は全てを拒否し、何も解決しないがままに閣議は終わった。
翌日……
【統合連邦国防軍 総司令部】
総司令部のレーダーに、朝鮮半島から展開する中国帝国の無数の艦隊が捉えられ、司令部に緊張が走っていた。総司令部の作戦司令室に永田もいた。
「中国帝国のやつら……国連軍事閣議が終わったその翌朝にこのような動きを見せたな……各艦隊の編成状況は?」
レーダー員が、キーボードを打ちながら永田の質問に答える。
「はい。中国帝国の各艦隊、航空母艦及びミサイル駆逐艦により編成されています。艦隊の比率としては……ミサイル駆逐艦がやや多いように感じますね……」
「……嫌な予感が……」
その時、赤い警告ランプと警報音が司令本部内に鳴り響く。レーダー員が新たな情報を永田に伝える。
「永田司令!中国帝国艦隊の全ミサイル駆逐艦からミサイル発射を探知!総数約……120発…………」
ミサイルの数に永田は血の気が引く。
「ひゃ……120発だと……着弾予想地点は!」
「ミサイルの方向と角度からして……防衛ラインの少ない中国地方意外の全地方です……」
「直ぐに国防陸軍はミサイル迎撃に当たれ!!!急げ!!!」
120発のミサイルは、高速で日本列島に接近していた。国防陸軍が迎撃ミサイルを発射し対応に当たるがミサイルの数は100も減らしきれなかった。落とし損ねたミサイルは統合日本連邦共和国の各都市に着弾した。東京、福岡、大阪、愛知、新潟には重量燃焼弾頭の搭載されたミサイルが使用され、爆発地点から半径20キロという広大な範囲が火の海と化した。現時点で、統合日本連邦共和国の戦死者数は520万人、負傷重傷者は合わせて3000万人を切っていた。
【統合連邦国防軍 総司令部】
総司令部の都市部上空のカメラには、都市に次々に着弾するミサイルが写っていた。
「何も……出来なかった…………」
永田はその場に立ち尽くし、100のミサイルが都市に着弾していく映像を見ていた。高層ビルにミサイルが着弾し高層ビルの最上階が崩れ落ち、逃げる国民の真上から落下する。映像はまさに地獄のようだった。