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中国帝国の発射したミサイル120発を国防陸軍はたった6発しか迎撃出来なかった。つまり、114発のミサイルが都市部に落下した。ミサイル攻撃のその日の夜、ミサイルの着弾した都市では国防軍や警察、消防による救助活動が行われていた。特に、重量燃焼爆薬の弾頭が搭載されたミサイルが命中した東京や大阪では、巨大な炎が東京の街を飲み込み消防の消火活動は難航していた。
【統合連邦国防軍 国防空軍 格納庫】
永田は、無表情でF15J戦闘機を見ていた。彼の瞳からは光が完全に消えていた。その時、永田のポケットから電話呼び出しの音が鳴り響く。永田はスマホを手に取り連絡主を見る。そこには”綾香”と書かれていた。その名前を見た途端、永田の目には光が戻り急いで応答ボタンをスライドする。永田がこうなるのは当たり前だろう。綾香とは、永田の妻の名前だからである。
「もしもし!?綾香!!」
『もしもし!龍鷹くん!!やっと繋がった……』
「綾香……無事で良かった……今どこだ!?」
「今は神奈川の国立避難所にいるの……雪奈も無事よ……。」
「そうか……良かった…………」
妻と娘の安否を確認した永田は地面にしりを着く。
『ねぇ……龍鷹くん……。これからどうすればいいの……?』
「とりあえず、避難所の方の指示に従うんだ。俺はあいにく中国帝国への報復作戦があるから迎えには行けない……すまない……」
『そぅ……』
「でも、報復作戦が終わったら絶対に神奈川に迎えに行く。」
『分かった……待ってるn』
その時、プーっと音がして電話が途切れる。日本中電話の回線が回っているため長時間電話出来ない状況なのだ。
「……綾香……雪奈……絶対に迎えに行くからな……!」
永田はスマホをポケットに戻し戦闘機の格納庫から走り出て行く。
【統合連邦国防軍 中国帝国報復作戦会議】
永田も、到着し中国帝国への報復作戦会議が始まった。永田は立ち上がり作戦概要を説明する。
「今回の作戦は、中国帝国の全土ミサイル攻撃に対する報復攻撃作戦である。今回の任務では、中国帝国の首都、北京、上海、広州の三都市にこの、国防空軍のMark4水素爆薬を投下する。通常の水素爆薬とは威力は弱いが、それでも都市部に投下すれば十分に威力は発揮できる。質問のある者はここで挙手しろ。」
誰も挙手しない。当たり前である。この中には中国帝国のミサイル攻撃で家族を失っている者が大半であるからだ。
「では皆……愛する家族、友人を傷つけ…命をも奪った中国帝国に報復をしようではないか!!」