ぬ
叉覦「もう、どうだっていいわ」
去年の夏。劣情を一番にかけていた彼が死んだ。
叉覦「もう劣情なんてかけない」
そう誓った。
でも、
羂索「そこのお嬢さん」
叉覦「…何?」
劣情をかけてしまった。
一番かけてはいけない人に。かけてしまったの。
羂索「助手になってくれるかな?」
叉覦「…ええ」
劣情をかけてしまった相手には私はとことん弱い。
どうしようか。
叉覦「………」
叉覦「これは…」
羂索「私が実験してる半呪霊共さ。」
叉覦「…」
叉覦「そう」
可哀想に。
母親を失った兄弟達は長男に縋って生きていくしかないのね
無様なこと。
でも
また、劣情をかけてしまった。
叉覦「……貴方達そうやってお互いを支持して生きていっているの?」
叉覦「…素晴らしいと思うわよ。私は」
私も、彼を支持していた。千羽鶴を作っていた
(この時代に折り紙あるかって?知らん)
病気が治るようにって。願った。
治らなかった。
結局、運任せにして自分では何もしなかった私に虫酸が走る。
叉覦「あぁ、なんて虫酸が走るの。」
叉覦「気色の悪い。」
叉覦「さっさと死んで地獄に落ちたいわ。」
羂索「そんな事を言っても地獄にゃ落ちれないよ」
叉覦「そうね。私は永遠に貴方のせいで生かされているもの。」
羂索「はは、」
貴方のせいで、死ねないのよ。
死にたくても死にきれないのよ。
頸を吊ったって
叉覦「ぁ゙ク゚ぅ゙…」
羂索「何をしてるんだ」
叉覦「ぁ゙……」
腹の中に在る綿を引き裂いたって
叉覦「ぁ゙カ゚っ゙」
羂索「馬鹿なのか?(反転回」
叉覦「…」
違法薬物を飲んで躰中に回させても
叉覦「ぁ゙あ゙っ゙」
羂索「…今度は毒かい…」
叉覦「っ゙……」
死に切れない。
でも、一度だけ、川へ渡ろうとしたわ。
でも、川なんてなかった。そこにあったのは私の大好きな洋楽器のピアノがあった。
叉覦「……此処で一生ピアノを弾いている化け物になるのもいいかもしれないわね。」
叉覦「……でも……」
叉覦「私は…」
叉覦「あの人を待たせてる…」
叉覦「ならばもういっそ…」
叉覦「死ねば…」
叉覦「……いいえ」
叉覦「あの人が困ってしまうわね。」
叉覦「ならば。」
叉覦「もう一度、地獄に堕ちましょう」
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完
叉覦
劣情をかけてしまうと物凄く相手に尽くしてしまう。劣情をかけてしまった人には申し訳ない。ならば死のう。でもあの人が待っているわ。もう一度、地獄に堕ちましょう。
羂索
偶々眼の前に視える人がいたから助手にした。よく死ぬので面白いと同時に面倒くさいがある。でもよく泣いているので離れられない。
おハム
前の話作った後にまぁこれ作ったわけなんですけど元々作ろうと思った話が出てこなくて一瞬で脳内で作りました。
私のお兄ちゃん見ませんでしたか。
コメント
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アビャビャビャビャ え?一瞬で?これを作った?(土下座)
叉覦「もう一度、地獄に堕ちてやりましょう」