バタン…
車に乗せられる
太「それで?何処へ行くんだい?」
安「…僕の家です」
太「…え?」
ブゥゥン…
車のエンジンが掛かる
太「一旦待ち給え。何故君の家??」
安「…異能特務課に行けば、監獄に入れられてしまうからです」
そう云う安吾の表情は少し寂しそうだった
安「‥僕だって、太宰くんを逮捕したくてしている訳では無いです。」
太「安吾…」
安「それに_
そう云いながら鉄の輪っかを見せてくる
安「これを付けていれば、家でも監視していても良いと。」
太「…それは?」
なんとなく判るが、一応聞く
安「異能力無効化がある足枷です。これを付けていれば、異能力は使えなくなります」
太「成る程…」
車を走らせる
太「…安吾。何故家で監視するんだい?」
「他に無いのかい?監獄以外で」
安「…無いですよ。監獄に入れられば、もっと帰る事が難しくなる。だからです」
太「…安吾も、安吾成りの優しさだね」
そう云う太宰くんの表情も少し寂しそうだった
太「…私さ。探偵社に入れて良かったよ。」
安「…僕のお陰ですね」
太「嗚呼。そうじゃなかったら_あの皆に会えて無かった。」
手錠がジャラッと鳴る
太「織田作の云う事は正しかったね。」
安「……」
きっと_あのミミックの兵の長と戦った時に云ったんだろう。
太「…光の世界、かぁ…」
太宰くんはこの世界に行けて幸せなのだと思う。
人助けが出来る処_
武装探偵社。
安「着きましたよ」
太「意外と近かったねぇ」
そう云いながら車を降りる
太「…流石、異能特務課。こんな高級マンションに住んでいるとは_!」
安「何処で感動しているんですか」
そう云いながら太宰くんを引き連れていく
カンカンカン…
安「此処です」
太「…今度ピッキングしようかな」
安「笑顔で物騒な事言わないで下さいね?」
結構な笑顔だった
ガチャ…
今年最後の小説です!
本年もありがとうございました!!
来年もぜひ、小説を見ていただけたらと思います!
良いお年を!!!