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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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今回も過去編でございます!

レッツゴー
















































〈💜side〉

なつは……俺にとって本当の兄弟のようだった。


俺たちの親は仲良しでよく遊んでいた。

同じ年で、同じ性格で、感性も似てて、子供の頃から俺は怖がられてたけど、なつだけは俺と嫌がらずに遊んでくれる。

一緒にいても安心できる存在。それがなつだけだったんだ。


けど……俺たちはある人に出会って、俺はもう1人安心できる存在ができた。

そして、俺の世界を大きく変えてくれた。

そう……すちという存在に……な……


子供💜「なぁなぁなつ」

子供❤️「ん?どうしたの?」

子供💜「あれ……(指差す)」

子供❤️「あ……いつもひとりのこだ」

子供💜「なにしてるのかなぁ?」

子供❤️「おえかき……してる…」

子供💜「ひとりでしてるの?……さみしくないのかなぁ?」

子供❤️「ん〜…きっとさみしいとおもう!おれあのこともあそびたい!おれもえすきだから!」

子供💜「おれは…やったことないけど!たしかにあそびたい!!」

子供❤️「おし!じゃあ!!」

『しゅっこ〜!!!!』


ぽつりといたすちに俺たちは声をかけた。

すちは最初は不思議な顔をしてたけど俺たちが一緒に誘ったら、すっごく笑顔で遊んでくれた記憶がある。

すちも俺を怖がらなかったから…嬉しかった。「この3人ならずっと一緒に遊んでいたい…」…そう感じる日々も少なくなかった。

そして今日も3人で遊んでた………

けど、ここが俺の人生のターニングポイントになったんだ。


子供💚「るいくん?これどぉ?」

子供💜「おぉ✨…かっけぇー!!」

子供❤️「すちおれもみせてー!!」

子供💚「ん〜これ〜!」

子供❤️「!!おぉ……すちすごぉ〜✨」

子供💚「ふたりとも……すっごくうれしいポロポロ」

『!?』

子供💜「うぇえ!?どどどどうしたの?💦💦」

子供💚「グスッ……いや、えをほめてくれるのなんて…だれもいなかったから…ほんとうにうれしッッポロポロ」

子供❤️「………すち…いつでもえをかいてね!!」

子供💜「そうだよ!おれたちはすちのえだいすきだもん!!」

子供💚「ありがとぉ〜!!ぼくもふたりのこと!!だぁ〜いすき!!!ニコ」

『!?////』

子供💜「あ、あ、//……おおおれも……す、すきボソッ」

子供❤️「はえ……//……すちぃ、ちょ…(顔隠す)」

子供💚「?………2人とも?」

子供❤️「いや……あの…」

子供💜「な、なんでもない!!はやくえをかこ!!」

子供💚「?…うん!!」


俺はすちのあの笑顔に惚れた。

明るくていつものすちじゃ考えられないくらい本心で笑ってくれる顔がいつもよりも素敵に見えた。まるで天使のようだった。

あの時は鼓動がずっとなってうるさかった…何分経っても収まらない。あの笑顔を思い出すだけでもまた鼓動がなる。そのくらいドキッとした

まだ子供だから恋愛なんて意味がない?年が経てばそんな感情なくなる………?

そんなのどうでもいい。今は前にいるすちと…ただ…側にいたい……。


……だが問題があった。


子供💜「なぁ!すちとなつ〜!!あそぼ!」

子供💚「あ、るいくんごめん…ひまちゃんにさそわれて…すぐいかないとだから……またあそぼ!」

子供💜「あ………うん……」

子供💚「タッタッタッタッ」

子供💜「……………なつ?」


ある日を境になつとすちが遊んでくれなくなった。

それも「俺だけを省いて2人だけで」

その事実を知ったとき…俺は感じ取ってしまった。

それは”なつもすちに惚れていること”

じゃないとありえない…それ以外の理由はない

俺を省くのか…それはなつがすちを独り占めしたいから、俺という邪魔者を消したいから。…そういう考えに至った。


一番最初に湧き出た感情は……


許せない………だった

俺は3人でいたかったのに…自分の感情を優先して俺を除け者にした。俺を手放した。

それは…俺を怖がって近づかないやつとやってることは一緒…。

…………そこから俺たち3人の絆は崩れてった音がした……。


だから俺も………なつを省いてずっと2人で遊んだ。


子供💚「ねぇねぇ、きょうひまちゃんは?」

子供💜「なつきょういないんだって」

子供💚「ざんねん…さんにんであそんだらもっとたのしいのに…」

子供💜「………ね」


俺だって……3人が良かった。けど、あいつから仕掛けたんだから…しょうがないことだ。


そこから俺たちは隠れんぼをすることになって……鬼になって……すちを探していたんだ。

けど、ここで出会ってしまった。


子供💜「あ………」

子供❤️「…………あ」

子供💜「…………なつ」

子供❤️「……るい……なにしてるの?」

子供💜「………いや……なにも」


橋の上で俺たちは向かい合っている。それはまるで近づかせないために威嚇しているようだ


子供💜「…………なぁ……なつ?」

子供❤️「ん?」

子供💜「…なつもすちのことすきでしょ?」

子供❤️「!!……ふぇ//……あ、」

子供💜「…まっかっか」

子供❤️「う、うるさい!」

子供💜「おれも…すちすき」

子供❤️「!…」

子供💜「けど、おれはさんにんであそびたいよ」

子供❤️「………」

子供💜「ねぇ……おれをとおざけないでよ」

子供❤️「………」

子供💜「……なんでこたえてくれないの?テクテクテクテク」


俺はなつに近づいた…どうしても答えを聞きたかったから


子供❤️「るい……」

子供💜「テクテクテクテク……なつ?だいじょうぶ?…いやなの?」


なつは下を向いていてよく顔が見えなかった。


子供❤️「ッッ……」

子供💜「なつ?(覗き込む)」


俺は確認するように…顔を覗く…。


子供❤️「!!……ダン!!」

子供💜「……え?…」


俺はなつに橋から突き落とされた。


ドスッ!!!ボタボタボタボタボタ………


それと同時に激痛が体中に走る……痛みをここまで体験したのは初めてだった。


子供❤️「!!るい……る……いッッ……」

子供💜「…ぁ……ぃだ…ぃポロポロ…な…つぅ?」

子供❤️「いや、いや!ごめん!ごめんなさいポロポロ…ッッいやぁ!!タッタッタッタッタッタッタッタッ」

子供💜「な、………つ……いか、ないでポロポロ…」


ここで思った。あぁ…俺はなつに見捨てられた。もう友達ともなんとも見てないんだ。……と


一般人「テクテクテクテク…え!?君大丈夫かい!?」

一般人2「キャア!!!救急車!救急車ー!!」

一般人3「血が凄いぞ!早く包帯を!!」

子供💚「るいくん!!ポロポロタッタッタッタッタッタッタッタッ」


ここ、最後にすちが来てくれて本当に嬉しかったのは今でも覚えてるよ。

すちは俺を見捨てないんだってな。


その記憶を最後に意識を失った____

































気づいたら真っ暗な部屋にいた。ここがどこなのか、さっぱりわからない…けど怖かった。

これから何をされるのか分からなかった。


身構えていると1つの声が聞こえた。


?「……やっと精神が安定してきたか………まぁ植物状態だからしょうがないか」


……とても、低い声……


子供💜「だ、だれ?」

?「それは…すぐに分かるさ」

子供💜「え?……どういうこと?てかここはどこなの!」

?「ここか?ここは……お前の精神の部屋だ。」

子供💜「せいしん?」

?「おう…まぁここは明晰夢とでも思ってくれ」

子供💜「め、めいせきむ?」

?「はぁ………まだ子供の頃から変わってねぇな」

子供💜「???」

?「ま、まぁいいか……お前はこれから俺から教わればいいから」

子供💜「え!?おしえてくれるの?」

?「お前が意識を取り戻すまでな」

子供💜「わぁーい!ありがとぉー!!」


そこから……誰かは分からないけど色々教えてもらった。

こんなことは誰も信じてくれないだろうけど紛れもない事実。そいつから俺は学力と常識、眠っていた間の世の中の変化を教えてもらった

そのおかげで知識もついたし、大分精神も安定して…子供の時から大分精神年齢も高くなった。


?「………て感じだ」

💜「ふーん………なるほどな」

?「…いい感じだな」

💜「は?」

?「………今のお前ならここから出れるだろうな」

💜「………なにを」

?「……しっかり生きろよ!第二の人生を」

💜「ちょ!……うわぁ!!」


それと同時に光包まれた。


💜「……………ん………」

看護師「…ガラガラ……今日も容態を……!?め、め、めめめめめめ、目が!!せんせー!!!」

💜「……………あ…(………こ、…こあ?)」

医師「ガラガラ……き、奇跡だ……これは………奇跡的な復活だ!!」


俺は……4の縁から生き延びたらしい。

4歳から眠っていた時期は約11年、容態は安定してたものの…何をしても効果無しで正直諦めかけていたらしい。

そんな俺は15歳で、体が成長していた。

そして…声も変わっていた。


💜「……あ、……ごのごえ”…て」


………成長した俺の声は俺の中にいた、もう1人の人の声にとても似ていた………あぁ…俺の中にいた人は…今の俺だったんだな。

今の俺が…前の俺を助けるために……問いかけてくれてたんだ。それほど俺に生きてほしかったんだな。


💜「………(ありがとう………お前のことは忘れないよ)」


そこから俺はリハビリをしていった。

身体面はとても衰えていたが、知能面は精神の部屋で全て教わったおかげで……そこまで時間がかからなかった、それどころか脳にあった致命傷の後遺症なんてなくなっていた。

それでも……1年かけて取り戻した。


💜「……これで……普通の生活を……」

医師「ガラガラ………紫苑さん…」

💜「はい……」

医師「今日であなたは退院できます」

💜「……ついに」

医師「……それと同時に、今まで隠してたことを明かさないといけない。」

💜「何がですか?」

医師「……あなたの…両親は……あなたが植物状態になったときに、自害を選びました。」

💜「……え?そんなことない、ですよね?」

医師「…事実です」

💜「そんなことない!…じゃあ…何で俺はここまで治療されてたんだ!親が…支援を」

医師「あなたに全財産をかけて…天へ行きました」

💜「!…そん、な………」

医師「私達は…2人のためにもあなたを治療してきました……あなたを育てる義務が私達にはあります……なので、嫌なのであれば………特別にここで生活をしても」

💜「……………………うそ………だろ………」

医師「………遺産や保証金があるので…1人でも生活はできると思いますが……どうしますか?」

💜「…………退院します」

医師「…分かりました。では……」

💜「…………そんな………ことってあるのかよポロポロ」


……病院を出た時は俺は驚いた。

全てが変わっていたから…俺の家も、俺の遊んでいた公園も、俺が落ちたあの橋も…跡形もなくなくなっていた。

俺を知る人も誰も居なかった。……俺の側に誰もいなかった。それがとても嫌だった。


💜「………チラチラ……!!…あ!」

💚「……今日どうしよっかなぁ」

💜「タッタッタッタッタッタッタッタッ!!…ガシッッすち!」

💚「ビクッ……え?」

💜「あぁ……やっぱりすちだポロポロ…会いたかったポロポロ」

💚「あ、……えっと」


💚「誰ですか?警察呼びますよ?」

💜「………は?す………ち?」

💚「バシン…こ、怖いです!…タッタッタッタッタッタッタッタッ」

💜「………俺を…忘れたの?」


俺はすちと出会ったけど俺の記憶をなくしていた。もう全てを失ったような感覚だった。

フラフラの足取りで…用意されていた家に帰った。


帰った家には静寂が続く。

もう俺は………嫌で…悲しくて、苦しくて…4にたくなった。

……そんなときふと窓の外を見た…それは誰かに向かされたように勝手に向いた。


💜「!!……あれって」

💚「ーーーー!!」

❤️「ーーーーーーー!w」

💚「ーーーーー!💦💦」

❤️「www」


そこに写ってたのはすちと……なつだった。

そして2人で楽しそうに笑っている。本当に楽しそうに笑っている。……まるで子供の時を彷彿とさせるように……2人だけで楽しんでる。


💜「また…………俺は除け者なのか?」


こんないっぱい辛いことがあったのに、全て乗り越えてきたのに!

………またこんな思いをしなくちゃいけないのか………?


💜「嫌だ……そんなことなら…そんなことなら……………目なんて…覚まさなきゃ良かった。」








💜「…………いや、違う………ここで諦めたら……俺を覚ましてくれた奴ら全員の努力が無駄になるんだ。……生きる意味だけはなくすな」


そうだ………俺は生きないといけない。

いろんな困難を乗り越えた俺ならどんな事もできるだろう?

……生きる意味を作ってそこから………また足掻いて生きろよ。


💜「…………俺は……………許せない


💜「俺のすべてを奪ったあいつを…俺は許せない。………時間も、家族も、すちも……俺を陥れたなつに………」


復讐をしてやる………逆になつのすべてを奪ってみせる………。

こんなゴミみたいな理由を、生きる意味にする俺は最低だ…。

だが最低は最低なりに生きる。

王道な道なんてどうでもいい。

俺は俺のやり方で生きてやるよ。


あいつらは私立シクフォニ学校に入ってるんだよな。そこに転校しよう。

そこで……どんどん陥れればいい。

けど………気になる点は…………。


💜「すちは俺のこと忘れたけど………今は元気に過ごせてるのか?」


俺はさっき忘れ去られていてとても悲しかったけど、見つけたときのあの嬉しさは……まだ子供時代からの思いは健在みたいだな

すちは今どうなんだろうな


💜「……………(窓の外を眺める)…あ、来た…」


すちとなつが2人で歩いていた……そこから分かれ道で別れていた。

………それを俺はまじまじと見ていた。


💜「…すち」


見てればわかる、すちはなつに惚れているということは。

きっと、俺がいない間なつが支えてくれたからすちは惚れたんだろうな

けど…………今のすちは、とても曇っていた。

長年あってないからなのかもしれないけど、あの子供時代のすちの笑顔は少なくともなくなっていた。

何故だ?………あのすちは消えたのか?

今は俺もいないし、なつと2人だけだ。邪魔な存在はいないだろ?なのに何だよあの顔は…

あぁ……それもなのか………

お前もなつに苦しめられているんだな。

だから……曇った顔だったんだろ?

だから……笑顔が明るくなくなって、作り笑顔みたいになったんだろ?

………それも変えよう。それも俺の生きる意味を加えて、すちを助けるんだ。

なつからすちを奪って…すちのまたあの笑顔を取り戻そう。そうすれば間接的になつに復讐もできる。

全ては…なつへの復讐とすちのために……。



💜「なら、俺の姿も変えたほうがいいな」


俺は髪を染めた。ちょっと下手で毛先に自毛の白髪が残ったけどこれもこれでいいや。

目も変えよう。紫の透き通った目を黄色のコンタクトで隠す。

………完璧だ、これで大丈夫。


“しっかり生きろよ!第二の人生を”


💜「あぁ……勿論だ…俺は「紫 いるま」で第二の人生をを歩む」




キーンコーンカーンコーン………

❤️「ガラガラ……あぁ…学校だるぅ……」

💜「あ、………こんちは」

❤️「お?誰だお前……」

💜「あぁ俺か?俺はいるまだ……今日からここのクラスになった」

❤️「…ほーん……隣なんだな」

💜「まぁここしか席なかったし」

❤️「……ま!お前とは仲良く慣れそうだわ!よろしくな!!」

💜「…………あぁ、よろしく」


これが俺の全てだ。

俺はこの高校生活を「復讐」と「救済」で過ごしてきたんだ。

だから、すち………俺のこの人生を無駄にしないために………


俺を選んでくれるよな?

























はいお疲れさまでした

やばいやばいやばいやばい……思ったよりも複雑になっちゃった………💦

まぁけど、書きたいことを書いたから満足✨

次も……また重い話になりそう、まぁいっか!!

おつ(о´∀`о)

人気者な君の横に居ていいですか?(完)

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コメント

4

ユーザー

いるまくんの背景がしっかりがっちりしてて胸が引き締められました…ほんとに丁寧な物語で大好きです…3人の関係がすごく切なくて歪でほんと惹かれます

ユーザー

複雑ぅ...だけどそれが良きすぎる...、赤が落としたのは想像がついたけどまさかそこまでとは、何もかも失ったって...カワイソス...

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