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実験室
「もっと回数を重ねて…この薬も前に入れたけど効果は薄い…」
カチャン、カチャン
青い瞳の彼は薬を作ってはそう言葉を漏らした。
辺りを見ると 実験室には何の薬品か分からないような程の薬があった。
天使病と書かれたラベルの薬を取り出し、血を使いながら観察する。
天使病、それはまだ解明されてない病気で、特効薬もない。
「この条件ではどうなる?」
彼は少ない経費を落とし、あの彼にだけの為に特効薬を作っていた。
すると彼は少しよろめき、手を見る。
酷く震えている。これでは作業どころではない。
「もう限界か。」
そう言葉を吐き捨てた。
時計を見るといつの間にか朝になっていた。
「行かないとな。」
そう言い、なにかの薬を飲む。
「らっだぁ!おはよう!」
元気よく挨拶してくるのはぺいんとだ。
幼なじみで、昔から仲がいい。昔からの親友だった。
そして、こいつも奇病を患っている。
「らっだぁはマジで頭いいよね〜」
と、リビングに向かっているところで本音を漏らす。
「お?らっだぁじゃん」
と言いながらランニング中のばどに遭遇した。
天使病は生命を吸い取って羽が大きくなるんじゃ…
貧血気味なのは確認済みだが、ランニングするとか頭イカれてやがる…
ーーー
ごほん、話を戻そう。
ぺいんとの奇病は星涙病だ。
涙が星になる病気だ。きょーさんみたいに死ぬとこはないが、最悪視界が無くなるらしい。
ぺいんと自体に影響が出る前に助けたい。
ぺいんと「…」
コロン
すると、ぺいんとの目から星が出てきた。
星が出る条件も分からないし、これと言った薬をかすりもしなかった。
ぺいんと「あ、ごめん。」
そんなぺいんとに頭を撫でる。そうすると星涙が止まる。
理屈も何も分からない。しかし、自分以外が触れても止まらなかった。
ぺいんと「ありがとう。」
そう言うと走っていった。
星涙病。
そう言えば食べられるとどこかの知り合いに聞いたことがある。
1口だけ…
カラン
口に入れ飲み込む
「…あまじょっぱい」
おかしいな…クソしょっぱいって聞いてたんだが…
「なにしてんだ。らっだぁ」
と、疑惑の目で見つめるばど。
そう言えばこいついるんだったと思いながら無視して研究室に行く。
「…らっだぁ。星涙病について分かったらしいが…言わなくてもいいのか?」
そう言われ、思わず足を止める。
新しい事が分かった?
「星涙病は恋の病ってやつだ。」
そう言い残し去っていった。
全く、自分勝手にも程がある。
そう言いながら、星涙病について考え始めた。