幼なじみと離れたくなんてありません！

嫉妬心…？ by森咲 花

「では、HRを始めます。欠席者はいますか？」

「五十神 龍之介(いかみ りゅうのすけ)がいません〜。」

五十神くんかぁ〜…最近見てないなぁ。

「他に欠席者はいませんか？」

ーキーンコーンカーンコーンー

「では、HRを終わります。」

「起立、れい、着席。」

「では休憩に入って下さい。森咲さん、金辺くんに校内を案内してくれない？」

「あ、はい、分かりました…！」

校内を案内するのかぁ…ちゃんとできるかな…。

「あ、じゃあ金辺くん行こっか！」

「うん…！」

「まて。」

「ん？健ちゃんどうしたの？」

「俺も行く。」

健ちゃんも…？急にどうしたんだろ…。

「1人だと暇だから花について行こうと思って。」

「あぁ、なるほどね！いいよ！」

健ちゃんは1人が寂しいんだな〜…？ふふっ

「花〜！」

「あ、優奈！おはよ〜！ 」

「おはよ！これから校内の案内をしに行くの？」

「うん、そだよ！」

「神山くんも行くの…？」

「うん！なんだか1人が寂しいみたい〜。」

「はっ…！？そんなこと言ってないぞ！？」

「言ったじゃん〜。暇だからついて行くって。」

「あぁ、俺は”暇”だからついて行くって言ったんだ。」

暇なのと寂しいの…何が違うの？

「暇なのと寂しいのは全然違うからな？」

「えっ、なんで心の声が分かったの！？」

「花は表情に出やすいからな。」

え、私って表情に出やすいの…？

初めて知った…。

「花…！」

「ん？優奈どした？」

「神山くんって…花に嫉妬してるんじゃない…？」

「健ちゃんが…？私に…？…..ないない。」

健ちゃんは嫉妬とかしないし…。

特に私とか絶対ない。

…ってか！校内を案内しなきゃいけないのに！立ち話してる場合じゃなかった…！

「優奈！私、校内を案内しなきゃだから…ごめんね。あた後でね！」

「あっ、そっか。引き止めてごめんね、また後でね！」

校内全部案内できるかなぁ…。

「んじゃ改めて！金辺くん、行こ！」

「うん…！」