テラーノベル
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ホストをやっていると屑な人間を見る事がある
金がある間はちやほやして無くなればゴミのように捨てる
俺はそんな奴等を軽蔑していた
蓮 今あいつらを捨てたら俺も同じ…なのか?
猫はわかる、だがあいつは人間だから1人でも
生きていけるだろう
そもそもなんで帰る所が無いんだよ
蓮 帰って聞くか…
家に帰ると腰にタオルを巻いた奴がいた
蓮 何だその格好
大介 着替えが無いから洗濯したんだよ、流石に下着は借りられ無いし
蓮 は〜、明日買ってくる
大介 ありがとう、そろそろ乾いてると思うし
そう言って走り出すとハラリとタオルが落ちる
慌てて拾いあげ前を隠す
大介 見た?
蓮 見えた
大介 チョ〜はずかし〜( ≧Д≦)
男同士だ、何が恥ずかしいんだか
ふっと笑いがこみ上げる
大介 もうっパンツさえあればいいんだけどねっ
パンイチでやって来た
蓮 いや、服を着ろ
大介 それよりご飯どうする?
蓮 店で少し食べたから軽い酒のツマミなら
大介 うん、わかった
キッチンで俺の黒のエプロンをつける
男の裸エプロンって何だよ
大介 はい、どうぞ
俺の冷蔵庫の数少ない食料で作られた酒のツマミ
蓮 へぇ、やるじゃん
大介 でしょ、昔から自分でご飯作ってたからさ
蓮 昔から?お前親は?行くとこ無いって何でだ
大介 ん〜、俺の親は昔から俺に無関心でさ、
兄貴ばっかりに世話焼いて俺はほったらかしで
前も猫拾ったんだけど、帰ったら捨てられてた
だからコイツ拾ったけど家に帰れないし、
それなら一緒に出ればいいんだって
蓮 住む所とか考えなかったのかよ
大介 何とかなるかなって
蓮 お前…馬鹿だろ
大介 馬鹿は酷くない!?でもちゃんと蓮に拾ってもらえたからいいじゃん
ちょっと頭痛くなってきた…
見知らぬ男にホイホイついて行く…
放置された子供と言うよりただの世間知らずだ
蓮 お前は一生俺に飼われるのか?
大介 ちょっと待って、お前じゃなくて大介だよ
大介って呼んで
蓮 はぁ〜、大介、どうなんだ
大介 飼ってくれるならそうして欲しいな
俺仕事って出来なくて
蓮 出来ないってなんだ?
大介 計算とかが絡むのは無理だし、人と話すのもホントは苦手、でも1人ぼっちの仕事は淋しい
蓮 もし俺が恋人とか出来て大介を飼えなくなったら?
大介 その時は…俺を捨てるしか無いよね…
蓮 捨てるって…
何故だろう…大介が淋しげな捨て猫に見える
ニャ〜ン
足元にすり寄ってくる猫
目の前にはシュンとなった大きな猫
4,236
ゆんしょ
2,363
#いわふか
ゆんしょ
6,459
1,726
昔から動物は好きだったが、責任を持てないから
飼わなかった
足元の猫を抱き上げるとゴロゴロと喉を鳴らす
それを羨ましそうにみつめる大介
そうか…寂しかったんだな…
だから捨てられてた猫を自分と重ねて離れたく無かったのか…
そして俺も家を飛び出して夜の世界に入って
1人で生きてきた…ホストなんて仕事向いて無い
生きる為にやっているだけ、金だけむしり取って
捨てる屑になりたくない…
だから適当にあしらい、店の奴とも距離を取ってきた
蓮 俺も寂しかったんだな…
だからつい拾ってしまった
大介 蓮はいつか俺を捨てる?
蓮 それはわからない…ただ…暫くは捨てない
大介 じゃあ捨てられないように頑張る
二コッと笑う
俺とは正反対、だけど似てる所もある
蓮 朝が早かったから眠い、もう寝るぞ
大介 うん
蓮 だから服を着ろ
大介 どうせ寝てる間に脱いじゃうから
蓮 裸の男に抱きつかれる俺の身にもなれよ
大介 でも裸で寝るの気持ちいいんだよ?
蓮もやってみればいいじゃん
蓮 断る、恋人同士じゃあるまいし
大介 じゃあなる?
蓮 は?
大介 冗談だよ
ベッドに入り直ぐに俺に抱き着いて寝ようとする
蓮 おい…離れろ
大介 だってこうしてると安心出来るんだもん
呆れつつもこの温もりもいい物だと思う
大きな猫の背中に手を回し眠りについた
コメント
1件
第6話、読み終えました。蓮が「俺も寂しかったんだな」って気づくシーン、すごく刺さりました。薄っぺらじゃない、現実を生きてきた男の本音がポロッと出た感じがして。大介の「冗談だよ」もそう言うけど本気っぽくて、距離感が絶妙でドキドキしちゃいました。大きな猫と小さな猫、両方とも蓮の手の中にいるのが愛おしい回でした🖤