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虹花 ありさ @て い ふ
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うp主
48
#学パロ?
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2人は、何日と歩いた。
_その終点が、あの場所にあるというのなら
(…それまで、歩き続けるだけだ。)
雲はなくなり、晴れ空が2人を照らしていた。
あちこちから煙が立っている。
やはりこの辺りは静かすぎる。
ゴーストタウンといっても差し支えないかもしれない、なんて2人は思う。
八幡宮は俯いていた。
「…」
きっと彼女にとっても想定外だっただろう、こんなにも傷つくなんて、こんなにも心を痛まされるなんて。
_そして、旅の恐ろしさを知ってしまうなんて。
「…」
「…八幡宮さん…」
前までの自分がそのまま八幡宮に移ったかのようだ。
「…」
「いやぁ、ごめんね。」
八幡宮は悲しそうに笑いながら、そう言った。
八幡宮は正面から昇る煙を見やって、笑って見せた。
「…もうすぐなはずだよ。」
どこまでもボロボロな街は、物好きでもない限り飽きてしまうような、代わり映えしない景色だけを見せた。
_その隙間からこぼれ落ちるように、陽が照りつける。
八幡宮は、抉れるような壊れ方をした館で立ち止まった。
Latteは驚いた様子で八幡宮を見た。
「…ここが、ウパパロンって人が住んでる場所なの…?」
八幡宮はじっと館を見つめながら、自信なさげな顔をした。
「た、たぶん…」
八幡宮は館の惨状に驚いていた。
「…と、とりあえず!…入ってみない?」
八幡宮はそう聞くと、眉を下げながら笑った。
煙があちこちで立ち込め、若干の腐臭もする。
砂埃が、2人の身体を静かに撫でた。
Latteは1つ咳をして、頷いた。
「…わかった。」
_2人は館の門の前に行くと、その格子状の門越しに、眼前に広がる、煤で穢れた庭園を見渡す。
中央に位置する噴水は灰色が混じってとても綺麗とは言えない状態であった。
Latteは終始驚いた顔をして固まっていたが、決意を固めたかのようにインターホンにそっと触れると、それを押した。
「は、はい!」
高い声の女が慌てて応答する。
八幡宮は、壊滅までは行っていないことに安心を覚えた。
Latteは言った。
「すみません、イロニア財閥様の紹介でこちらに伺ったのですが、入ってもよろしいでしょうか?」
緊張で顔を顰めるが、必死にこらえた。
“この場所”な気がしてやまないのだ。
ここがきっと終点だ、ウパパロンという人間が、ずっと探していた人だ。
___そんな気がしてやまないのだ。
_どうしてかはわからない、だが、きっとそうなのだ。
そうでないと説明がつかない。
だって今、こんなにも胸が高まって、人生で感じたこともないくらいの緊張がずっとぐるぐると回っている。
怖い。
思い出せないのではないか?
_怖い。
そうやって葛藤しているうちに、メイドらしき人がこちらに向かって走ってくる。
格子状の門が、ゆっくりと開かれた。
ドクン、ドクン、ドクンと、心臓がうるさいくらい鳴っている。
「えっと、どうぞ。」
メイドもいくらか憔悴しているのだろう、きっと精神状態は…良いとはいえない。
_仮にメイドが大丈夫だ、と言ったとしてだ。
少なくとも、この曇天に照らされるメイドは、明るい顔をしているようには、到底見えなかった。
___
スノウがタヒんだと知ったのは、少女が高校生になった頃であった。
第2戦争もとうに終わって、スノウは次の戦争に備えて少女を指揮につかせようとしていたようである。
そうメイドから聞かされた。
「…えと、こんにちは。」
「はい、こんにちは〜。」
漠然としないまま、数年が経った。
少女は大学院などを経て、医者…というよりは、カウンセラーに近い職業となった。
_初めは、大人の患者を担当することが多かった。
主に、第2戦争のトラウマが癒えなくて病院に来た者が多かっただろうか?
だが、勤務して3年ほどが経つと、ある少女の担当をすることになった。
黒髪のボブヘアで、小さく三つ編みをした赤目の少女だ。
_当時、高校1年生だっただろうか?
_まだ子供だというのに、なぜこの場所に来たのか少女には分からなかった。
だが、 彼女は言った。
「えと…記憶が、曖昧なんです。」
__驚いた。
「…な、なるほど…記憶、ですか?」
少女は頷いた。
「…はい。」
少し考えて、言葉を頑張って引っ張り出すようにして説明をしてくれた。
「なんというか、こう…2つの記憶が、混ざってるみたいな気持ち悪さがあって。」
「親に、病院行けって、ここを勧められて。」
医師の少女は、うんうんと頷いた。
「…わかりました。」
「…どうでしょうか、睡眠などは取れてますか?」
そう言って、医師の少女はパソコンに指を置いた。
___
父は、嬉しそうにしていた。
「_良かった、本当に良かった。」
「…”みぞれ”まで、スノウの思考に落ちたら…俺は…どうしたらいいのか分からなかった。」
父親は、安心したように深くため息をついた。
「あぁ…本当に、良かった…。」
父親はベッドで大の字になって、天井を眺めながらゆっくり、ゆっくりと瞬きをした。
そして、眠りに落ちていった。