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私はその日、外に干していたドクダミを取り入れていた。
部屋にシャルルダルク様が訪れ、「今度は一体何を作るのか?」と呆れた様な顔で尋ねた。
「それはまだ秘密にございます。
シャルルダルク様、お暇でしょう!?
手伝ってくださりませ!」
「暇ではない!」
「いいから!
ここに、ござを広げますゆえ、根っこ付きのドクダミ草から葉っぱだけをむしりとるのでございます!
あ、虫が付いておったら、その部分は捨ててくだされ。」
「お前、俺の話を聞いておるか…?」
「早くしてくだされ!」
「あ、はい…」
という訳で、乾燥させたドクダミから葉をもぎ取る作業が始まった。
「サリー!
35度の焼酎を持ってきてくれぬか?」
「はい、ただ今!」
「まさか、ドクダミ酒…」
シャルルダルク様が言う。
「いいえ、残念ながら違いまする。」
1時間ほどかけてもぎ取ったドクダミの葉っぱを大瓶に入れ、上から焼酎を注ぎ、精油を数滴垂らした。
「で、何なのだ?
これは?」
「これは、ドクダミ化粧水にございます。」
「化粧水?
姫達が化粧の前に塗っておるあれか?」
「正解でございます!
今は姫君や女官が使っているのは、ヘチマ化粧水ですが、ドクダミ化粧水の方が美肌効果があり、抗菌作用もございますので、虫刺されにも効くのですよ。」
「ふぅん…
男には分からぬ…」
シャルルダルク様はあまり興味が無さそうに答えた。
「そう言えば、今日は暇つぶしに寄られたのですか?」
「いや、違う…」
「はぁ、では何でございますか?」
「こ、こ、今度俺の部屋に遊びにこぬか?」
「はぁ…?」
「そ、そ、それがな!
南国から、マンゴー酒とかいう酒を手に入れたのよ!
どうだ?
そなたも珍しいのではないか?」
「マンゴー酒!
ぜひ、飲みとうございまする!」
「そうか!
では、明後日迎えにくるゆえ!」
シャルルダルク様はものすごく上機嫌になって帰って行った。
そんなにマンゴー酒を飲みたいのだろうか???
まぁ、いいか。
マンゴーは一番好きな果物の一つだ。
まさか、この世界で飲むことになるとは…
そして、2日後、シャルルダルク様は私を迎えにきた。
「あら、予定より早うございましたね。
ちょっと髪を結うゆえ、お待ちいただけますか?」
「そうか、分かった。」
私は髪を簡単に編み込みして、レガット様からいただいたローズクォーツのイヤリングを付けた。
「お待たせしましてございます。」
「いや、良い。
それでは行こう。」
私はシャルルダルク様と王宮に向かった。
王宮のだだ広い庭には、色々な花や木々が植えてあり、美しかった。