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〇〇Side
前日担任から急に、「明日このクラスに転校生が来る」と伝えられた。
だから、このクラスの『委員長』として私が説明をしてほしいのだそうだ。
その後の学校案内も任されたものだから大変になるだろうけれど、きっと私ならできる。
毎日初対面の誰かとコミュニケーションを取っている私だから、楽勝だと思った。
___________________
教室のドアを丁寧に開け、私達の目の前に現れたのは、
〇〇「中也…?」
9年前、私が擂鉢街で手当をした「中原中也」だった。
脳で処理するのに数十秒かかる。
男子「何何、委員長知り合い?」
女子「あんなイケメン聞いてないんだけど!?」
クラス内は一言で言うなら”発狂”
中也は私をちらっと見つめて、落ち着かない様子だ。
〇〇「ごめん、ちょっと静かにして…?」
私がそう言うと、教室は静まり返る。
担任「では、自己紹介を」
中也「俺は中原中也だ。好きな物は…犬と、温かいおにぎり…だ」
中也「よろしくな」
おにぎりって…もしかしてと思い微笑む。
中也は、教室内の女子がキャーキャー言うのも当たり前のような容姿に育っていた。
その容姿に私も圧倒されて…
胸がドキドキしている。
_______でもなんで中也が?
ポートマフィアに入ったはずじゃ、、、
ましてやポートマフィアの中也と最低限以上の関わりを持ってしまったら、私の探偵社の夢は、、、
胸の高まりがすぐに収まった。
そして中也は同じ窓側の一番後ろの席に座った。
休み時間になるとクラスの男子が中也に駆け寄る。
「お前、何かかっけぇな!!」
「部活どこに入る?サッカー部大歓迎だぜ!」
「おい、でも」
中也「身長のことは言うな…」
「ご、ごめん」
1軍女子たちは、「エグいかっこいいね」とか「ヤバイ惚れたかも」や「身長ちっちゃくない?」などの言葉で溢れていた。
こんなやり取りを私は席から眺めていた。
〇〇「(あっ…そういえば放課後)」
私は学校案内の事を思い出す。中也と話すじゃん。私は即髪を整えて背筋を伸ばした。
〇〇「(なにしてんだろ…私。)」
〇〇「(私のこと覚えてるのかも分からないのに)」
授業には全く集中できずに、放課後になってしまった。