中也Side
自己紹介からあっという間に時間が経ち、放課後となった。
どうやらこのクラスの委員長である〇〇が学校案内をしてくれるらしい。
中也「(これは…チャンス)」
1日目で任務を達成させ、〇〇をマフィアのもんにする。
そうすれば幹部昇進への道は広がる。
〇〇「こ…こんにちは、中也くん」
〇〇は少しキョドりながら俺に話しかける。
中也「お…おう、よろしく、な」
、、、いや、俺の方が多分緊張してるっぽいな。
〇〇「まず、どっ…どこから行きたい?」
中也「いやどこも知らねぇから」
〇〇「ごめん、じゃあとりあえず体育館から…」
中也「おう、分かった」
此奴と話すと安心感が生まれるのは、
今も変わらないようだ。
〇〇「クラスメイトとか…大丈夫?」
中也「あぁ、おもれぇやつが多いな」
〇〇「部活はどうするの?」
中也「入らねぇ予定だ」
〇〇「そっか…」
こんな他愛のない話を広げながら、数々の場所を回る。
お互い緊張も解けて、普通に話せるようになってきた。
〇〇はよく笑ってくれた。
笑顔とか、話す速度とか、あの頃と全く変わらない。溢れ出る善人感。
俺は此奴をマフィアに_______
一通り学校全体を回り終わって、俺と〇〇の中に気まずい沈黙が生まれた。
そろそろ、あの事、聞いてみようか。
中也/〇〇『俺/私の事覚えてる/か/?』
俺と〇〇の声と内容が重なった。
お互い一瞬そっぽを向き、もう一度見つめ合い、笑い合う。
〇〇「中也、覚えててくれたんだ笑笑」
中也「それは俺の台詞だ、〇〇笑笑」
そして、二人の笑いが鎮まる。
〇〇「あれからどうしたの?」
中也「手前の予言通り、仲間が見つかってな」
中也「まあそいつらとは離れちまったがな」
俺の話を頷いて聞いてくれるところも、変わっていない。
〇〇「でも、中也が幸せなら、私はそれでいいや」
あぁ、此奴はどんだけいいやつなのか…
少し目頭が熱くなる。
俺らはそのまま校舎の施錠時間まで話し続けた。
任務のことなんて、忘れてしまっていたほどに、俺は〇〇に夢中だった。
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