第 2 章 < 汗 を か い た 萩 原 く ん >
「 だる…。 」
「 それな。 」
私の苦手な科目の時間がやってきた。
その苦手な科目は…体育だ。
「 ま、まぁ…しゃーなししゃーなし。 」
「 走るだけで…ま、マシだよね、?笑 」
「 うんうん…。 」
「 しんっっっど!! 」
「 おい!春風!!スピード下がんなよ! 」
「 56す気かよ!!? 」
「 むりむり…絶対足しんだ。 」
「 一旦水でも洗っていきなよ。 」
「 へ、へい…。 」
「 走るだけでこんなにもしんどいなんて… 」
と、足を引きずりながら歩く。
すると、後ろから低い声が聞こえた。
「 お、春風さん。 」
振り返ると “ 萩原くん ” が居た。
「 あ、萩原くん。 」
「 どうしたの? 足痛い? 」
「 そうだよ… そっちは? 」
「 汗かいたから水洗いに…。 」
確かに、萩原くんは汗かいていて
首までも垂れているほどだ。
ついでに服も少しだけ透けていた。
「 そっか笑 見ても分かるくらいめっちゃかいてるもんね笑 」
と言い、クスッと笑ったら…
「 恥ずいからあんま言わないで…。 」
照れくさそうにそう言った。
「 あぁ!!ごめんね!? 」
だけど、照れている彼が可愛く見えた。
「 足…痛いんだよね? 」
「 うん。すごく。 」
「 笑 僕も丁度洗いに行くから肩貸してあげようか? 」
萩原くんの一言が意外だったので
目を大きく開いていたが、彼も行くところが同じだった為、肩を借りることにした。
「 着いたよ、大丈夫? 」
「 うん。ありがとう。 」
私は砂についた足を水で流している。
その隣に萩原くんが顔を洗っている。
そういや、メガネを外した萩原くんの顔
なんだか気になるな。
そう思い見つめていたら…
「 ……何見つめているの?笑 」
目を細め笑っている萩原くん。
「 なっ…!?⸝⸝⸝ 」
顔立ちが良くて
前髪が長かった為、よく見えなかった目が
ハッキリ見えた。
紺色で透明感のある瞳をしていた。
「 あっ…ごめんね、気持ち悪かった? 」
「 え…な、何が…? 」
「 僕の目…普通じゃないよね。笑 」
自分の目が普通の瞳じゃないことを自覚しているのか、困ったような顔をしていた。
「 ちっ…違うよ!! とても綺麗だよ! 」
「 ……え? 」
「 気持ち悪いよね 」 なんて事ない。
君はとても綺麗で輝いてるよ。
「 とても綺麗で透明感があって私は好きだよ!! 」
「 ……ほ、本当、? 」
「 本当だよ! 」
「 …笑 ありがとう、嬉しかったよ。
綺麗って言われたの君が初めてだよ。 」
「 …え? 」
あとから話聞いたが
萩原くんの目のせいで気持ち悪がれ、
虐めを受けたそうだ。
最低だ、気持ち悪いと思った人見る目ないね。
「 よし…じゃあ戻ろうか。 」
「 う…うん。 」
洗ったばかりの萩原くんは
髪の毛が濡れていてポタポタ落ちていた。
「 良かったらタオル。
髪の毛濡れたままだと風邪ひくよ? 」
「 あっ…ありがとう笑 」
私の首に巻いたタオルを渡したら
萩原くんは受け取って拭いていた。
拭いている萩原くんの姿は
そこら辺にいる男子と同じことなのに
何故か胸が痛くてたまらなかった。
どうしてなのだろうか?
コメント
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お久しぶりですね! 神作すぎた 愛読確定演出きたー!(?)
えすきすき 少女漫画展開がだいすきすぎる センスありすぎてさすがに困る😰😰 愛読させてもらいます☝🏻🎀
く う う う う ! ! ね え め っ ち ゃ す き ! !