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???「舞踏会?」???「今度はパーティーですか……また上の神様の提案でしょう……はぁ……」
???「そうまたあのふざけt……変わってる神様たちの思いつき……それであんたたちはどうするのかなって想って。」
???「あの桃時さん?どっちにしろ悪口ですよそれ。」
ここは、冥府。「紫雲雨花」と「不山橙」は、桃時から「舞踏会」のお知らせをきいていた。
雨花「でも舞踏会って西洋で行われるパーティーじゃなかった?それを日本でやるの?わざわざ?」
橙「また私たち運営で忙しなくなるでしょうね……はぁ……」
桃時「いや今回は上の神様が全部取り仕切るみたいよ?」
橙「え?」
雨花「そういえば神様との会議でそんなこと言ってたような……?」
橙「どうしてそれを早く私に教えないんですか!!」
雨花「えへへ……ごめんごめん」
桃時「なんか今回アタシたちは踊ったり、食べたりして舞踏会そのものを楽しんで欲しいみたいよ?それを眺めていたいんだって。」
橙「あの人たちが……ですか?全然想像できないんですけど……」
なぜ、上の神様たちが今回一歩後ろで眺めているのか。それは前に化茶とのシュールストレミング攻防戦で「閻魔大王の補佐官は怒らせない方が良い」と強くインプットされたからである。そして、あまり無理強いするとこっちに飛び火がいくのではないかと考えたため、今回は後ろで見学をすることにしたのだった。雨花はそのことを会議で知り、「橙ちゃん怒ってても可愛いけどなぁ……?」不思議に想ったのだった。もちろんそれを橙が知ることはないのだが。
雨花「まぁ今回はそこまで大変じゃなさそうだね!」
桃時「……一応きくけどあんた踊れるの?」
雨花「NO」
桃時「そんなはっきり言わなくても想像ついてたわよ。アタシが特訓してあげる。」
雨花「え?それはちょっとめんd……いやいややめとくよ!」
桃時「今「めんどくさい」って言いかけたわよね?絶対参加させるわよ……!」
橙「怠惰は良くないですよ?雨花さん。」
雨花「ちなみに橙ちゃん踊れるの?」
橙「まぁ社交ダンスは嗜んでますよ?」
雨花「ま、マジでか!?……わ、わたしはその……あっあれなんだ?!?!」
橙・桃時「?」
橙と桃時は雨花の指さした方向みた。その瞬間逃げ出す雨花。
橙「何もないですよ……って!いないじゃないですか!!」
桃時「あいつ逃げたわね。アタシは絶対あいつにして欲しいことがあるのに!」
橙「して欲しいこと?何ですかそれ?」
桃時「それは……」
「「あいつが慣れないダンスで慌ててあたふたしてるところをみること!!」」
橙「…………あなたはあなたで酷いですよ?」
桃時「何とでも言いなさい!アタシはあいつが慌てたところをほとんどみたことがない……あいつ自身が弱いところをみせないようにしてるから……」
橙「…………それはそうですね」
「だから……」と桃時は話を続ける。
桃時「少しでも弱いところをみせてくれれば弱いところをみせやすくなると想うのよ。打っても打っても響かないならこっちから何度でもしつこく聴いてやるんだから。そのためにも……」
「「あいつの弱みを握らないと……ふっふっふっ」」
橙は想った。
この人は雨花のことを心配してるのかしてないのかどっちなんだろうと。
橙「(まぁでも……)」
「「桃時さんなりに雨花のことを大切にしてるのはよく分かりますよ。」」
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桃時「はぁ……はぁ……あいつどこにもいないわね。」
ここは橙の仕事部屋。桃時は雨花探しの休憩をしに来た。
橙「また「夢見の鏡玉」を使っているのでは?」
桃時「それも想って時空を探ったけど、あいつの気配はなかったわ……あいつどこにいるのかしら。」
橙「このまま舞踏会まで逃げ続けるつもりなんでしょうか……」
桃時「もう……!全然上手くいかない!!」
そして、舞踏会当日。
桃時「むぅぅぅぅ〜〜……」
橙「まぁまぁ桃時さん……雨花さんはみつかったんだから良いじゃないですか。まぁ……」
「「雨花さん、運営の仕事に回ってますけど……」」
桃時はショート丈の桃色のドレスで、橙は橙色のマーメイドドレスを着用していた。
橙と桃時の視線先には、舞踏会の運営で部下たちに指示を出して、仕事をしている雨花がいた。
桃時「あいつが恥ずかしがったりして弱みをみせるところをみたかったのに……」
橙「でも私は想います。」
桃時「何を?」
橙「雨花さんは自分を知られたくない。それは雨花さんの中では無自覚かもしれませんが、私たちのことを悪くは想っていないから。だから知られたくない。きっと知られて受け入れて貰えないのが恐い。だから雨花さんからこっちに手を伸ばしてくれた時、その時しっかり手を繋いで一緒に歩いていきたいです。私は。」
すると、桃時は橙の手を繋いだ。
桃時「「私は」じゃなくて、「私も」……でしょ?」
橙「…………!はい!」
???「おーい!橙!桃時!」
???「お前らここにいたのか」
桃時「あんたたち……!」
橙「来ていらっしゃったんですね。兎白さんに、瑠璃人さん!」
橙たちの前に現れたのは、「兎白」と「瑠璃人」だった。兎白は白いタキシード。瑠璃人は瑠璃色のタキシードを着用している。
兎白「桃時。一緒に踊らないか?」
桃時「え?あんた踊れるの?」
兎白「まぁ付け焼き刃だが……」
桃時「ふふっ、じゃあアタシがエスコートしてあげようか?」
兎白「それはダメだろ……ははっ。俺がしっかりエスコートするよ。」
桃時「じゃあ行ってくるわね。二人とも!」
こうして桃時と兎白は、ダンスホールの方に行った。
瑠璃人「…………」
橙「あの……瑠璃人さん?」
瑠璃人「は、はい……!」
橙「私から言いましょうか?」
瑠璃人「!?だ、ダメだ!!オレがちゃんと言う。」
橙「はい」
瑠璃人「お、オレと踊って下さい!!!!」
ホール中に響くほど大声で、踊って欲しいと頼んだ瑠璃人。周りから視線を浴びて益々顔が赤くなる。
橙「えぇ……喜んで。」
「ウォーー!!!!」「カップル成立か……!」「あの子めちゃくちゃ顔真っ赤よ?」「相手の子もめちゃくちゃ美人ね!」
橙「な、なんか周りから誤解されるような……私まで恥ずかしくなってきました……!」
瑠璃人「誤解されるの嫌か?」
橙「〜〜〜〜っ!…………い、嫌ではない……です。」
瑠璃人「へへ、そうか。次はあの誤解が本物になるように頑張るぜ!オレ!」
橙「……///////////もう恥ずかしいので早く踊りましょう……」
瑠璃人「そうだな!」
「でもあなた踊れるんですか?」「踊れるぜ!小さい頃習ったんだ!」
こういう会話をしながら橙も瑠璃人も踊りに行った。
「みんな楽しそうで良かった。あの輪の中に入るのは……結構きついな……あはは……」
なんてことを考えている黒髪に紫の髪を持つ神の少女がいた事をここにいる誰もがしることない。
ちなみに、雨花は雫に頼んで雫の家で隠れていた模様。