🖤「もしもし!」
💚「…めめ、急にごめんね」
電話の向こうの阿部ちゃんの声は微かに震えている。
💚「話したい事があって。今から外じゃない場所で会える?」
🖤「もちろん!俺、今家です!」
💚「わかった、すぐ行くね」
阿部ちゃんから会いたいと思ってくれた。声は震えていた。
何かあったんだろうけど、頼ってくれた以上絶対に力になろうと意気込んだ。
だがそんな浮かれた気持ちは、現れた阿部ちゃんの姿によって打ち砕かれる事になる。
左の頬が腫れ上がっている。
更に反対側の眉の際が切れて、その周りは青くなっていた。
🖤「それ……」
阿部ちゃんが無理やり笑顔を作る。
💚「俺、ずっと考えてて。めめの気持ちに応えたくて」
🖤「……」
💚「でも今のままじゃダメだから、こんな事もうやめますって言ってきたんだ。そしたら殴られちゃって。やらせないなら用はないって…言われたから……」
阿部ちゃんの疲れ切った顔はどんどん歪んで、大粒の涙がぼろぼろこぼれ始めて、その後は座り込んでしまい言葉にならなかった。
念願叶ったのが実は身体の関係を作るための口実だと知った時、そしてそれを捨てる決断をした時、どんなに苦しかっただろう。
倒れてしまうまで、隠し通そうとした阿部ちゃん。
優しくて頼りになって、何でも包んでくれると思っていたその身体は、今とても小さく見えた。
コメント
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くそー!なんだそいつ💢←感情移入過多なタイプ お返事いただかなくて大丈夫です笑