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🖤「阿部ちゃん…」
膝をつき、震えている背中をそっと撫でる。
カッコいい事は言えないし、キメる時じゃない。でも自分の気持ちは素直に伝えたかった。
🖤「阿部ちゃんの気持ち、嬉しいです」
前回は首を横に振られてしまったけど、今日の阿部ちゃんは黙って頷く。
とりあえず顔冷やしましょうと声をかけ、立たせようとするが動かない。
💚「なんか…めめの顔見たら、力抜けちゃって…」
🖤「じゃあ運びます」
阿部ちゃんは遠慮したけど、 結局すんなり身体を預けてくれた。
ソファに降ろし、保冷剤と水を持ってきて頬を冷やしながら水分を摂らせる。
泣いたところを初めて見て、内心狼狽していた。でもそんな事は言っていられない。
阿部ちゃんが脱ぐのを躊躇ったからシャワーもできなかったし、目を閉じると光景が蘇って怖いと言い眠る事もできなかったから、ひたすらソファで寄り添って過ごした。
時々暴力暴言を思い出すようで涙を流し、その度に『辛かったですね』と背中を撫でた。
TV番組は今日は見られる気分じゃないと言うから、グループのYouTubeを端から見た。
泣き疲れと体力の限界で阿部ちゃんがウトウトし出した頃には、時計は既に午前4時を回っていた。