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萩原なちち
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「……だいきさん。カードに書いてくれたメッセージ、声に出して言ってもらえませんか?」
「ん? いいよ。……俺は、しゅうとの事が大好きです。俺と付き合ってもらえませんか?」
「んふふ、僕も大好きです。喜んでお受けします」
さっきまで泣いていたのに、急に花が咲いたみたいに笑う。
しゅうとは、女の子っていうより……なんだか子供みたいに純粋で、目が離せない。
「しゅうとは?」
「え?」
「声に出して言ってくんないの?」
思わずニヤニヤしながら聞いてみたら、「あれは冗談やからな」と一転して真顔で返された。
いやいや、俺はもう全身全霊で「いける!」って期待しちゃってるんだけど!
「でも……僕のこと、だいきさんのお部屋に誘ってくれたら、言わんこともないですよ?」
急にそっぽを向いたと思ったら、耳の先まで真っ赤じゃん。
なんだよ、全然冗談じゃないんじゃん。
「急に積極的になるの、かわいすぎ……」
たまらなくなって、後ろからぎゅっと抱きしめて耳元で囁く。
「キモいって思われたらどうしよう」なんて不安がよぎって体を離そうとした瞬間、ぐいっと腕を掴まれた。逃げられない。
「僕、このまま背負い投げすることも出来るんですからね? 華奢やからって舐めんといてください」
「……ごめん。黒帯なの、一瞬忘れてたわ」
どちらからともなく笑い合って、自然と指を絡める。
すごいな俺。30歳にして初めてできた恋人と、こんなに自然に手を繋いでる。
やるじゃん俺! やればできるじゃん!
ベッドの上。向かい合わせでしゅうとを膝に乗せ、深いキスの途中で。
真っ赤な顔をした彼が、恥ずかしそうに視線を落とした。
「……いつ、息していいかわからん」
「鼻でするんだよ。それでも苦しかったら、無理に剥がしていいから」
「そんな、勿体ないこと……できません」
「焦らなくていいよ。俺は、しゅうとだけのものなんだから」
それは、俺にとっても同じ。
しゅうとはもう、俺だけのものだ。
「……はい」
やけにしおらしく、熱を含んだ瞳で見つめてくる。
……これは、もう、あの言葉をおねだりするしかないだろ。
「しゅうと。……あの手紙、読んで?」
「……だいきさぁん、チョコと一緒に……僕も、いかがですか?」
「うぐっ……! やばい、めっちゃ……きた」
冗談っぽく言ったつもりなのに、しゅうとはトロトロに蕩けた顔のまま笑いもしない。ただ、ひたすらに次のキスを求めてくる。
「……気持ちいいの?」
「……はい、気持ちいいですぅ……」
キスだけでこんなに可愛くなっちゃって。
これ以上のことをしたら、一体どうなってしまうんだろう。
そっと押し倒して、震える手で服を脱がせる。
「……シャワー、浴びてないんで……ダメですぅ……」
なんて言いながら、しゅうとは俺の首に腕を回して引き寄せた。
……全然、ダメじゃないじゃん。
「大丈夫、お口ではしないよ?」
「……おくちですかぁ? あっ、だめですぅ、んっ……んっ……」
下着の中に手を滑り込ませ、熱を帯びたそこをゆるりと掴んで動かす。
全部脱がせてしまうより、着衣のままの方がかえって煽られるのは男の性だろうか。
自分が何をされているのかも分からず翻弄されているしゅうとの姿は、毒気が抜けるほどいやらしい。
「キスとどっちが気持ちいい?」
「あっ、ヤバ……イッちゃいそうです、だいきさぁん……っ!」
返事もできないほど余裕をなくして、潤んだ瞳で俺を見つめてくる。
……可愛い。本当にかわいいな、しゅうとは。
我慢できずに唇を塞ぎ、右手の動きを早めていく。少しずつ、彼を絶頂へと導いてやる。
俺の動きに合わせて、無意識に腰を揺らしているのがたまらなく愛おしい。
「……だいきさん。こんなこと知ってしまって、僕、どうなるんでしょうか……」
俺の手の中に吐き出されたものをティッシュで拭っていると、しゅうとが我に返ったようにぽつりと呟いた。
「どうにもならないよ。俺のことを、もっと好きになるだけ」
「今よりもっとですか? ……それは、苦しいなぁ」
「そんなに俺のこと好きなの?」
「……いえ。盛りすぎました」
知ってるんだよ。しゅうとが真顔で冷たいことを言う時は、決まって照れ隠しだってこと。
「じゃあ、俺のことをもっと好きになるように――セックスしようか」
「セッ……!? ……いいですよ。受けて立ちます」
「ん、じゃあシャワー浴びよう。俺の身体、洗って?」
「……シャワーですか?」
「そんなに緊張しないの! さっき、もっといやらしいことしたでしょ?」
「……そうですけどぉ」
このままじゃラチがあかないので、ズボンを脱がせてひょいっと抱き上げ、強制連行。
正直、俺の方ももう限界なんだ。
お互い泡まみれになって、素手で身体を洗い合う。
肌と肌が滑る感触は、楽しくて、もどかしくて、たまらなく官能的だ。
「……しゅうと、入れていい? 俺の」
「あ、だいきさん、だめ……っ」
後ろの窄まりに指を添わせ、つぷり、と一本地通す。
初めてのしゅうとが痛がらないように、ゆっくり、丁寧に慣らしていかなきゃならない。
「本当にだめ? 怖い?」
「あっ……ん、こわいですぅ……」
指の本数を増やすたび、しゅうとの吐息が荒くなっていく。
今すぐにでも、ここを俺のもので埋め尽くしてやりたい。
「……じゃあ、一回落ち着かせるから。待ってて」
しゅうとが怯えているのは、初めてなのもあるだろうが、俺のこの……「馬の発情期」並みに膨れ上がったモノを見たからに違いない。
一旦、自分で抜いて落ち着こうと、しゅうとの前で自分のモノを扱き始める。
……しゅうとが見ていると思うと、余計に興奮が加速して、逆にマズい。
その時、しゅうとがおずおずと手を伸ばしてきた。
「……僕に、やらせてください」