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💙目線なのも良き🥰🥰
「なぁ今日、皆んな早上がりだろ?たまには皆んなで飲みに行かない?」
メンバー達が楽屋の中で楽しそうに話している
角の方で、それを聞いていた俺は眉間に皺を寄せた…
俺達グループのメンバーは、全員分のスケジュールをスマホで確認する事が出来る…
忙しいメンバーに差し入れをしたり、逆に…こうして早く帰れる者に声を掛けて、飲みに誘う事も容易に出来る様になっていた
『面倒な事になった…』
たまに仕事が早く終わった日は、誰とも関わらずに直帰する…それが俺のルーティーン
けれど、誘いをむげに断って…付き合いの悪い奴だと思われるのは、この仕事を続けていく上で…グループとして活動していく上で得策では無い
『とりあえず、聞かなかった事にしてやり過ごすか…』
声を掛けられなかったら、これ幸い…いつも通り帰宅する事が出来るし
最悪、連れて行かれたとしても…角の方に座って1人酒でも飲んで居よう…
大勢に紛れて気配を消す癖は、こういう場所では役に立つ
「………」
俺は、目立たない様に席を立ち…
飲み物を買ってくるフリをして、そそくさとその楽屋を後にした…
「乾杯〜!!」
メンバー達がグラスを合わせて乾杯する中…
角の方でグラスを上げて、それに応える
結局誘われてしまった俺は、渋々同行し…この場所に居る
一応、芸能人と言う事もあり…個室を借りての飲み会となり、そこは俺にとって凄く有り難い…
以前、何度か誘われたサシ飲みで…個室ではなく、大勢に混じって飲む事になり
あの浮かれた雰囲気と、大勢の人間がいるその場所に…俺は早々に気分が悪くなった
「………」
話し掛けて来るメンバーに、適当に相槌を打ち
ちゃんと飲んでいれば、絡まれる事も少なかった為…
知らず知らず、ピッチが上がっていく
「これ美味いぞ!」
「めめ、飲んでる?」
佐久間や向井の騒ぐ賑やかな声を聞きながら
俺は、壁にもたれて項垂れている…
『あぁ…もう瞼が重い…』
昨晩も眠りが浅かったせいで、酒の回りが異常に早い…
ユックリと降りて来る瞼に抗う事が出来ず、俺はそこで意識を手放した