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???「僕も真面目に主の言うこと聞いて、ちゃんと仕事する使い魔だったんだよ?…でも、あの時…」





~3年前~



???「どうしたんですか?主。話があるって」



前の主は乱暴な人だった



死んだ悪魔を死体蹴りしたり、拷問して苦しんでいる様子を楽しんで見ていたり



気に入らない事があったら自分の部下にまで手を出していた



もちろん僕も命令を上手く聞けなかったら殴られたりしていた



だから僕はこの人が大嫌いだった



主「あぁ、面白い話がジジィから聞けてな。お前に教えてやろうと思ったんだ」



おまけにこの人は名前を覚えてくれない


だからいつも”お前”とか”赤”とか適当に呼ばれていた



…僕にも、名前はあるのになぁ



主「お前の正体についてだ」


???「僕の…正体…?」


主「これを見てみろ」



そう言って主が僕に見せたのは、赤くて小さな綺麗な宝石だった



???「これは…?」


主「これを飲み込め」


???「…え?何でですか…?」


主「あ”ぁ?命令だ。さっさと飲み込めよ」


???「っ…分かりました」



言われた通りに宝石を飲み込むと頭が割れるように痛くなった



???「あ”っ…ガァ…い”…」


主「…お前の…いや、お前ら使い魔の正体は”悪魔”だ」



頭の中に記憶が流れ込んでくる



小さい頃の記憶


家族と幸せに暮らしていた記憶


この頃の僕は幸せで…笑顔だった



でも、その幸せは壊された



急にスーツの人達が家に入ってきて両親を殺された



僕の事も殺そうとしたけど、『適合者』だと言われ研究所に連れていかれた



僕は研究員に羽をちぎられた



すごく痛くて、泣き叫んだ



でも、研究員は笑っていた



それから剣?のようなものを体に埋め込まれ


研究員が呪文を唱えて…そこで記憶は終わっていた



???「あ…あ”ぁぁ」(ポロポロ


主「この宝石はお前の記憶だ。使い魔にするには悪魔の記憶は邪魔だからな」


???「なんで…なんで思い出させた!?」


主「はぁ?面白そうだったから」


???「ッ」


主「さすがに人間の力じゃ悪魔に勝てないと思ったんだろうな。だから利用した」


「俺も詳しいことは知らないが、適正があるやつに祓い屋の力が宿った何かを埋め込む。それと適合したら立派な使い魔の完成だ」



いろんな事が一気に頭の中に入ってきて訳が分からなくなっていた



そんな僕に追い討ちをかけた



主「なぁ覚えてるか?この前の任務」


???「は…ぁ?」


主「あの場所はお前の住んでいた町だったらしいぜ?」


???「…ぁ」


主「お前に必死に泣きすがってた悪魔いたよなぁ?あれ友達かなんかだったんじゃないか?」


???「…そんなッ…」(ポロポロ



思い出した



あの時の悪魔は僕と一緒に遊んでくれてた…



主「なのに殺しちまったなぁ?…あ、目が綺麗だったからえぐって飾ってあるんだっけ?」


???『プツン』



そこから僕の記憶はない



気づいたら主の屋敷は燃え、拠点にいた奴らも殺した



僕の周りは血の海となっていた



僕は事情を説明したけど、聞いてもらえず

殺す対象となってしまったから逃げた



それからは祓い屋から必死に逃げ続けた



逃げて逃げて逃げて



…死のうともしたけど、体が改造されているのか死ぬことはできなかった



だから暗い洞窟の中に身を潜め、生きる屍になっていた






ある日、急に僕を呼ぶ声が聞こえた



その声は暖かい気がして…



僕は導かれるままここに来た





???「…これが、僕の知っている全てだよ」


きりやん「…俺達は…悪魔だった…?」


シャークん「ッ…でもっ、きりやん達は人間を食ったりしないよな?」


???「それも体が改造されたか…羽を切り落とされたことに関係してるかも」


ゾム「なるほどなぁ…納得やわ」


らっだぁ「何か思い当たる節でもあった?」


ゾム「使い魔の契約には血が必要やん?…それに、力を解放させたい時も主の血を貰うし」


スマイル「力を解放…?」


らっだぁ「戦う手段として使い魔の本来の力を解放したい時は血を飲ませると良いって言われてるんだよね」


スマイル(きんときも人間の血を飲まないと暴走するって言ってたけど…関係してるのか…?)



???「…信じて、くれますか?」


らっだぁ「信じるしかないねぇ…辻褄が綺麗に合った」


シャークん「…これからどうしますか?」


らっだぁ「うーん…まずはリーダーに相談かなぁ…」


スマイル「リーダーですか?」


らっだぁ「うん。さすがに俺達だけの判断じゃどうにもできないし…最悪の場合は全国にいる祓い屋と敵になるかもしれないしね」


シャークん「じゃあしにがみさんにお願いしておきますね」


しにがみ「僕がどうかしましたか?」


らっだぁ「ぎゃあっ!?びっっっくりしたぁ」


しにがみ「うっっっるさっ!!てか、何で皆さん傷だらけなんですか!?」


シャークん「あ、忘れてた」



・~・ 手当てしました ・~・



しにがみ「なるほど…事情は分かりました。言っておきます!」


らっだぁ「ありがとー」

「まぁ…ひとまず今日は解散かな?」


シャークん「そうですね…いろいろあったし」

「…きりやんとも少ししゃべりたいしな」


きりやん「…うん」


らっだぁ「ゾムもねー?…俺達もちゃんと話そうか」


ゾム「…そーやな」


スマイル「…お前はどうする?」


???「…」



一応手当てはしたものの

いまだに体は透けているように見えた



らっだぁ「…怪我もひどいし、今までの事を考えると疲れてるでしょ?」

「事例が無いから分からないけど…このままじゃ君が危ないと思うよ?」


???「…でも…」


スマイル「…俺と、契約しないか?」


???「…契約?」


スマイル「もう人間を信じるのは嫌かもしれないけど…お前を助けたいのは本当なんだ」


???「…ううん、君なら安心できるよ」

「君と、契約したいな?」


スマイル「!…ありがとう」


らっだぁ「…よしっ、じゃあお互いに契約の証を作ろうか」


スマイル「…?」


シャークん「俺だったらこれ」



そう言ってシャークんが見せたのは黄色のブレスレット



きりやん「俺も付けてるよ」



きりやんは緑色のブレスレットをしていた



らっだぁ「俺はこれ」



らっだぁさんは髪を耳にかけると、緑色のピアスが見えた


ゾムさんはフードを被っていて見えないけど、たぶん同じようなピアスをしているんだろう



らっだぁ「お互いに何だろう…なんかイメージするとできる」


スマイル「えぇ…?」


らっだぁ「まぁやってみて!」



そう言われ、俺は彼と向い合わせになり目をつぶった



どうすれば良いか分からないから、とりあえず…彼の幸せを願ってみた



すると急に目の前が光り、目を開けると



…何もなかった



らっだぁ「…あれ?」


シャークん「…ん?」


スマイル「…失敗した?」


???「…なんか、舌がもごもごする…」



そう言って彼が舌を出すと、舌に狼?のような模様が描かれていた



らっだぁ「えっ!?そんな証初めて見た」


シャークん「スマイルもか?ベーってして」


スマイル「え…嫌だけど…」


シャークん「べー」


スマイル「…」



大人しく舌を出すと同じように猫?の模様が描かれているらしい



らっだぁ「まぁ契約できたねー」

「じゃあ今度こそ解散!」


シャークん「おやすみなさーい」


スマイル「あ、ありがとうございました」


らっだぁ「うん。ばいばーい」



今回もいろいろあったが、とりあえず家に帰ることにした

俺の体は特別らしい

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コメント

3

ユーザー

えっと、舌ってまさkンンンスイマセン センスよすぎて心臓まで染みます ?✨ 続き楽しみにしてます!✨

ユーザー

舌なんて…… そんなえっt((((スイマセン ちゃんと自分がキモかったです (๑•̀ㅁ•́ฅ✨ そして、作品とても良かったです! これからも頑張ってください (๑•̀ㅂ•́)و✧

ユーザー

長くなっちゃった(´・ω・`; )

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