🖤side
🖤「やばい」
仕事が早く終わって、しょっぴーにデートの服が決まらん!と泣きつかれたから部屋に行って見繕ってたけど、もうヤダ!買う!とか言い出して連れて行かれて、店から近かった俺の家で買ったものを全部広げてどれがいい?と片っ端から組み合わせてみた。
客観的に見たいと言われて俺も着せられた。
もうすぐ阿部ちゃんが仕事終わるんだよな…と思い、お風呂のスイッチを入れたらしょっぴーが「俺も入って帰る」とか言い出した。
じゃあ待っててと言ってソファに座って、やっと一息…と思ったところから記憶がない。
気付いたら夜中で、阿部ちゃんから連絡が来てたけど部屋にはいなくて、玄関を見に行ったらしょっぴーのサンダルが乱れていた。
完全に来てこの状態見て帰ったじゃん。
誤解させたに違いない。
🖤「しょっぴー、しょっぴー起きて」
💙「ん〜ヤダ」
🖤「やだじゃないよ、日付変わってるよ。ラウールから連絡ないの?」
💙「え〜……え?」
さすがのしょっぴーも飛び起きる。
💙「阿部ちゃん来てないの?」
🖤「来たと思う、で、その…帰ったと思う……」
しょっぴーもやらかしたという顔。
💙「うわ、ラウからめっちゃ連絡きてる」
ハイブランドの服を乱雑にショッパーに押し込み、タクシーを呼んで、ラウールに連絡しながら慌ただしくしょっぴーは帰っていった。
🖤「阿部ちゃん、寝てるかな…」
早起きを日課にしているからこんな時間にはもう起きていないだろう。
『明日説明する、ごめんね。やましい事は何もないから』とメッセージを送っておく。
🖤(でも、傷ついただろうな…)
しょっぴーとは気の置けない友人としての付き合いもあるけど、さすがに軽率だった。
重い気持ちで部屋を片付ける。
テーブルに置いたスワロフスキーの袋が目に入る。
これも今日しょっぴーに連れ込まれた時に、阿部ちゃんはわかりやすいブランドものはあまり好んで身に着けないから、スワロフスキーのペンダントならと思って買ったもの。
阿部ちゃんの事考えすぎてしょっぴーに『ニヤニヤすんな』って言われながら選んだのに。
誤解をちゃんと解かないと、この状況でしょっぴーがアンバサダーしてるブランドなんて尚更受け取ってもらえないだろう。
🖤「はぁ、やっちゃったな……」
コメント
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なるほどなるほどぅ