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10 - 第8話 頼り

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2024年12月26日

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湯船から出ようか悩んでいたいさなのスマホが、またもや通知音を響かせた。

「またみりんか?しつけぇな~。」

そう呟きながら画面を見ると、今度は萌香からだった。

送信者: 萌香

内容:「いさな~!明日の文化祭のことで話があるんだけど!」

いさなは苦笑いしながら返信した。

いさな:「なんだよ~、俺風呂なんだけど。裸の俺に文化祭の話させんなって。」

萌香:「うわ、何それキモいwww 真面目な話だから!」

いさな:「どーせ大した話じゃねぇだろ?みりんもさっき相談とか言って来たけど、ただの緊張話だったし~。」

すぐに返事が来る。

萌香:「え、みりんからもLINE来たの?ってか、緊張してるんだあの子。可愛いとこあるじゃん!」

いさな:「萌香もそう思うだろ?ま、明日は俺が全部フォローするから大丈夫だし~。」

萌香:「いやいや、お前が頼りになる日なんてくるのか?www」

いさなは少しむっとしながら返信した。

いさな:「ちょっとは信じろよ~。俺、意外とやる時はやるタイプだぞ?」

萌香:「はいはい。それはそうと練習サボってたお前にも手伝ってほしいことがあるんだけど?」

いさな:「手伝い?俺が?勘弁してくれよ~、風呂上がりの俺に酷な話すんなって。」

萌香:「ふふ、まあいいや。明日、遅刻しないで学校来てね。それだけ。」

いさな:「え、それだけかよ。脅しかと思ったわ。」

萌香:「脅しじゃないけど、もし遅刻したら……罰ゲームね♡」

いさなはそのメッセージを見て、一瞬ドキッとした。

「なんだよ、それ。罰ゲームとか……やべぇ、明日遅刻したら本気でヤバそうだな。」

湯船から上がりながら、スマホを置いて頭をポリポリかき回すいさな。

「みりんに続いて萌香まで。俺って意外とみんなに頼られてんのかも?」

そう思いながら、明日の文化祭に向けてほんの少しだけやる気を出したいさなだった。

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