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絶対辰哉
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絶対辰哉
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絶対辰哉
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あの日から数日。
宮舘は何も聞かなかった。
翔太も何も話さなかった。
二人とも、いつも通りを演じていた。
だけど。
その”いつも通り”は、少しずつ歪み始めていた。
────────
💙side
「……ただいま」
誰もいない部屋へ帰る。
玄関に荷物を置き、そのままソファへ倒れ込んだ。
天井を見上げる。
静かだ。
仕事中は笑っていられる。
メンバーといれば考えなくて済む。
でも、一人になると全部押し寄せてくる。
机の上には病院の資料。
実家の会社の資料。
そして、一番見たくない封筒。
「……っ」
手に取る。
開かない。
開けば現実になる。
ピロン。
スマホが鳴る。
画面を見る。
涼太
《ちゃんとご飯食べた?》
思わず笑ってしまう。
こんな時間に送ってくる内容じゃない。
でも。
宮舘らしかった。
昔からそうだ。
風邪を引けば薬を持ってきて。
寝不足なら水を渡して。
何も言わなくても、気付いてくれる。
《食べた》
すぐ返信する。
数秒後。
《ほんと?》
《ほんと》
《嘘》
翔太は思わず吹き出した。
《なんで分かるんだよ》
《長い付き合いだから》
その一文を見た瞬間。
笑顔が消えた。
(だから言えないんだよ)
スマホを静かに伏せた。
────────
❤️side
「……やっぱり」
翔太は嘘をついている。
昔からそうだった。
嘘をつく時だけ、返信が早い。
考える時間を作らないように。
昔、宿題を忘れた時も。
ゲームを隠していた時も。
全部そうだった。
(食べてないな)
冷蔵庫を開ける。
昼に作り置きした肉じゃが。
少し多く作ってしまった。
「……」
少し考える。
そしてタッパーへ詰め始めた。
────────
翌日。
朝九時。
Snow Manはダンスレッスンの日だった。
スタジオには音楽が響き、鏡の前では照が振り入れを確認している。
💛「そこもう一回」
🧡「はーい!」
💜「足動かねぇ!」
笑いながら練習は進んでいく。
翔太も輪の中にいた。
いつも通り踊る。
笑う。
ツッコむ。
誰も気付かない。
……そう思っていた。
休憩時間。
「翔太」
宮舘が近付いてくる。
手にはコンビニの袋。
❤️「はい」
差し出されたのは、おにぎりと温かいスープだった。
💙「え?」
❤️「朝食べてないでしょ」
💙「……」
図星だった。
💙「なんで」
❤️「顔」
💙「顔?」
❤️「朝ご飯食べた日は、もっと機嫌いい」
💙「そんな違う?」
❤️「違う」
即答だった。
翔太は苦笑する。
昔から敵わない。
💙「ありがと」
❤️「冷める前に食べな」
素っ気なくそう言って離れていく。
その背中を見ながら、翔太は静かにスープの蓋を開けた。
湯気が立ち上る。
「……あったか」
思わず零れた一言。
心まで温かくなるような気がした。
────────
💚「あれ?」
阿部がその様子を見て笑う。
💚「また舘さんがお母さんしてる」
🧡「ほんまや」
💜「翔太、ちゃんと食べなよ」
💙「分かってるって」
いつものやり取り。
いつもの空気。
その中で宮舘だけは、翔太のスープを持つ手が少し震えていることに気付いていた。
(何があった)
心配で仕方がない。
でも。
踏み込めない。
幼なじみだからこそ、無理に聞けば翔太がもっと閉じてしまうことを知っている。
だから今は。
隣にいるしかできなかった。
その日の帰り道。
翔太は一人、車を走らせながら小さく呟く。
💙「……優しくすんなよ」
優しくされるたび。
離れる決意が揺らいでしまうから。
アクセルを踏む足に力が入る。
バックミラーには、少し赤くなった目元だけが映っていた。
コメント
2件
阿部ちゃんが発狂してない…妙だな
「優しくすんなよ」……翔太のその一言が、胸に刺さりました。優しさが痛いって、本当は一番優しくされたいのにね。宮舘さんの細やかな気づきと、あえて踏み込まない距離感、すごく伝わってきました。二人とも「いつも通り」を演じるのがうまくて、見てるこっちが切なくなる。この静かな歪み、気になって仕方ないです。続きがすごく気になります。