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絶対辰哉
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レッスンの日から三日。
翔太は相変わらず何も話さない。
宮舘も無理には聞かなかった。
聞けばきっと、翔太は笑って誤魔化す。
それくらい分かっていた。
だから。
ただ隣にいた。
それだけだった。
────────
❤️side
今日は雑誌の対談取材。
二人一組で、それぞれ別の部屋に分かれて撮影するらしい。
楽屋ではスタッフが組み合わせを発表していた。
「深澤さんと阿部さん」
💜「はいよー」
💚「よろしくー」
「岩本さんと向井さん」
💛「よろしく」
🧡「お願いしまーす!」
「ラウールさんと佐久間さん」
🤍「やった!」
💗「最年少と最年長!」
スタッフが最後の紙を見る。
「宮舘さんと渡辺さんです」
一瞬だけ。
翔太と目が合った。
💙「……よろしく」
❤️「よろしく」
短い会話。
昔なら「またか」なんて笑っていた。
今はその一言さえない。
────────
対談部屋。
テーブルを挟んで向かい合う。
カメラマンが準備をしている間、部屋には二人だけだった。
沈黙。
昔なら苦にならなかった静けさ。
今日は少し重たい。
「では、お二人少し自然にお話ししてください」
スタッフが部屋を出ていく。
ドアが閉まる音だけが響いた。
❤️「……」
💙「……」
数秒。
いや、一分くらい経っただろうか。
先に口を開いたのは宮舘だった。
❤️「最近寝れてる?」
翔太は少しだけ目を丸くする。
💙「なんで?」
❤️「目の下」
💙「あぁ」
笑って誤魔化そうとした。
でも。
宮舘は笑わなかった。
❤️「翔太」
❤️「無理してない?」
優しい声だった。
責めるわけでも。
問い詰めるわけでもない。
ただ心配している声。
その声を聞いた瞬間。
翔太は危うく全部話しそうになった。
💙「……してない」
嘘だった。
❤️「そう」
宮舘はそれ以上聞かなかった。
だけど。
その表情だけは、少しだけ寂しそうだった。
────────
💙side
また嘘をついた。
涼太相手には、昔から嘘なんてつけなかったのに。
今は嘘しか言えない。
「失礼します」
スタッフが戻ってくる。
「撮影始めますね」
カメラが向けられる。
「まずはお互いの第一印象からお願いします」
❤️「第一印象?」
宮舘が少し笑う。
❤️「覚えてないな」
💙「俺も」
❤️「気付いたら隣にいたから」
その一言に、翔太も笑った。
💙「確かに」
❤️「幼稚園より前だもんね」
💙「気付いたら一緒だった」
スタッフが嬉しそうに頷く。
「さすが幼なじみですね」
「では、お互い変わったと思うところは?」
宮舘は少し考えたあと、翔太を見る。
❤️「変わってないかな」
💙「え?」
❤️「昔から優しい」
❤️「昔からちゃんと周りを見てる」
❤️「無理して笑うところも」
その最後の一言だけ。
空気が止まった。
翔太の笑顔が一瞬だけ固まる。
❤️「……」
宮舘は気付いていた。
わざと言ったわけじゃない。
ただ。
本当にそう思ったから。
翔太は昔から、苦しい時ほど笑う人だった。
────────
撮影は無事に終わった。
楽屋へ戻る途中。
翔太は一人で自販機へ向かう。
冷たい缶コーヒーを買い、人気のない廊下で小さく息を吐いた。
「……もう無理」
誰にも聞こえない声。
その時だった。
「翔太?」
振り返る。
宮舘だった。
思わず表情を作る。
💙「なんだよ」
❤️「探した」
💙「俺?」
❤️「うん」
宮舘は翔太の前まで歩いてくる。
そして。
何も言わず、缶コーヒーを取り上げた。
💙「おい」
代わりに温かいお茶を手渡す。
❤️「今日はこっち」
💙「子どもじゃねぇんだけど」
❤️「知ってる」
💙「……」
❤️「でも」
❤️「俺の前くらい、無理して笑わなくていい」
その言葉に。
翔太の喉が詰まる。
何も知らないはずなのに。
何も聞いていないはずなのに。
どうして。
そんなことまで分かるんだ。
💙「……ばか」
小さく呟く。
宮舘には聞こえなかったふりをされた。
その優しさが。
今の翔太には、何より苦しかった。
コメント
2件
ゆり組が切ないゆりゆりしてる…
みぅです🤍🥀 第4話、読み終わりました…。 ほんとに、胸がぎゅってなった。 宮舘が翔太に「無理してない?」って聞くところ、優しすぎて泣きそうになった。何も聞かないけど、ちゃんと見てるって伝わる距離感、すごく好きです。 缶コーヒーをぬるいお茶に変えるシーン、何も言わない優しさが刺さりすぎて…「ばか」って言う翔太の声、聞こえた気がしました。 続き、どうなるんだろう。気になって仕方ないです🌙