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初投稿(?)
本人様関係なし。
自己満です。
ワンクッション
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カーテンの隙間から刺す光、携帯のアラームがな
る。
午前七時過ぎ、夢から目覚めた。
この日は仕事があり、二度寝はできない。サッとベットから起き上がり、洗面台へ。
飲んでいるのかな。と思うぐらい喉の奥までうがいをし、目薬を刺す。
ある程度オシャレな服を選び、スタッフさんが運転する車が来るのを待つ。
八時丁度、家に響き渡るインターホン。
玄関を出て、鍵を閉めて車に乗り込む。
「あ、おはよう。元貴」
声が揃う二人。
「おはよう。」
既に車に乗っているメンバー。
「今日寝れた,?」
「いや…帰ったのがもう一時だったからな。」
「僕もだよ。」
「やっぱ、そうだよね。」
すごく眠そうだ。僕も含めて、皆あまり寝ていない。
最近はすごく忙しい。僕も昔より、2人に頼る事も大いに増えた。なんなら、メンバー以外の人にも、2倍ぐらいの負担を与えてしまっている。
申し訳なさと半分に、出来て当たり前。が頭に浮かぶ。こんな僕だから、皆に負担をかけてしまうんだと、自覚している。
「ごめんなさい。」
「え?」
「どうしたの?」
ぽろっと出た謝罪の言葉と、頬を伝い流れる涙。
スタッフさんは、近くのコンビニに車を停めた。
「ほんとに、本当にごめんなさい。僕がこんなだ
から、皆に負担をかけてしまう。スケジュールもただでさえ詰め込んでるのに、無理言って制作期間にしてもらったり、急に曲を渡して、次の日合わせるとか、」
今まで溜めていた言葉が、涙が溢れてくると同時に自然と出てくる。僕がメンバーに対して、どう思ってるか。なんかどうせ、どこかで忘れるに違いない。だから、もうどうでもいいや。
そういう考えが浮かんで来た。僕だって、今車の中で起きている事は、必然と消えて行く。このまま終われ。終わってしまえ。
「そんなことないよ。俺らだって元貴に支えられている。元貴がいるから、今の俺らが居てるって事を忘れたらダメ。」
涼ちゃんの声はいつもより低く、優しく説教されたような気がした。
心がギュッと締め付けられた。こんな涼ちゃんの声のトーンは初めて聞いた。
僕だって、2人と同じだ。涼ちゃんと若井には助けられているのはとっくに知っている。
これだけで、僕の気持ちが収まるといいんだけど。中々に、僕の心には蝿がたかっている。
じゃあ、僕はどうしたらいい?いっそ、今後のことは考えないようにしたらいいのか。この疑問を晴らすのはまだまだ先になりそうだ。