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8 - 君と話したい。仲良くなりたい。友達になりたい。そして… 2話目 橙桃

♥

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2022年02月28日

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橙桃です。本人様とは関係ありません。

何でも許せる人向けです。

地雷だよって方、通報される方は見ないようにしてください。


前回の続きなので1個前の投稿を見ていない方はそちらを見てから読んでいただけると幸いです。


因みに皆高校3年生です。


桃side


桃「ッ………」


先程の笑顔とは真逆の冷たい目。会長は何故睨んできたのだろう。


青「、!桃くん!」

桃「!ごめん。どした?」

青「もう昼休み終わっちゃうから行こっ?」

桃「あぁ…うん」

青「………ねぇ桃くんさ」

桃「何?」

青「…ううん!やっぱ何でもないっ!」

桃「?何だよw」


今は深く考えないようにしよう。


橙side


桜野ともっと話してみたいなぁ…。とずっと思い浮かべるその名の通り桜のような優しいピンクの髪の毛の男。俺が男を好きになるのはいいとして、まさか自分が好きになった人が学校一の問題児だなんて。こんなん、誰にも相談できへん…と頭を悩ませる。俺はS組の学級委員長だ。流石に桜野のことが好きだなんて知られたら皆から止められるだろう。でも彼はきっと問題児というレッテルを貼られているだけで、凄く良い人だと思うのだ。だが、決定的な証拠はない。もしかしたら自分の知らない所では悪さをしているのかも。……そんなん信じたくないけど。彼は何故校則を破るのだろう。そこだけが疑問だ。


まずは、話すことから始めてみよう。次会ったときは何が何でも話してみよう。何かわかるかもしれない。


でも1番気にかかるのはあの青髪の奴。きっと桜野が好きなのだろう。敵意丸出しだったし。でも、俺は桜野桃が好きなんよ。まだ話なんてまともにしたことも無いけれど。でも、絶対仲良くなってみせるから。


すぐ近くにいたライバルに心の中で軽くそう呟いた。


翌日。


先生「お前っ!どういうことだっ!!」

桃「どういうことって?サバ缶だけど?」

先生「何で学校にサバ缶を持ってくる必要があるんだ!!」

桃「……サバ缶好きなんだよ。」


サバ缶…………?廊下に行くとまたまた響いている先生の怒鳴り声。やはり相手は桜野で今回は今日の持ち物調査で引っかかってしまったらしい。何故サバ缶なのだろう。本当に好きなだけなのだろうか。少し目が泳いでる気もするが……。


橙「先生!」

先生「うぉ?!?!なんだ…また東條か。」

橙「ここの問題、解き方の確認をしたくて。」

先生「分かった。どれどれ…。」


先生が俺の問題集に目を向けた瞬間に俺は桜野に目線で合図する。

問題児の肩を持つなんて生まれて初めてだ。


俺が“逃げていいよ”と目線を向けると。少し焦るように、でも優しく微笑み口パクで『ありがとう』と言ってきた。あぁ…可愛いなぁ。


彼は急いで何処かへ向かっていった。


先生「こうで…だな。分かったか?」

橙「はい、分かりました。ありがとう御座います。」

先生「いやいや、さすがS組の学級委員長!全校生徒に見習ってほしいなぁ。特に桜野………あれ?!あいつ何処行きやがった!!!」


桃side


びっくりした〜〜〜!!!

さっきのあれ、俺のこと庇ってくれてたよな?


桃「お礼……言わなきゃな」


ごろごろと喉を鳴らしながら美味しそうにサバ缶を食べる子猫に話しかける。

昨日、放課後に校舎裏で弱っているところを見つけて助けてあげた茶トラの猫。今日、サバ缶を持ってきていたのはコイツに食べさせてあげるつもりだったのだが、まさか持ち物調査の日とかぶるとは思わなかったな。

でも東條のおかげで何とかここまで来れた。本当に良い人だなぁ。


「……あっ!見つけた!」


桃「えっ?!」

橙「わぁ!!子猫や〜!!かわええなぁ〜あっ!もしかしてさっきのサバ缶ってこの子のための?」

桃「と、東條……」

橙「あはは、気になって追いかけて来ちゃった」


突然現れた俺が想いを寄せる人。顔近い……////


桃「あの……」

橙「ん?」

桃「さっきは…ありがとう…」

橙「ふふ、どういたしまして」

桃「意外だな。東條って問題児の肩持つんだ。」

橙「ん〜桜野やからかな?」

桃「?!俺…だから?」

橙「うん。桜野ってただの問題児だと思えないんよ。何か、何処か優しいオーラが出てるっていうか。」

桃「ははっ何だよそれ。」


東條は優しく子猫を撫でて言う。

何でだろう。全く気まずくなくてすぐに言葉が出てくる。


橙「……猫好きなん?」

桃「うん。動物は基本何でも好き。」

橙「俺も動物は好きやな。でも小さいときは近所にいた柴犬が怖かったなぁ。」

桃「あぁ〜あるあるだよな。」

橙「めっちゃ吠えてくるんよ。俺は撫でたかっただけやのに。」

桃「動物は上から触られるのがあまり好きじゃないんだ。触るときは顎の方から触ると怒らないよ。」

橙「そういうことか!俺思いっきり頭触ろうとしてたわ…。詳しいんやなぁ。」

桃「そ、それほどでもないよ////」

橙「でも嬉しいな」

桃「何が?」

橙「俺、桜野と話してみたかったんよ。」

桃「えぇぇ?!////」

橙「ははw驚きすぎw」

桃「だって…東條、S組の学級委員長じゃん。そんなやつが俺と話したいとか…」

橙「………友達に基準なんてないやろ?」

桃「ッ…」

橙「確かに普通に考えると可笑しいかもしれへん。でも、友達くらい自分で決めてもええやろ?俺は桜野と仲良くなりたい。ただそれだけ。いい?桜野。友達は『自由』に作ってええんよ。もしその人が麻薬とか犯罪を犯したりしてたらそれは流石に友達になっちゃダメ。だけど、桜野はそんな悪い人じゃないやろ?」


『自由』

彼からそんな言葉が出るなんて思わなかった。そっか俺も、自由になりたいと言っていたわりに心の何処かで彼と仲良くすることは難しいと、周りから見たらおかしいと思い込んでしまっていたみたいだ。


橙「なぁ…桃。」

桃「?!何?」

橙「今度、一緒に何処かに行かへん?…猫カフェとか!」

桃「えっ!!ぁ…えっと」

橙「……ごめん、ちょっと急やったな」

桃「ッ!!俺も!だ、橙と猫カフェ行きたいっ!」

橙「………ほんま?!やった〜!俺、誰かと遊ぶの初めてや〜」

桃「え!!そうなの?」

橙「うん!楽しみや〜!あっそうだ。LI○E交換しよ?」

桃「……うん!!」


嬉しい。本当に現実なのだろうか。俺、変じゃないかな。顔、赤くないかな。この心臓の音、彼に聞こえてませんように。











紫「………。」


日曜日


どうも桃です。現在待ち合わせ場所の公園の噴水に向かっているのですが…


桃「か、かっこいい…////」


クッッッソイケメンがいるんですけど。

通りすがりの女の子たちも「あの人かっこいいね」とか言ってるし…。え?俺今日生きて帰れる?無理無理どうしよう。いや、負けるな桃。弱い俺は今日でおしまい。待たせるのも申し訳ないから早く行こう。


桃「あ…だ、橙」

橙「!桃、早かったな」

桃「いやいや、待たせただろ?」

橙「全然待ってへんよ。てか、服めっちゃ似合ってるで」

桃「へっ?!////」


待って待って恥ず過ぎる…


桃「橙も似合ってるよ…////」

橙「ほんま?嬉しいわ〜んじゃ、行こっか」

桃「うん!」


ありがとう神様。人生で初めているのかも分からない神に感謝を告げた。


橙side


桃と仲良くなりたくてつい誘ってしまった今日。断られるかと思ったけど、彼も行きたいと言ってくれたからそりゃあもう嬉しくて、デートみたいと浮かれてずっとニヤニヤが止まらなくて姉と兄にキモいとまで言われてしまった。彼に恋してからはどんどん優等生キャラが消えつつあるが、それも恋の魔法とでも言うのだろう。


桃「わぁぁぁ…ねこちゃんいっぱい…!」


ねこ“ちゃん”て、“ちゃん”てなんや可愛すぎるやろ


桃「見て!橙!この子あの子猫にそっくり!」

橙「ほんまや〜綺麗な顔しとるな」

桃「ね〜…ふふ、よしよし」


良かった楽しんでくれているみたい。


その後は沢山遊んで餌もあげたりして時間はあっという間に過ぎていった。少し休憩ということで席に戻り飲み物を頼む。


橙「なぁ…桃。」

桃「ん?」

橙「何で桃はいつも校則を破ったりするん?成績が良いのにもったいなくないか?」

桃「………。」


ずっと知りたかったこと。触れてはいけない気もしたがやはり気になることだから。話を聞きたい。彼自身の。


桃side


突然聞かれた俺のこと。最初は話さないでおこうと思った。もし、この話をしたら彼は俺のことを嫌いになるかもしれない。けど、彼に俺のことを知ってほしいから。

俺は口を開いた。


俺は話した。家のこと。自由が無かったこと。だから、学校では自由に生きたかったこと。


彼は俺の話を止めもせず相槌を打って真剣に聞いてくれた。そこもまた好きだなぁと思ってしまう。


桃「まぁ…こんな感じかな。変な理由でごめんな。」

橙「いや…苦労してたんやな…」

桃「そんなんでもないよ。今は楽しいし。」

橙「でも、親に何も言わずに来たんやろ?警察とか動かんの…?」


あぁ…流石頭のいいやつは凄いな。

いいよ。話すよ。きっと橙なら受け入れてくれるはず。


これは青にも言ったことのない話。







桃「俺さ、虐○待されてたんだ。」

橙「え…………。」

桃「さっき言った通り、俺は沢山の習い事をさせられて遊ぶ暇もなかった。それは親がもともと有名な人だから、俺は完璧じゃないといけなかったから。表面上でにこにこしていたけれど、後は放置状態。ご飯だって3日に1回食べれるかどうかだった。俺はただの人形。清楚に振る舞っとけばそれで良かった。親が警察に通報しないのも色んな捜査で自分たちが虐○待してたことをバレないようにするため。」

橙「……………。」

桃「ごめんな、変な話しちゃって。」

橙「いや、謝るのは俺の方や。嫌なこと思い出させてごめん、、、。」

桃「気にしないで。それに言ったろ?今は楽しいって。今日だって橙とこうやって遊べて、話せて、凄く楽しかったよ。」

橙「俺も凄く楽しかった。」

桃「ねぇ、橙は?何で優等生になったの?」

橙「俺は大したことやないで。」

桃「知りたいな。」

橙「…分かった。俺も話す。」


橙side


ただ褒められるのが嬉しかった。ただそれだけ。

昔から1つのことに励む事が得意だった。習い事も好きなのをやらせてもらって、充実した生活を送っていた。

そんな中で生活が変わり始めたのは中1のとき。テスト勉強を頑張ったら学年で1位になれて、家族にも、友達にも、先生にも褒められて、凄く嬉しかった。自分には勉強しかない。そう思って友達と遊ぶ間も惜しんで勉強した。


橙「…だから、今も優等生ってこと。」

桃「凄い……」

橙「え…?」

桃「それって凄いよ。自分から進んで勉強するなんて、俺じゃ無理。そんな続けられることじゃないよ。かっこいいな橙。」

橙「ッ…………」


やめてよ。泣いてしまうやろ。

中学校3年間、そして高校、ずっと1位だった俺は最初こそ皆褒めてくれたけどいつしか俺が1位を取ることは当たり前になってしまって褒められることはなくなった。

嬉しい。やっぱり頑張ってよかった。認めてくれる人がいた。褒めてくれる人がいた。


橙「………ッありがとう…」


俺にとって桃は大切な人やで。



桃side


桃「今日はありがとうな。」

橙「いえいえ、こちらこそ。また行こうな。」


とても時間が早く感じた。このまま時が止まってもいいのに。


橙「送ってかなくてええん?」

桃「いやいや、俺も高3男子だぞ?大丈夫だって。」

橙「ふふ、そうやな。んじゃ、また明日。」

桃「うん、またな。」


一生忘れない。大切な人との大切な思い出。


空に瞬く満天の星が俺の帰り道を明るく照らしてくれていた。



翌日。




【今日の放課後、屋上に来てください。】




小さな紙が1枚。机の上に置いてあった。
















送り主は…………………






またまた続きますっ!!

話がまとまっていないし、あまり展開が無かったような気もしますが温かい目で見ていただけると嬉しいですm(_ _)m

この作品はいかがでしたか?

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コメント

4

ユーザー

いやぁ…いちいち桃くんが可愛いことするから心臓が足りないなぁ、…() まぁ可愛い桃くん大歓迎だけどねっ!! 橙くん優しいなぁ…さすがだぁ… そして桃くんにはそんな過去が……頑張ったねぇ(´;ω;`)() おぉ!?ここで言ったらネタバレになりそうで言えないけど最後のはあの人か!? 続きが楽しみぃぃ!!あと個人的に桃くんのねこちゃん呼びがすっごく好きぃ…

ユーザー

😇

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