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※サンクラが1人で飲んでる時に音波さんが飲みに来る話
ずっと書きたかった話なんですよ(どうでもいい)
TFとか絶対絵描けないわ
サンダークラッカーは焦っていた。
「……………………。」
それは隣でメニューと睨めっこしている機体が原因である。
(なんでこんな所に情報参謀が来るんだッ??!!!!!)
このデストロンの情報網である情報参謀 サウンドウェーブがこんな所にやって来るなんて誰も思わない。
(………まあ、今が深夜で良かった…今頃全員スリープモードに入ってるだろうしな……俺、運悪過ぎだろぉ……。)
だがしかし、いつも自室に引きこもって仕事しているあの仕事中毒者な情報参謀が何故こんな所に来るのだろうかと、サンダークラッカーは疑問を浮かべる。
「……………。」チラ…
横目でサウンドウェーブを見遣ると、まだメニューと睨めっこしていた。そりゃそうだ。今の今までサウンドウェーブをここで見た事が無い。メニューのエネルゴンなんて見てどれが違うのかなんて分からないだろう。
(……はあ…どうしたこったぁ、このままだと日が明けちまうし、だからと言ってここから抜け出すのはなんか……怖ぇよなぁ…。)
と、サンダークラッカーはカップに入ったエネルゴンを飲み干し、もう1杯注文した。知能4のブレインを働かすのは刺激が強過ぎる。サンダークラッカーは自身の頭を何度か叩いた。ほんとにパンクしそうだ。しかしその時、
「………オイ。」
突然横から聞こえてくる機械的で無機質な声。
「うぎゃあ”あ”あ”あ”あ”ッ??!!!!!!!!」
「ウルサイ。」
突然声を掛けられたのにブレインが本当に爆発しそうになったサンダークラッカー。勢い良く横へ向くと、いつの間にか真横に近づいていたサウンドウェーブの姿があった。顔はバイザーとマスクを付けているため、何を考えているか分からない。
「な、なななななななんですかッ??!!!!!」
「メニューニツイテ。コノエネルゴンハドレガ酔ワナイ?」
「え??」
「アトオ前、声モウルサイガブレインハモットウルサイゾ。」
「ギクッ!!!!!」
流石はサウンドウェーブ。マインドスキャンで考えている事などお見通しだ。そうと分かれば何も隠せない。
「はぁああ……なんかしらけたぁ〜…。」
サンダークラッカーは気が抜けたのか、机に突っ伏する。
「オイ。」
サウンドウェーブが早くしろと促す。
「あぁ…えぇーっと…これですかね。」
そう言って端っこら辺に書いてあるメニューを指差した。サウンドウェーブはその言葉通りにメニューを頼み、飲む。
「……………。」
「ブゥウッ??!!!!!!!!!!!!!(※吹く音)」
「うるさい。」
そう、飲んでいる。あのマスクを取って普通に口付けて飲んでいるのだ。
普段サウンドウェーブは絶対にバイザーとマスクしていてその素顔を知るのは我らがリーダーぐらいだと言う。しかもサウンドウェーブはデストロンの中じゃあ1番嫌われている機体だ。だから変な噂をされやすい。昔にサウンドウェーブの素顔について話した事があった。大体の者たちが「自分の顔に自身がなくて隠してんだろ」と言っている。
マスクを取っているお陰で普段は聞き取りずらい声も綺麗に聞こえるし、
「さっきから本当にうるさいぞお前。」
「ゲホッ!!!ゲホッ…!!!!!イヤイヤ!!!!!ええ??!!!!!!」
サンダークラッカーは信じられないとばかりにサウンドウェーブを凝視する。しかしサウンドウェーブの口は今も尚さらけ出されている。そしてなにより、
「え……めっちゃ綺麗…。」
「は???」
急な口説きに流石の情報参謀も素っ頓狂な声がもれた。
しかし本当に整った顔をしているのだ。
「何を言っているんだお前??頭大丈夫か??」
サンダークラッカーたちの様ないつも戦場で戦っている機体とは違い、情報を管理しているサウンドウェーブの顔は傷一つ無く、とても綺麗だった。
「アイツらが見たら絶叫するな……てか俺、運良過ぎでは…??」
「だからなんの事だ??」
この状態だとサウンドウェーブの表情や考えている事が分かりやすい、彼はとても顔に出やすいのかも知れない。
「あ…否、こっちの話です……それより情報参謀様は何故こんな所に??」
サンダークラッカーはずっと疑問に思っていた事を聞く。
「それは………レーザーウェーブに、休憩をとれと言われたから…。」
急にごにょごにょ言い始めたのに内心反則だろ!!と思う。
(てか、防衛参謀はサウンドウェーブの親かッ!!!)
「えっと、それでここに来たんですか??」
「あぁ、夜遅くでないと他の機体たちが居て落ち着けない。アイツらはブレインがうるさいんだ、疲れる。」
「言ってやらないでやってくだせぇ…。」
そして飲み終えたコップを返したサウンドウェーブはマスクを取り付け立ち上がる。
「今日ハ感謝スル。シカシ、モウ少シブレインハ静カ二シタ方ガイイゾ。ジェットロンハ頭ガ悪イ。無理二ブレインヲ働カセルトオーバーヒートシテシマウ。」
「うぐっ…!!は、はい…気を付けます…。」
サウンドウェーブはまた仕事に向かったのだろう、これが仕事中毒者と言うものだ。サンダークラッカーは残りのエネルゴンを飲み干し、兄弟機が眠っている自室へ戻った。
(………また、あの顔見れねえかなぁ…。)
終わり