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※ここから美澄エカチェリーナの視点になります。場所はフリーク区にある警察病院の面会室である。黒井家に侵入して逮捕されて警察病院に入院してる毒島はじめに会いに来たのだった。
面会室にて
エカチェリーナ「久しぶり、愛。覚えてる?私よ、エカチェリーナよ?」
はじめ(57歳)「本名のはじめでいいわよ。17年ぶりね、私たちが会って。」
エカチェリーナ「あの頃は養護施設の美術室で一緒に木彫り彫っていたわよね。覚えてるわよ。でも私にとっては複雑な気持ちでさ、まさか友だちのあなたが50歳を過ぎていた連続殺人犯だったなんて…」
はじめ「そう思うのも無理はないわ。話せば長くなるけど、私は実のママにDVを受けてて児童養護施設に保護されたし、**『ウィリアムズ症候群』**、エルフの血が入った完全ヒューマン型ミュータントとして見た目が10歳の女の子のままコンプレックスで生きづらかった…ママにも存在を否定されたかのように酷い言葉を浴びせられたからね。」
エカチェリーナ「何だか私も似たような気持ちでいっぱいだわ。まあ私も在日ロシア人の両親がいたけど交通事故で亡くなって私は養護施設で保護されたの。それから生まれも育ちは江戸川区だけど、当時の小学生の頃から身長(178cm)が高くて、勉強や運動ができるってこともあって私のことをクラスのマドンナ扱いして誰も本当の私なんか見てはくれなかったから。孤独でひとりぼっちだったのよ。」
はじめ「そう…そう言えばあなたは女優業をしてるわよね?」
エカチェリーナ「そうよ。私の存在を示したいと思ってね。」
はじめ「そう言えば、Tっていう少年もいたわよね?あなたにとっては唯一の男友だちだったはずよね?」
エカチェリーナ「ええ、確かにいたわよ。でももうずっと会ってなくて11年も経つのよ。」
はじめ「エカチェリーナ。あなたは『光』の中に逃げたのね、女優という仮面を被って。私は『闇』の中に逃げた……自分の存在を消すために。
私たちは似ているわ。だから分かる。あなたのその澄んだ瞳の奥には、まだあの頃の、ひとりぼっちで絵筆を握っていた寂しい少女が住んでいる。でもあなたの身に何があったの?」
エカチェリーナ「中学の卒業式の日に彼は私に中卒だと嘘をついたの。きっと彼にしてみたら私の存在が重荷だったのかもしれないわね。クラスのマドンナとしての存在が彼にはプレッシャーってことかもしれないと思ってね。」
はじめ「それでずっとひとりぼっちなら辛いわよね。まあ彼の言いたいことも理解できなくもないからね。何とも言えないわよ。
はじめの心の声「エカチェリーナはいいけど覚えてろ、黒井カラス!!このムショを脱走して必ずぶっ殺してやる!!アマガエルみたいなツラしやがって!!そしてあの不気味な一家の黒井家の財産を奪ってやる!!」とどす黒い殺意に満ちていた。
エカチェリーナ「私が女優だと知ってるなら、まさか私が出演した映画は見たの?」
はじめ「いいえ。そもそも私は映画なんて見ないもの。私は絵を描くのが好きだから。」
はじめ「けどここの患者たちのほとんどはあなたの映画見たわよ?悪役のネオWASPのリーダー演じてたノーマン・ナサニエフにこう言ったそうね、演技として。同じ患者からでさ、『あなたたちがWASP思想を掲げてることはアブラハム様を侮辱することと同じだ』とね。」
エカチェリーナ「それはそうよ。私は小中学校の時、歴史の勉強をあのTから教わったの。特にPはプロテスタントだし、プロテスタントはルターの宗教改革時代に元々カトリックから派生してるし、キリスト教やイスラム教も元を辿ればユダヤ教で、その預言者のアブラハム様が3つの宗教の元になったって彼が言ってたの。そう考えると私は純ロシア人の両親の子どもで、ロシア正教会の血が流れてるからネオKKKの思想は私の民族と宗教までも否定されてる気分だから演技として言おうと思ったのよ。」
はじめ「あくまでも一部の過激なプロテスタントがその思想を掲げてたという設定なのね。私もTと同じ歴史は大好きだけど、プロテスタントは私にとっては末弟の宗教だと今でも思うわよ?WASPである彼らのやってることは先輩宗教のカトリックとあなたの正教会、さらにはイスラム教、さらにはそのお父さんのユダヤ教、そして預言者のお爺さんであるアブラハム様までも侮辱してるなんて、差別してるってことは矛盾してることなのね。……でもねエカチェリーナ。あなたがその映画で一番美しかったのは、正論を吐いた時じゃなく、ほんの一瞬、悲しそうに空を見上げた時よ。あの頃、美術室でTのことを思い出していた時のようにね。」と微笑んでいた。
エカチェリーナ「ありがとう…はじめ…これで女優として…バルディッシュの使い手として…Tというかつての友だちに会えるように….向き合ってみるわ….」と「ズッ..」と鼻音を立てながら右手でハンカチを取り出して啜り泣くのだった。
コメント
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おお、第42話読んだわ…! エカチェリーナとはじめの因縁が深くてグッときたね。同じ養護施設出身で、生きづらさを抱えながらも「光」と「闇」に逃げた二人の対比が切なすぎる…。特に「澄んだ瞳の奥にまだ寂しい少女が住んでいる」って台詞、エカチェリーナの本質を突いてて痺れたわ。 はじめの黒井カラスへの殺意、ヤバかったな。脱走フラグ立ったし、これからの展開が気になる🔥