テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
※ここからTの視点になります。
翌日
Tは歴史の勉強のために有給休暇で沖縄に来ていたのだった。
T「沖縄最高だ!『アイハブ店』?あっ!!この店いいね!『ハブの肉』が食べれるの?食べたいな!」
と言って、お店の中に入ったのだった。
オーナー「めんそーれ(ようこそ、いらっしゃいませ)!どこから来たの?」 とフランクに声を掛けた。
T「『やまとんちゅ(日本本土の日本人、または他都府県出身者を指す言葉)』から来ました。ここでは『ハブ』と言う毒蛇が食べられるお店ですか?」
オーナー「おうよ!!でもわざわざ遠くまで来てくれてありがとう!お客様が滅多に来なくてよ!困ったもんだよ!よかったら、『ハブ肉大食い選手権』とかはどうかね?食べ切ったら、無料にして、賞金5万円にするからよ。どうする?」
と熱意ある感じで話した。
T「是非参加させて下さい!お願いします!」と頭を下げた。
オーナー「ちばりよー(頑張れよ)!!」
T「にふぇーでーびる(ありがとうございます)!」
テーブルにつき、制限時間60分の中『ハブ肉大食い選手権』にありがたく参加するTであった。
T「よっしゃあ!!ハブ肉食べるぞ!いただきます。」
と手を合わせてハブ肉をムシャムシャと食べた。
Tの心の声「思ったよりも、臭みはなくて食べやすい。けど、制限時間が60分か。しかも、すごい量だな。焦るのもダメだ。金のためではなく、大好きな沖縄のために!ゆいまーる精神のために!
沖縄という第二の故郷のために!敬意を払ってハブ肉を食い尽くすぞ!!」
オーナーの心の声「すんげぇ食いっぷりだな!俺らをリスペクトしてくれてる!変わりもんだけど、最高だぜ、このお客さんは!」
T「はぁ….ようやく食べ切った。もう無理だ。」とヘトヘト状態で食べ切った。
オーナー「大丈夫か?!お前!よく頑張ったな!お礼の5万円だ!受け取ってくれ!」
T「ありがとうございます。」
オーナー「またいつでもおいでな!次はもっとたっぷり用意しとくからよ!」と大喜びだった。
T「はい!ありがとうございました!」と感謝の気持ちを述べた後、お店を出た。
※ゆいまーるとは沖縄の方言である「結い(ゆい)」と「廻る(まーる)」から生まれた言葉で、「互いに助け合う」「共同作業」を意味する相互扶助の精神を指します。単なる助け合いにとどまらず、地域社会の絆や「皆で協力し分担して、共に発展していこう」という温かい思いが込められており、ビジネスや地域活動など様々な分野で応用されています。
※私が高校の時の修学旅行で沖縄に行った時にハブ肉を食べたかったが、食べれなかったという悔しさから生まれた発想です。私自身は沖縄が大好きで、第二の故郷だと思い、リスペクトしつつ、独自小説として作品に落とし込みました。
T「よし、首里城に行って歴史勉強するぞ!14世紀頃の三山時代、中山王だった『尚巴志』が南山、北山を倒し、沖縄本土を統一して王国の政治・外交・文化の中心となった王城だったよね。まるで戦国時代を終わらせて統一したようだね。」
そう言って首里城の中に入って歴史を満喫した。
※14世紀頃、グスク(城)時代において、首里・浦添を中心とする『中山』、糸満を中心とする『南山』、そして、今帰仁を中心とする『北山』の三つの政権が、覇権を競っていた時代を『三山時代』と言います。
日本本土では室町時代の初期頃とほぼ重なる時代です。
Tの心の声「楽しかった!首里城の外観や内観は中国文化と日本文化が融合してるのが伝わって来たね!やっぱり琉球国が当時の中国の明、清と日本の中継貿易として栄えていた国だということが肌で感じるね!よし、これからタクシーに乗って、お土産を買いに国際通りに行くぞ!」
と言い、タクシーに乗って、国際通りに向かったのだった。
T「昨日の結婚式終わって久しぶりの国際通りだ!!長期休暇取ってよかったぁ。最初に行ったのは高校2年生だったから9年ぶりか!!」と言ってぼっち旅を楽しんでいた。
国際通りにて
T「やっとお土産の『紅芋タルト』や『サーターアンダギー』、『おきなわそば』、『ラフテー』を買えた!あとは『ちんすこう』を買いたいなぁ。」
と言い、お買い物を満喫していたのだった。
※サーターアンダギーとは沖縄の代表的なお菓子で、中国から伝わった揚げ菓子がルーツとされています。名前は、沖縄の言葉で「サーター=砂糖」、「アンダ=油」、「アギー=揚げる」という意味に由来しています。
※ラフテーとは、沖縄を代表する郷土料理の一つで、皮付きの三枚肉(豚バラ肉)を泡盛や醤油、砂糖で甘辛くじっくりと煮込んだものです。
国際通りを後にしたTは近くのホテルに向かおうとしたのだった。
T「やっとちんすこうが買えた!これで教職員の同僚や上司にお土産が渡せる。ひとまず近くのホテルに泊まって、休むとしますかね!」
そう言って近くのホテルに泊まった。
ホテルを出て、安座間港からフェリーで久高島に行き、近くの料理店に行った。
沖縄そばと神様から贈られたイラブー汁を召し上がっていた。
※イラブー汁とは滋養強壮や疲労回復の効果があるとされ、イラブー(エラブウミヘビ)を燻製にし、昆布や豚足(テビチ)、カツオ出汁などとじっくり煮込んで作られます。
T「久高島には琉球神話の最高神アマミキヨ様が国づくりを最初に行っていた場所で女性たちが神事を執り行い、平和や五穀豊穣を祈願しているようだね。敬意を払って行くか。フボー御嶽に行きたかったけど、神女(カミンチュ)という祭祀の役割を持った聖職者しか入れないから残念だけど、カベール岬に行くか。この穴を通り抜けると生まれ変わるという伝説があるため、生まれ変わりの儀式として訪れる人がいるようだから。そこに行って、過去の自分とおさらばするぞ。」
そして、**『カベール岬』**に向かったのだった。
カベール岬にて
T「やっと辿り着いた。アマミキヨ様。ただいままいりました。私を生まれ変わらせて下さい。お願いします。」と手を合わせて願いを叶えたのだった。
T「なんだか生まれ変わった気分だ。ありがとうございます。アマミキヨ様。」
フェリーで沖縄本土に戻った。
そして**『斎場御嶽(せいふぁうたけ)』**という聖地に向かい、そこに行ってもアマミキヨ様に自分の願いを伝えたのだった。
T「アマミキヨ様。私をどうか、黒井家の一員になれるように応援をよろしくお願いします!」と心の中で唱えたのだった。
翌日にて
T「思う存分楽しめた!歴史や文化を学べた。お土産も持ったし。よし、那覇空港に向かうとするか!!」
Tも那覇空港にタクシーで向かった。
ここからはカラス、トキ、Tの3人の視点になりますので、是非お楽しみ下さい。
トキとカラス、Tはそれぞれ空港内でお土産を買ったのだった。
例えば「スパムカレー」や「シーサーの置物」と言ったお土産だった。
Tの心の声「あの2人は一体…ってまさか!あの天使アイドルの黒井カラスがいる!?私と似た者同士の!これは絶好のチャンスだ!会わなければ損だ!」
と言って、トキとカラスが買い物を終えた時、Tは2人に走ってヘトヘトになりながらも、駆けつけたのだ。
T「ぜぇ…ぜぇ…ねぇ!あなたは黒井カラスさんですか?」
カラス「そうだけど、あなた誰?」
T「はじめまして、私はTと申します。よろしくお願いします!」と言い、頭を深く下げたのだった。
トキ「面白い人だね!私は黒井トキ。よろしくね!」
Tの心の声「2人とも左手の薬指に指輪をはめている…ってまさか!?」
T「よろしくお願いしますって..まさか2人とも結婚したんですか?!」
カラス「そうよ。結婚したの。」
T「えええええええっ!!!!結婚したんですか?!!ロマンチックですね!おめでとうございます。」と信じられないほどびっくりしたのだった。
トキ「ありがとうね、T。」
カラス「でっ?どうしたいの?」
T「お願いがあるんです。どうしても、私は黒井家に見学したいんです。私は変わり者で、孤独をずっと感じていました。なので、案内していただけますでしょうか?」
トキ「どうするの、カラス?」
カラス「うん、そうね。本当に大丈夫なの?あなたが思ってる以上に不気味な場所よ?平気?」と心配そうに話した。
T「はい。それでもいいんです。不気味なのも私も同じです!」
カラス「わかったわ。じゃあついて来て。まずは3人で飛行機に乗って東京に帰るのよ。」
T「ありがとうございます!!」と深く頭を下げたのだった。
飛行機内のテレビの映画が突然客室乗務員がそのCDを忘れてしまい、見られなかった。
カラス「あなたはどこで働いてるの?」
T「空エキ(空前絶後・エキセントリック学園)で働いています。しかも卒業生なんです。」
トキ「そこって多くの変わり者たちが入る学園だよね?」
カラス「そうよ。まだ話していなかったわね。私とパパとママもそこの卒業生なの。」
T「はい。私はそこで中学社会と高校の日本史と世界史を教えているんです。」
トキ「そうだっんだ。年は幾つなの?」
T「26歳です。」
カラス「私の一個上ね。」
トキ「私より七歳年下ね。」
カラス「ねぇ、T。お土産には何が入ってるの?」
T「ちんすこう、紅芋タルト、サーターアンダギー、おきなわそば、イラブー汁、ハブ肉ですね。」
トキ「ハブ肉?!そんなの買ったの?!不気味じゃん!」
カラス「似た者同士ね。」
T「そうですね。あなたたちに出会えてよかったです。」
トキ「お土産は何のために?」
T「職場の人たちや黒井家の人たちのために買いました。」
トキ「嬉しい!ありがとうね、T!」
カラス「26歳で母校に勤務してたと言ってたわよね?母校に赴任する前は何の仕事をしてたの?」
T「介護施設で働いていました。」
トキ「てことは社会人経験がある先生ってことじゃん!やるねぇ!」とTの左肩を軽く「ポンッ!」と右手で叩いた。
T「ありがとうございます。」
カラス「どうやって母校の先生になれたの?」
T「働きながら、通信制大学で勉強していたんです。」
カラス「それで教員免許を取得したってことね。他には何の資格を持ってるの?」
T「介護福祉士を持っています。高校で取りました。母校の福祉コースとして。」
カラス「そう。私は知ってるのよ。あなたは学生時代、私に好意を寄せていたことがあったわね。でもあなたは恥ずかしくて声をかけられなかったわよね。」
T「ちょっと!それだけは言わないでもらってもいいですか?!」と気まずそうに顔を赤くしていた。
カラス「いいじゃない?ちょっとからかっただけよ。それで、私が18歳の時、USJでダンスしてた時に私のことをジロジロ見てたわよね。私のことを『天使アイドル』と思ってたわよね?ドルオタみたいに。」
T「ちょっと!!私の心の声を読みすぎじゃないですか?!でも、ごめんなさい」
カラス「謝ることはないわ。私に勇気を持って声をかけてくれた。黒井家の一員になるために。なかなか出来ることではないわよ。感謝しなければいけないのは私だから。本当にありがとう。」と右手を差し出した。
そしてTも右手を出して2人で握手をした。
トキは嬉しそうな様子で2人を見詰めていた。
羽田空港に到着
陽理「カラスっ!トキっ!おかえり!」
トキ「ただいま!」
カラス「陽理。紹介するわね。私にナンパしてきたTというの。」
T「はじめまして、Tと申します。よろしくお願いします。」
陽理「大神陽理というの。よろしくね、T。」
カラス「私たちが学生時代の頃からナンパしようとしてたの。」
陽理「それってストーカーじゃん!」
カラス「でも、恥ずかし過ぎて声かけれなかったみたいでね、18歳の時に『USJ』でダンスを踊ってた時に私のことを特にジロジロ見てたお客さんがTなの。しかも、私のことを天使アイドルと思ってくれたみたいよ。」
そのやりとりを聴いたTはこれはまずいと思い、。顔を赤くしたのだった。
陽理「カラスを天使アイドルだと思ったの?まるでTがドルオタみたいじゃん!でも、ずっと我慢してたんだよね。ストーカーだと思われたくなくて。それで大人になって、声を掛けてきたんだよね。凄いことだよ。」
T「ありがとうございます。」と頭を下げて、4人で黒井家に向かったのだった。
黒井家に到着した時に陽理と別れた。
黒井家
トキ「ママ!」
白川フィンリー「トキ!おかえり!元気にしてた?」
トキ「うん。してた!」
そう言って、フィンリーはトキにさようならを言い、車で白川家に向かったのだった。
コウモリ「カラス!このお兄さんは誰だい?」
カラス「黒井家の中を見学したいTというの。」
T「よろしくお願いします。」
メラ「本当に大丈夫なの?」
T「はい。覚悟しています。あっ!そうだ!お土産を持ってきました。ハブ肉とイラブー汁というウミヘビのスープです。」
コウモリ「ありがとう!是非うちにおいでよ。いつでも泊まっていいからさ!」とフランクに話しかけていた。
T「私がその料理を作りますので、いいですか?」
コウモリ「執事のヨトゥンに任せればいいよ!」
T「そうですか。でも、ヨトゥンさんのしてるところを見学してもいいですか?」
コウモリ「全然いいよ!」
T「ありがとうございます!」そう言って黒井家の中に入ったTだった。黒井家邸宅の館の中に歩いて入ると博物館なのかお化け屋敷なのか見分けがつかないほど、血みどろで処刑されている肖像画や人形があちらこちら置いてあった。
Tの心の声「フリーク区の入居条件だった歴史直視型のお化け屋敷に行ったあの時と雰囲気が似てるな。そうだった。黒井家は隠れキリシタンの子孫だとクインさんが言ってたな。カラスさんと似た者同士のルシアさんもだな。今は2人ともカラスさんの親戚だけど。バテレン追放令にあった耳と鼻が削ぎ落とされたグロくて血みどろな肖像画もそうだし、磔の刑だけじゃない。火炙りとか穴吊りを受けた人形も再現されてた!!穴吊りと言って逆さ吊りに身体を縛られて、耳の後ろに小さな穴を開けて血を数滴ずつ落とす頭に血が上り、内臓が圧迫されて激しい痛みが何日も続く心理的な拷問….これを黒井カラスさんは幼い頃から見てたのか。難しいな、正義ってのは。日本の豊臣徳川政権も国家存亡の危機に直面してたし、スペイン帝国からすれば国の利益や神のご加護という大義名分があったから。正義の反対は別の正義だって見えてきたな。」
2033年、26歳になったTは黒井家に居候することになった。
T「よし、家族の一員になれるように適応するか。」
※ここで長いTの回想シーンを終わります。
コメント
9件
うわあああ第43話、読み終わったよ!!😭💕 Tくんの沖縄一人旅、めっちゃ充実しててエモすぎる!!ハブ肉大食い選手権で5万円ゲットして、さらに首里城で歴史堪能して…しかもカベール岬で生まれ変わりだなんてロマンチックすぎるでしょ〜!✨ そしてまさかの黒井カラスさん&トキさんとの奇跡の遭遇!!ナンパ成功したTくん、陽理くんにストーカーってツッコまれちゃうの笑ったけど、でもずっと憧れてた人に勇気出して声かけられたのは本当に偉いよ🥺💖 黒井家の不気味な展示物の描写が生々しくてゾクゾクした…「正義の反対は別の正義」って言葉が刺さりました。Tくんが家族の一員になれるように応援してるよ!!次話も楽しみにしてるね🎀