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1-2 紫陽花が色づく【まなside】
今日は、叶花に行く日。
ままもお仕事、休みとってくれてるし、行かなきゃ。
何時からだっけ。
学校が始まる時間はやだ。
登校してる人いるし。
制服見るの怖いし。
「まま、叶花って何時に行くんだっけ、」
「10時頃に出よっか。」
「わかった、」
《天気予報です。__今日から梅雨入りだそうです。》
雨降るのかな。
ぽつぽつだったらいいんだけどなぁ。
それぐらいなら、音が好きだし。
…本でも読んどこ。
今日は、なに読もう。
小説の気分じゃないな、
漫画?漫画かぁ。どうしよ。
学園もの…
昔は好きだったな。
「まな~?叶花行く準備できてるー?」
「できてるよ~!」
もう行くのかな?まだ、二時間ほどあるけど。
「ちょっと、出かけるんだけど来る~?」
お出かけ?まだ、登校してる人いるしな…
でも、慣れなきゃ。ちょっとでも。
でも、怖いっ。
…ん-ん。行こ。頑張れ、まな。私ならできるっ、!もう、中学生だし!
「行く!」
「なら、8時15分ぐらいに出るよ~」
「わかった!」
お出かけの準備もしなきゃ!
よし、準備できた。
「まま~準備できた~」
「なら、もうそろそろ出よっか」
「そういや、どこ行くの?」
「ちょっと、女子会したいな~って思って」
「なんで、私なの?まま、友達いるのに、」
「まながいいんだよ。いろいろ話せるし。ね?」
「嬉しい!私も、ままになら、全部話せるよ!」
「ほんと~?嬉しいこと言ってくれるね~」
「えへへ」
「朝マックにでも行こっか!」
「やったー!」
朝マック好きなんだよね~!
楽しみだな~朝マック
…あの紺色の制服、近くの中学の、
「昨日のさ、ドラマ見た~?」
「見た見たー!面白かったよねー」
学校指定の靴の音、
学校指定の制服、
学校指定の髪型、
見たくないのに、見ちゃうっ、
あの時のこと、思い出したくないのにっ、
「っ、」
息浅くなっちゃう、
まま注文してて気づいてない。
怖いっ、
…でも、なんか、いいな。
「まな―ジュース何にする?」
「…ぇ、ぁ、ぇっと、スプライト、」
「…わかった。もうちょっと待ってね~」
頭なでてくれた、
ちょっと安心、
「まな。食べよっか。」
「…うん」
「ままね~最近ダイエットしたいんだよねー」
「十分痩せてるくない?」
「そうかなー?」
「そうだよ、!」
まま、痩せてるのに。
痩せたくなる気持ちはわからんこともないけど。
「これ食べ終わったら叶花行こっか」
「うん、」
ピーンポーン
「はーい!」
中から、ふきさんの声する。
「こんにちは。まだ、おはようかな?」
「おはよ、!」
今日も、ふきさん、可愛い。
あんな笑顔になりたいな、
「今日、まなちゃんに紹介したい人いるんだ。」
「紹介したい人…?」
「うん。会ってくれるかな?」
どうしよ、怖い。
「今日、朝から頑張ってるんだし、無理しなくてもいいんだよ?」
まま…
けど、頑張らないとだし、
「頑張る、」
「よし!じゃあ、早速会ってみよっか」
どんな人なんだろ、
男の人でも、女の人でも、最初はやだな、
「春菜ちゃん。入っていい?」
「はい、!」
「あ、ごめん!朝ごはん食べてた?」
「食べてましたね、(笑)」
「ごめんねー!紹介するね。この子が渡辺春菜ちゃんだよ。」
「はじめまして。渡辺春菜です。」
「…西村まな、」
「よろしく、になるんですかね?」
「それでいいんじゃない?」
「軽くないですか?ふきさん」
「そうかなー?」
渡辺さん、泊ってたのかな?
だとしたら、桜好きなんだろうな。
「まなちゃん。春菜ちゃんと、二人でおしゃべりしててくれる?ちょっと、茜さんとしゃべりたいことがあって。」
「…いいよ、」
ちょっと怖いけど、
悪い人ではなさそうだし。
「ありがとう。」
「じゃあ、まな。あとでね。」
「うん。」
この空気どうしよ。
静かすぎる。
なに話したらいいんだろ、
自己紹介はしたし、
あれ、こういう時どうするの?
「まなちゃんって呼んでいいかな?」
「…!うんっ、」
話してくれた…!
ちょっとうれしい、
「私のことも、春菜でいいよ。」
「春菜ちゃん、」
「うん。どうしたの?」
「何歳なんだろうな、って」
「今、高3だよ。」
「だいぶ先輩だった…」
「そうなの?」
「私、中1」
「入学してすぐくらいか。なら。」
「っ…」
学校の話、になるよね。
「……学校嫌い?」
え?そこは、「好き?」って聞くとこじゃないの?
てか、学校が、嫌いなわけではないかも。
いじめてきたのは人であって、たまたま場所が学校だったってわけで。
あれ、わかんなくなってきた。
「…わかんない。」
「そっか。…私は嫌い。」
「…!そうなの、?」
「うん。だって、いじめほどではないけど、親のせいで、勉強ばっかりさせられてるし。そのおかげで学校では、『がり勉』って言われてる。」
「…それでも学校行ってるの?」
「まぁ、行かないと、お母さんが何言うかわかんないし。」
「…そう、なんだ。」
親、厳しいんだ。
私のお母さんとは違うかも。
「私、学校嫌いではないかも、怖いだけで。」
「そうなんだ。理由とかあるの?」
「…小学校の時に、いろいろあって、たぶん、今の中学にその人たちがいるから、学校が怖い。学校がね、それを連想させるから怖い。だから今不登校。」
声震えちゃってる。
自分でもわかる。
「そっか、みんないろいろあるね。」
「…だね。」
「今日ぐらいから、梅雨入りらしいね。」
「今日、ニュースで見た。」
雨が降ってる。
ぽつぽつって。
これぐらいが、ちょうど好きな音が出る。
ザーザーでもなく、バーッて降ってるわけでもなく。
春菜ちゃんとの沈黙も、苦ではないかな、
コメント
1件
ゆめかだよ〜🌸 第2話読んだよ! まなちゃんの心情がすごく繊細に描かれてて、胸がぎゅってなったよ😭 学校の制服とか音に敏感になる感じ、わかる気がする…。春菜ちゃんとの会話で「学校嫌い?」って聞くところ、めっちゃグッときた!沈黙が全然苦じゃないって締めも、すごく好きな表現だよ💕続きが気になる〜!