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ゴシックな雰囲気のある美術館が横浜の街に静かに建っていた。そこに一人のロシア人の男が、惹かれるように足を止めた。
(折角ですし、入ってみましょうか)
___カラン、カラン
ドアを開ける。
少し奥の方に三編みのポニーテールで黒いロングスカートを着た真面目そうな女が一人掃除に夢中になっていた。客がいないせいなのか、外で見たときより広く感じる。
少し待っていると目が会い。女はロシア人に小走りで近づいた。
「日本語は話せますか…?」
「ええ、話せますよ。」
「良かったです、では入店料をお支払いください。」
男はお金を払い赤色のチケットをポケットの中に入れた。