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ruruha
雨の日は寂しい。そう言う人を僕は何度も見てきた。
けどその度に思うんだ。
時間に従う時間を終えた。
そして家に向かう帰り道。
周りは悪態をついていた。
何故ならば天気は雨だったから。
傘を差して歩くんだ。
そしたら着いてくるんだ。
回ってるんだ。
「久しぶり」
「この前ぶりだね」
そう声をかける。
僕の周りを泳ぎ回る魚たちに。
無いはずの太陽の光が魚たちに当たって眩しい。
「あ、」
太陽じゃなかった。
そりゃあそっか。
雨の日に太陽は出ない。
かくれんぼしてるんだもん。
雨の日こそ現れる友達。
僕の、じゃない。
みんなの。
パシャパシャと足元の水溜まりを踏む度に水しぶきがダンスする。
けど同時に鏡越しに見えるような魚たちもリズムを取るように。
ザーザー雨と呼応する足元の水溜まり。
「あ、金魚さん」
神出鬼没並みの金魚。
この子達に会えたらラッキーだ。
だって “ 仲間 ” を連れてくるから。
金魚を先頭に。
リーダーに着いて回るように。
かめやサメが着いてくる。
クラゲもイルカも。
シャチもマグロも。
みんな着いてくる。
一気に賑やかになった。
肩 にとまるオウムのように。
傘を飾る洒落た飾りのように。
最初の小魚はいつも僕の傍に。
でも雨の日だけで。
だから雨の日は寂しくない。
僕はいつもそう思うんだ。