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14 - 第11話 過去編6

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2023年09月30日

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?side


家に着いて、少女を抱え部屋に入った。


???「お、おかえりなさ~い。」


「…何で、お前がここにいんの?」


???「仕方ないです。居心地がいいので。」


???は少女に気づいたのか、目を見開いた。


???「……………………………………誘拐ですか?」


「待て待て、誤解だ 断じて違う。」


スマホを手に、今にも通報しそうな勢いで聞いてきたので、急いで否定した。


???は「え~」と言いながら、少女に近づくと、顔を覗き込んでニッコリ笑った。


???「可愛らしい方ですねぇ。」


「…”見えない”癖に分かるのかよ。」


???「失礼ですね、”心音”で分かるんですよ。」


「穏やかで心地いいです。」と、ニコニコしながら言っているこいつは視覚障害者だ。

ほら、手に白杖を握っている。

生まれつきのものらしく、聴覚や嗅覚が鋭い。


「ちなみに”伊織”君の心音は、いつか止まればいいと思ってます。」


伊「…俺に死.ねと?」


零「ふふっ、死.んだら解剖(バラ)してあげます。」


伊「…怖ぇ、解剖趣味もいい加減にしろよ、”零”。」


ふふふっ、と笑いながら上手く躱してくる。

でも、こんな会話ができるということは今日は平和な方だ。


零「…取り敢えず、その子は横にさせた方が良いと思いますよ?

疲れているようですからね。」


伊「…まあ、そりゃ疲れるよな。」


そう言って俺は、小さな体をソファーに寝かせた。


零「…で、何があったんですか?」


伊「…色々とな。」


零「へぇ~?教えてくれないんですね。」


ムスッとした顔で、俺を睨み付けてくる。


零「…まあ大体、見当はついてます。」


伊「?」


零「近くで ちょ~っとサイレンが煩かったので。」


そう言って零は、窓の方に目を向けた。

でもすぐに「…で、その子はどうするんですか?」という疑問の視線を向けてきた。(見えてないけど)


伊「…まあ、取り敢えず保護だよな。」


零「…ふぅ~ん。」


そう言って零は立ち上がり、ドアノブに手を掛けた。


零「…そ…ま…じゃ、……り……よ。」



伊「ん?」


零「…いいや、何でもないです。


ではまた。」


…何だったんだ。







零side


外には水の音が響いている。

多分、まだ雨が上がっていないのだろう。


「(…それにしても)」


面白い事になりそうですねぇ。なんて考えながら、先程の相棒の言動を思い出す。


自分は目が不自由だから、全てが分かるわけではないが、いつもより伊織君は何か違っていた。


心拍も、目線も、少女に触れる手付きも、何もかも。

全てが優しく、穏やかなものだった。



零「……まあ精々、後悔しない選択をすることです。」


誰もいない路地に、自分の声が響き渡った。


零「…あれ、明日伊織君、仕事じゃなかったですか?」


じゃあ、僕はお留守番かな

















__まだ雨は止みそうにない。





ウェーイ(?) 新キャラだ~。


自己紹介は、次の話に載せます。





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