テラーノベル
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ー1945年4月◯日 土砂降りー
外は土砂降りとともに脳に支障を起こす程の
銃声 悲鳴 嘆きが聴こえてくる
私が唯一信頼していた部下が自害した
原因は不明らしい
精神面が原因かはたまた肉体面か
真相は誰も知らない 知ることができない
正直 もう自国はダメだろう
イタリアは裏切り 日帝も苦しい状況だと聞いた
私ももうじき死ぬだろう
私の勘がそう言っている
きっと私も…父も…祖父も…
今まで誰にも言わず研究をして
何ひとつ解明などできなかったが
いつかは分かる
そんな気がする
もし 弟がこの記述を見たのなら
この事を憶えていて欲しい
私の後を継ぎ “研究”を続けて欲しい
私は罪を重ねすぎた
最初から解っていた この争いに勝てはしないと
でも足掻いて 殺めた
負けを認めたくなかった
だから人を無惨に殺めてしまった
そんな私が生きる価値も権利もない
お前が調べろ そして知れ
お前だけが私の最後の希望だ
お前だけは生きていてほしい
私のように
裏切られた悲しみ 死への恐怖 戦争 を
経験するのではない
特に信頼していたはずの仲間から裏切られた気分は最悪を通り越して絶望だ
その絶望感はなによりも大きく 残酷だ
だからこそ
仲間は大切にしろ 優先しろ
私の事は頭に入れるな 今だけを見ろ
お前がどのように成長するのかは見られないが
天からなら見られるはずだ
期待しているぞ
ドイツ
コメント
3件
一気読みしてきました!最高です‼︎
これをドイツが引き継いだのか納得だな