ピロンッ
ナカム「…ん〰️」
寝起きが良くない俺は手探りでスマホを探し、寝ぼけた頭で通知を確認すると一瞬で目が覚めた
ナカム「ブルーク!」
ブルークから連絡がきていて喜びを隠せない。自然と口角が上がってしまう
・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
ブルーク『おはよう、ナカム。起きてる~?』
ナカム『おはよう!ブルーク!起きてるよ』
『ブルークが起きてるなんて珍しいね』
ブルーク『今日は早めに起きちゃって』
『朝の集合、いつもの場所じゃなくて直接家に行っても良いかな?』
ナカム『珍しいね?良いよ』
ブルーク『ありがと~』
・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
ナカム「ほんとに珍しいな…シャークんとスマイルにも言わなくちゃ」
朝の支度を済ませ、リビングへと向かった
ナカム「おはよう!」
シャークん「おはよー」
スマイル「おはよう」
ナカム「なんか、今日はブルークが直接家に来るみたい」
シャークん「ブルークが?珍し」
スマイル「…きんとき達からは何も連絡きてないけど…」
ナカム「ブルークが2人に伝えてるのかな?」
少し違和感があり考え込んでいると
『ピンポーン』
と、インターホンが鳴った
ナカム「あ、ブルーク来たのかな?」
スマイル「…そうだね」
ナカム「今行くー」
『ガチャッ』
ナカム「はー…い?」
扉を開けるとブルークの姿はなく、代わりに黒スーツを着た男性が数名いた
ナカム「えっと…どちら様ですか? 」
男1「…」
何も言わないため気味が悪くなり扉を閉めようとした時、チクッと腕に痛みが走った
腕を見ると針のようなものが…刺さって…
俺は急に眠気に襲われ、意識がなくなった
~???~
ナカム「…ぁ?」
目を覚ますと白い壁に囲まれた個室にいた
目の前には大きなモニターがあるだけ
俺は椅子に座らされており、手と足は鎖で繋がれ身動きがとれなくなっていた
ナカム「…ッ、シャークんとスマイルは!?」
???『2人もちゃんといますよ』
ナカム「!?…誰?」
目の前のモニターの電源が入り、白衣を着た黒髪の男が写し出された
???『おはようございます。よく眠れました?』
ナカム「…」
???『貴女方には協力して欲しいことがありましてね~…あ、私の事は研究者と呼んでください』
ナカム「…2人は何処?」
研究者『この施設の中にちゃんといますよ。あ、ちょうど良いしモニター繋ぎますか』
カチッと画面が切り替わると、同じように椅子に座らされているシャークんとスマイルが写し出された
ナカム「シャークん!スマイル!」
シャークん『ナカム!スマイル!…無事で良かったッ』
スマイル『…で?俺達を連れ去った理由は?』
研究者『…貴女方、人間ではないですよね?』
ナカム「ッ」
研究者『以前、紫色の瞳の貴方が宝石の羽を出しているのを見ましてね~』
スマイル『…』
研究者『簡単に宝石を出すことができるなんて…素晴らしいじゃないですか!!』
『…緑色の瞳の貴方も、水色の瞳の貴方も、人間ではないですよね?これでもちゃんとした研究員なので色々と調べさせてもらいました』
『貴女方は何ができるんですか?』
シャークん『…教えるわけねーだろ』
研究者『…それは残念です』
研究者から笑顔が消え、パチンと指を鳴らすと俺の部屋に数名の男が入ってきた
ナカム「…へ?…アガッ!?」
バットを持った1人にガンッと頭を殴られる
shk&sm『ナカムッ!!』
研究者『…もう一度聞きます。貴女方は何ができるんですか?』
シャークん『ッ…俺は毒を作れる、ナカムは氷を出せる』
研究者『ありがとうございます~、いや~素晴らしいですね!!』
研究者に笑顔が戻り、パチンと指を鳴らすと男達は俺の部屋から出ていった
ナカム「ぅ…ッ」
シャークん『ナカム!大丈夫!?』
ナカム「うん…大、丈夫…」
研究者『はい!紫の貴方と緑の貴方には宝石と毒を大量に作って頂きます!』
シャークん『…何のために?』
研究者『…金儲けの為に決まってるでしょう?』
ナカム「ッ」
スマイル『…せめてナカムだけでも解放してくれ、宝石と毒を作れば良いんだろ?』
研究者『それはできませんね~。彼にも頑張ってもらわなくてわ』
『では、頑張ってくださいね~』
研究者が手をひらひらと振りプツンと画面が消えた
モニターにはシャークんとスマイルが変わらず映し出されている
しばらくするとシャークんとスマイル、そして俺の部屋に黒スーツの男が数人部屋に入ってきた
男1『ほら、さっさと毒を作れ』
シャークん『…チッ』
男2『お前もだ。宝石を作れ』
スマイル『…』
2人は言われた通り毒と宝石を作り出した
俺の部屋に入ってきた男達は何も言わず後ろに立っているだけ…
何時間経ったのだろうか
ずっと毒と宝石を作り続けているシャークんとスマイルは疲弊し、顔色が悪くなっていた
男1『おい、もう作れないのか』
男2『こっちも宝石出せなくなった』
男3「了解」
後ろに立っていた男が急にしゃべったかと思ったら、腹に蹴りをいれられた
ナカム「ッ…オ”エッ」
シャークん『ナ、カム!?』
スマイル『ッ、おいッなんでナカムを!?』
男1『お前らが毒と宝石を作ればいいだけだ』
男2『ほら、早くしないとまた痛い目にあうぞ』
シャークん『ッ、分かったから!』
毒と宝石を作り続けないと俺が何かされる…
でも、2人は魔力調整が上手くできない
このままだと2人が危ない
…やっぱり、人間を信用しない方が良かった
自分の欲のためなら他人の事を気にしない
ブルークも…きんときも…きりやんも…そうなのかな…?
俺達が人間でないと知ったらこいつらみたいに利用するのかな…?
胸の辺りが冷たくなっていく感覚がある
《誰か助けて》とどれだけ願ったことか
…でも、どんなに待っても助けなんかこない
ここでも俺達は…見捨てられるのか
《《生まれてこなければ良かったんだ》》
パキンっと俺の中で何かが壊れた気がした
コメント
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めっちゃ好きです!✨ 続き楽しみにしてます!✨