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※sho×emです。
※大学生×社会人(年の差)です。
※私がにやにやするための文章をAIに手伝ってもらいながらつくっています。
※某ゲーム実況者様のお名前をお借りしております。
ご本人様にご迷惑のかかりませんようご配慮お願いいたします。
『201号室のお隣さん』
ー第四章 隣人以上恋人未満?ー
あの日以来、エーミールがシャオロンから逃げるような仕草を見せるのは相変わらずだったが、そこに『拒絶』の色はなかった。
むしろ、彼が近づくたびにどこかそわそわとした可愛らしいものに変わっていった。
sho「……あ、エミさん見っけ!」
買い物袋を下げて階段を上がるエーミールを、シャオロンは三段飛ばしで軽快に追い越した。
em「わっ……! シャ、シャオロンさん、危ないですよ」
sho「へーき!俺、体力だけはあんねん」
シャオロンは、202号室の前でわざとらしく両手を広げて立ちはだかった。
em「……ちょっと、な、何してるんですか?」
sho「ん?だってこうせんとエミさんすぐ隠れるやろ?…てか今から飯?俺、今めっちゃチャーハン食いたい気分なんすけど、どうすっか?」
em「……どうって…言われましても…」
sho「よし、俺がパパッと作ったるわ!ドア開けるで」
ポケットからジャラリと取り出された、自分の鍵と一緒に揺れるスペアキー。
悪びれる様子もない、太陽のような眩しい笑顔。
エーミールはその屈託のなさに毒気を抜かれ、思わず溜息をついた。
em「……シャオロンさん。あなたは、もっとこう……同年代の方と、賑やかに過ごすべきですよ。私のような、面白みのない大人に構うのは……」
sho「出た! それ、もう聞き飽きた」
シャオロンはスペアキーで迷いなくドアを開ける。
部屋に上がると、振り返ってエーミールを真っ直ぐに見据えた。
sho「俺、やりたいことしかやらへん主義なんよ。今、世界で一番やりたいことは、エミさんの隣で飯食うこと……それって、そんなに『もったいない』ことなん?」
em「……っ……」
至近距離でぶつかる視線。
シャオロンの熱に当てられてエーミールの瞳が揺れる。
em「……シャオロンさんはほんまに……私では勝てませんね」
エーミールは降参するように目を伏せ、ゆっくりとドアを閉めた。
em「……チャーハン、つくってくれるんでしょ?」
スーパーの袋をシャオロンに手渡す。
部屋の隅の段ボールを捨てられずにいる自分が、シャオロンの真っ直ぐな光に答える資格などない。
けれど、そんな重く沈む心さえも、彼に会うたび、強引に掻き回され、見たこともないほど明るく波打ち始めてしまうのだ。
sho「任せといて!」
差し出されたスーパーの袋を嬉しそうに受け取るシャオロンに、また『隣人』の枠をはみ出した、穏やかで少しくすぐったい時間が流れ始めるのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「明日の試合終わったらエミさんのご飯食べたい!」そう言ったシャオロンの顔を思い出しながら、エーミールはキッチンに立っていた。
ピンポーン_
鍵を使わないことを不思議に思いつつも、彼が帰ってきたのだと信じて、迷わずドアを開けてしまった。
em「おかえりなさい、シャオロン……さ……」
それが、間違いだった。
男「久しぶりだね。エーミール、やっと見つけたよ」
聞き覚えのある、低く、どこか湿り気を帯びた落ち着いた声。
かつて心酔し、すべてを捧げた元恋人がそこに立っていた。
エーミールは息を呑んで固まったが、すぐに冷たく突き放す。
em「っ!……何しに来たんですか?帰ってください」
男「会いに来たに決まっているだろう。あれから電話も取ってくれないし、拗ねていたのかい?」
男がエーミールの肩を、慈しむように、けれど逃がさない強さで掴む。
漂う甘い香水の香りが、かつての記憶を強制的に呼び起こした。
em「…違います。もう私たちは赤の他人です…離してください」
男「そんな事言うなんて君らしくないな…」
男は、困った子どもをあやすような穏やかな笑みを浮かべ、甘く囁いた。
男「僕が急に結婚したから怒っているんだろ?あれは家のために仕方がなかったんだ……君なら分かってくれるだろ? 私の隣には、君が必要なんだよ」
男が吐き出す「必要だ」という言葉を聴いた瞬間、エーミールの胸に冷ややかな違和感が走った。
em(……ああ、そうか。この人は、私の欲しい言葉を並べているだけだったんですね)
シャオロンがくれる不器用で、飾る余裕もなくて、けれど泥臭いほど必死に自分を求めてくれる熱。
それとは決定的に違う、自分を都合の良い『所有物』として扱おうとする温度。
心にこびりついていた『未練』という名の『重い荷物』は、驚くほど急速にその重みを失っていった。
em「…っ…離してください……私は貴方にもう何の感情もないんです」
男「そんな強がりを言わないでくれ。エーミール、私は今でも君を愛しているよ」
男の指がエーミールの頬に触れようとした、その瞬間_
sho「……おい、おっさん。その汚ねぇ手ぇ、離せや」
低く、芯の通った声が廊下に響いた。
練習試合帰りのシャオロンが二人の間に割って入り、男の手を力任せに振り払った。
男「急に…何なんだ君は……エーミール、誰だい? まさか浮気しているなんて言わないだろうね?」
sho「はっ、何言うとるんや……流石にキモいでおっさん」
シャオロンは一歩も退かずに男を睨みつけた。
その瞳には、今までエーミールが見たこともないような険しい怒りが宿っている。
男「はぁ……君ねぇ、これは僕たち二人の話なんだ。部外者は、引っ込んでいてくれないか?」
sho「部外者だろうがなんだろうが関係あらへんわ。エミさんが嫌がってんのに引っ込んでられるか」
シャオロンの言葉に男が余裕の笑みを浮かべる。
男「ははっ……エーミールが嫌がってる? 君は何にも知らないみたいだね。僕たちがどれだけ愛し合っていたのか、エーミールがどれだけ私の愛を求めて、縋り付いてきたのか」
em「……っ」
sho「……黙れや」
シャオロンは、後ろにいるエーミールの手を、自分の大きな手で、強く握りしめた。
sho「そんなん知るかよ……せやけどな、家のことも責任も全部ぶん投げて、エミさんの手ぇ取るくらいの気概もないおっさんに、エミさんの隣におる資格なんかないわ」
男「君のような子どもに何が分かる……! 私は彼を本気で愛して……」
sho「嘘つくなやッ!」
シャオロンの怒声が廊下を震わせる。
sho「本気で愛してんなら、エミさんにこんな顔させたんなや! 縋り付いてきたんやなくて、あんたが縋らせて、都合よく閉じ込めてただけやろ!」
一歩も引かずに吠えるシャオロンに、男は幽霊でも見たかのように目を見開いた。
sho「俺、エミさんに言うたんや。お前みたいな奴との思い出捨てれへんのなら、俺が一緒に持つって。過去ごと全部、未来も全部俺に預けてほしいって」
シャオロンはそのまま、トドメを刺すように言い放つ。
sho「悪いけど、もうお前の出るとこないねん。さっさと消えろや、おっさん。エミさんの隣は、もう俺が予約済みや」
向こう見ずな光に打ち砕かれ、男は呆気に取られた。
男「……っ」
sho「…まだなんか言いたいことあんのか?」
男「……エーミール……君を理解できるのは、私だけだ…また来るよ」
男は忌々しげに捨て台詞を吐くと、逃げるように階段を駆け下りていった。
遠ざかる足音を聞きながら、シャオロンが心配そうにエーミールを覗き込んだ。
sho「……エミさん、ごめん……大丈夫やった?」
em「……すみません、お見苦しいところを」
握られた指先がまだ微かに震えている。
それを隠すように困ったように笑うエーミールに、シャオロンは少し眉を下げた。
sho「……俺、我慢できんくて、勝手なこと言うて……」
em「いいえ……ありがとうございました。私のために怒ってくれて……その…嬉しかったです…」
見つめるエーミールの瞳には、長くこびりついていた寂しげな影が消えていた。
それを見た瞬間、シャオロンの胸の奥から堪えていた想いが零れ落ちる。
sho「エミさん、俺……好きです」
廊下のオレンジ色の光の下、エーミールにしか聞こえない、確かな熱を帯びた声。
sho「俺、エミさんからしたらまだガキやと思うし、俺の言う言葉も信用できひんと思う……せやけど俺、エミさんにずっと笑っててほしい。お隣さんとか、そんなんで終わりたくない……一緒におりたいんや」
エーミールは眩しそうに目を細めた。
em「……シャオロンさん」
答えは、とっくに決まっている。
けれど、過去を断ち切ったばかりの心に残る傷が、その熱をすべて受け止めるには、深呼吸をするための時間が必要だった。
em「すみません……もう少しだけ……時間もらってもいいでしょうか?」
sho「……了解っす。俺、しつこいから…なんぼでも待つで。エミさんが俺のこと信用してくれるまで、ずっと隣におるから」
シャオロンは一瞬だけ寂しそうな顔をしたが、すぐにいつもの太陽のような笑顔を見せた。
sho「あー!エミさん、腹へった!」
em「……そうですね……ふふ、ご飯食べましょうか」
その日はそれ以上踏み込むことなく、二人は温かい料理の匂いに包まれていった。
翌朝_
共有廊下のゴミ置き場を通りかかったシャオロンは、そこにある綺麗に畳まれた見覚えのある段ボールと燃えるゴミの袋を見つける。
それは昨日まで202号室の隅に鎮座していた、あの『重い荷物』だった。
sho「……ふっ」
シャオロンは何も言わず、ただ満足げに口角を上げた。
その事実だけで、今は十分だった。
sho「帰りエミさんの好きなたい焼き屋さんよってかーえろっ!」
二人の『隣人以上恋人未満』な関係は、昨日よりも少しだけ甘い温度を帯びて、力強く先へ進み始めていた。
コメント
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好きです。まだ続ますか?終わっちゃうのは悲しい🥺
み

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