コメント
1件
無事みんなに渡せてよかったぁ~
私は伸びをしながら門に向かう。
と、門の方から
キャーキャーと甲高い声が。
あーうるさいうるさい
白布くんから呼ばれた名前のエコーが
消えちゃうよ!
今私は白布くんとイチャイチャできて気分がとてもいいのに!!!
無視無視…
「その制服青葉城西ですかぁ?」
「かっこいいですね~」
「へ〜及川徹って言うんですね〜」
「キャー名前もかっこいい〜」
及川徹!?!?
そのワードに過剰に反応してしまった私は
通り過ぎる際足を止めてしまった。
オイカワ「あ〜美樹ちゃーん!!待ってたよ〜」
私を呼ぶクソ及川。
待ってたって何。
なんで待ってたの、意味わからない
色々言葉は思い浮かんで言ってやろうかと思ったけどほんと今白布くんの事考えてたからクソ及川と話なんかしたくないんだから!!
無視して通り過ぎて歩く。
何よ、今更。
待ってたなんて。
オイカワ「ちょっと待ってよ〜美樹チャン〜」
及川徹はついてきた。
あの周りにいた女の子たちは?
その子たちに構ってあげればいいじゃない。
歩む足を早め
『ついてこないでください!!』とキツめに
言ってやった。
オイカワ「酷いよ~」
だなんて言う徹先輩は背が高くて足も長いので(ここはもう認めるしかない!!)すぐに追いついてくる。
はぁ。
『なんでついてくるんですか』
睨んで言ってやると
オイカワ「美樹ちゃんを待ってたの〜」と
へらへらして言う。
ああこの、本当か嘘かわからない笑顔。
『…私を待つ理由なんかあります!?
私と徹先輩はもう赤の他人なんですよ!!
それに私ッ…』
もう白布くんっていう大好きな人がいるんだから。
徹先輩なんて忘れるくらいにね!!
ほんと傷ついたんだから。
辛かったんだから…あの時は…
気がつけば涙が溢れていた。
『うっ…うぇっ…徹先輩なんて大嫌いなんだからッ…』
嗚咽を混じらせながら言ってやる。
オイカワ「あわわ美樹チャン…泣かないで…」
そう言って徹先輩は私に触れようとする。
『触らないで!!』
私はその手を振り払う。
優しくなんてしないでほしい
あの子と幸せにしてたじゃん
オイカワ「悪かったよ…美樹ちゃん…俺はまだ美樹ちゃんの事が好きなんだ」
何よ今更。
オイカワ「今更弁明されて持って感じだけど…あれは仕方なかったんだ…」
仕方なかったって何!?
私の気持ちはどうでもよかったの!?
オイカワ「あれは一緒にデートしてくれないと美樹ちゃんに何かあってもいいの、って脅されたんだ」
え?なにそれ