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「母ちゃん、戻ってこないねぇ、だいじょうぶかな」
「っえ?」
ここは、どこだ?さっき俺は、死んだはずだ
兄貴に今までの礼と謝罪を言い、散ったはずだ
なのになんで?なんで俺は生きてるんだ
何がどうなってる、分からない
「今までこんなに遅くなることなかったのに。もう夜が明けちゃうよ」
あれ、これって…………まさか!!
俺がそう気づいた時には遅かった
ドンドン!ドンドン!
「母ちゃんちゃんだ!母ちゃん!!」
これは、”あの時”だ
俺はあの時に戻っていたのだ
「待て!開けるな!母ちゃんじゃないかもしれない!」
「え?」
弟がそう聞いてきた時、弟の顔はあの時の俺と同じように切り裂かれた
「ぎゃあ!!痛い!!」
「弘!!」
ダメだ、なんでもっと早く気づけなかった?なんで、なんで!!
「ガァァァァウウ!ガァァァァア!!!」
「母ちゃん!!」
今なら分かる、あれが母ちゃんだって
だって、もう体験しちゃってるから
今度は絶対に、兄貴と家族を守る
「母ちゃん!やめろよ!家族だぞ!!」
「ガァァァア!!ガァァァァァ!!」
ザシュッ!!
「玄兄!!」
「皆!今すぐ奥に行け!良いな!?」
「でも、げんにいは?!」
「俺は良いから!」
なんとかして、母ちゃんを止めないと!!
『玄弥!!』
「兄ちゃん?!」
なんで………なんでなんだよ!!…………あ、そうか、そうだった
兄貴は母ちゃんを迎えに行ってたんだ!
「兄貴!こっちにきちゃダメだ!!」
「なんでだよ!」
「良いから!早く寿美達の方に!!」
「ガァァァァァ!!!」
「うわぁぁぁあああ!!」
くそっ!母ちゃん、力がつぇえ!!
…………やるしか、ないのか?
俺は前に、「鬼喰い」をしていた、けど、今回はまだ子供だ
その力があるとは限らない、でも…………
「………母ちゃん、ごめんッッ!!」
俺は母ちゃんの腕を食いちぎった
ガリッ、ブチブチブチッ
鬼の独特の味がする、力が沸いてきた
「ガァァァァア!!あ”ぁぁぁぁぁぁ!!」
「母ちゃん、ごめんっ!ごめん!!」
こんなクズな息子でごめん、弱くてごめん
「ごめんっ……………母ちゃん」
それから夜が明け、朝日が見え始めた
『母ちゃん!!』
兄貴が母ちゃんにしがみつく
俺が兄ちゃんに近づこうとした時、兄貴は俺に言った
『近づくんじゃねぇよ!!』
『よくも家族を殺しておいて兄ちゃんなんて言ったな?!あぁ?!』
そして兄貴は俺が前回言った言葉を言った
『この化け物!人殺し!!』
『テメェなんて俺の弟じゃねぇ!!』
………あぁ、兄貴はこんな気持ちだったのか、必死で守った弟に侮辱されて、辛かったな……でもよかった、今回は家族全員守れた
「………兄貴、寿美達の事、宜しくな」
俺はそう言ってから、兄貴の下をさっていった
俺は鬼喰いをしていたが、太陽を克服していたそうで、普通に歩けた
それから俺は一人で鬼狩りをしていた
その時
「あれ?君が噂の鬼狩り??」
「え?」