コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「は……………………?」
今、なんて…
「凸さん!」
べるちゃんが放心する俺の腕を引っ張ってうたちゃんから引き剥がす。
「日野さん!目覚めたんですね!」
先生や看護師さんたちが大勢来て、俺達は病室を出るように言われる。
俺、俺は…
最初から、選択を間違えていた…
また待合室でしばらく待っていると、神妙な顔をした先生が来た。
「皆さん、落ち着いて聞いてください」
「先生…うたいさんは…」
さもさんが聞くと、先生は重々しく口を開いた。
「日野さんは…記憶喪失になっています。」
あ…
そうか、だからあの時…
「いくつか質問したところ、ご自身の名前など、簡単な受け答えは出来ていましたが…」
「が?」
「…皆様のことは、少ししか…特に」
俺はこの時どんな顔をしたんだろう。
驚き?悲しみ?恐怖?
「…凸もりさんのことは、何一つ覚えていない、と…」