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あのポッキーゲームから一ヶ月が経った。
今日も今日とて潾の個室の前に来ている。 潾は昨日、りんごを食べたいと言っていたため、お望み通りりんごを四個持ってきた。
ノックをして、扉を開ける。
「おはよう、潾。今日はりんご持ってきたよ。」
あれ?反応がない。すぐに食い付いてくると思ったのに。
「潾?」
近付いてよく見てみると、潾はベッドの上で寝ていた。
りんごを机に置いて俺はベッドの横にある椅子に座る。
あのポッキーゲームから一ヶ月、潾からはアタックをされ続けた。手を握られたり、好きと沢山言われたり、愛してるゲームをやろうと言われたり、それはもう沢山。照れていたのはいつも潾ばかりだったけれど。それでも俺は、頑張って俺を落とそうとしている潾を見て、多分、恋愛として潾のことを好きになった。今まで恋愛感情を誰にも抱いたことがないから、これが恋なのかははっきりと分からないけれど。
でもまだ潾には言っていない。だから今日、言おうと思ってる。俺も好きになった。だから付き合おう、と。
思えば、庭で会った時から二ヶ月経った。庭の時に余命が半年だったから、今残ってる潾の命の灯火は四ヶ月しかもたないだろう。だから、早く言おう。潾の命が終わってしまう前に。
早く起きて欲しい。早く、好きと言いたいな。そう思いながら、寝ている潾の頬に手のひらを優しく当てた。
すると、潾が瞼をぱっちりと開けて俺の腕を掴んだ。ぐいっと引き寄せられて、唇と唇が重なった。
「っ!?」
「凌くん、引っかかったな〜!寝てたのは嘘だよ〜!」
「なんで、」
「…だって!凌くんいつまで経っても僕のこと好きになってくれないし!だったらもう強行突破するしかないと思って…!」
………。
「好きになってくれないって?」
「う、うん。え、怒ってる…?」
「うん、怒ってるよ。」
強引に潾の上に跨って、片手で潾の両手を強く抑えた。逃げられないように。
「潾、口開けて。」
「ま、待って。なにする気…っ」
潾が言い終わる前に、顎を掴んで口を開けさせた。唇を重ね合わせた後に、舌を入れる。歯をなぞって、舌を絡める。ちゅる、といやらしい音が潾の耳をくすぐった。窒息しそうな潾に配慮もせず、舌も唾液も唇も飲み込んでしまいそうなほど、激しく。両手を抑え込まれてる潾は、逃げることも出来ない。
「はっ、はあっ、はあっ…。やっと、終わっ…。凌、くん…。なんで…?」
ビクッビクッと潾の体は脈打つ。
「潾は勘違いしてるよ。この一ヶ月で俺は潾のことが好きになった。… だから俺にキスをしたのは間違いだったね。もう我慢出来ないから。」
「好き…になったの…?それは、嬉しいけど…。」
涙目の潾に興奮が抑えられない。
「ほら、潾のココも我慢出来ないって言ってるよ?」
潾のソレの先をズボンの上からツンツンと触る。ソレは膨張してズボンが我慢汁で滲んでいた。
「んっ…それは、ほんとにやだ…。やだよお…。」
「やだ?ほんとに?」
「やだあ、やだあっ…。」
「でも、ごめんね。もう無理だよ。今更やめられない。我慢できないくらい愛してるんだよ。
愛してるから、良いよね?」
潾の下着の中に手を入れた。ヌルヌルしてるソレを優しく掴んで上下に動かす。クチュクチュと音が鳴って、興奮してもっと激しく動かしてしまう。
「ああっ!待って、待って!むりだよお!やだ!待ってえ!んああっ!あああっ!」
「はあ、最高だよ、潾。もっと可愛い声を聞かせて。」
「んあああああっ!!!」
潾のソレから白い液体が溢れる。ぐったりとなる潾をよそに、まだ手を動かし続けた。
白い液体のせいで音が大きくいやらしくなる。もっと激しく、激しく。潾の可愛い声をもっと聞きたい。グチュグチュと音を立てながら、激しく手を動かす。
「ああっ!あああっ!んんんんんっ!!」
その後、潾が五回ほど絶頂して、やっと我に返った。
「はあ、俺、なにしてんの…。」
ビクつきながら気を失っている潾を見る。グチョグチョの下着とズボン。これは着替えさせないと…。
「えーっと…、着替えは…、これかな。」
クローゼットの中に入っている下着とズボンを取り出した。汚れた服を脱がして、着替えさせる。
「こんなにしてしまって、本当に申し訳ない…。」
罪悪感を感じながら、個室を出た。
早く俺もトイレに向かわないと。潾のあんな姿みたら、俺のも大きくなってしまった。痛い。
潾が起きたら、謝ろう。今日は好きって言って付き合うだけの予定だったのに。まさか、キスされたぐらいで我慢出来なくなるほど、俺が潾のことを好きだなんて知らなかった。
__________
トイレで事を済ませてから、個室に戻った。
ベッドの横に立って潾を見つめる。
「かわいい…。」
額にキスをした。潾はまだ起きない。起きないなら、もっとキスをしてもいいだろうか…。
頬にキス、鼻にキス、唇にキス、首筋にキス、鎖骨にキス、指先にキス、胸にキス、へそにキス、腿の付け根にキス、つま先にキスをした。
はあ…、もっと、もっとキスしたい。キスマ、付けたい…。
突然、潾が瞼をピクピクと動かした。あ、起きてしまう。
「あれ…、凌くん…?」
「ら、潾…!」
「…僕、凌くんに触られて、それで気絶、したの…?」
「潾、本当にごめん。俺こんなに我慢できなくなると思ってなくて…。ごめん。怖かったよね。」
潾はポカンとした後に、微笑んだ。
「…ううん、大丈夫だよ。凌くんがそんなに僕のことを好きになってくれたんだって嬉しいから。あ、でも、これからはもうちょっと、その、優しく…して欲しい、かも…。」
「それは、もちろんそうする…!ありがとう、許してくれて…。」
潾は優しいなあ…。好きだなあ。
…あ、これは必ず言っておかないと。深呼吸を一つした。
「…潾。」
真剣な表情で名前を呼ばれた潾は、ビクッと驚いてからベッドの上で座って姿勢を正した。
「は、はい…!」
「俺は、潾のことを好きになりました。だから付き合ってください。」
俺は深くお辞儀をして、返答を待つ。時間の流れが遅く感じる。心臓の音が大きい。緊張をするのは初めてだ。緊張ってこんなに苦しいんだ。
「…ふふっ、凌くん、よろしくおねがいします…!」
顔を上げると潾は俺にキスをしてきた。くしゃっと泣きながら微笑んでいる潾を見て、俺も涙が出そうになる。
「俺からも、していい?…ちゃんと優しいキスにするから。」
「いいよ。」
潾は目を閉じた。真っ赤な顔が可愛い。でも、俺も今、多分、顔が真っ赤。
頬に手を添えて、唇と唇を優しくそっと重ねた。幸せを噛み締めるように長い時間、優しいキスを潾と。