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2人が再び合間見えるのは早かった。自分が2人の休日を合うように調整したから…。

「10分なる前に再起不能にしてやる。」

「ヒーローが言うセリフかっての。」

開始のブザーが鳴ると同時に、かっちゃんは手を合わせて個性を発動する彼女に猛攻をしかける。

「宙を舞った!!」

思わず声がでた。かっちゃんもその瞬発力に驚いていることだろう。後ろを取られたのだから。

「(客観的に見ても凄いな綾野さん。さっきの動きは合気道で、今のはジークンドーだっけ??あー早すぎて追いつかない!!)」

「(こいつ、まだギアあげてくんのか!?)」

「(僕とやった時よりも更に早くなった!?)」

残り5分のブザーで、彼女の動きとパワーは格上げされた。

「綾野さん??」

終了のブザーが鳴ったのに、個性を解除せず沈黙する彼女。

「なんだ??まだやんのか??」

1歩進むかっちゃんを悪戯好きの童みたいに笑って見ている。でも反対に放たれる禍々しい殺気に気づかないわけがない。

「綾野さん!!」

「解除っ!!」

個性を解除した彼女はひどく動揺している。

「緑谷君、私…!!」

「大丈夫、落ち着いて。とりあえずここ出よう。」

シャワーや着替えを済ませ、施設の中にあるカフェで休憩しながら。

「双子の兄がいる…。私と同じ個性だけど、私より個性の調整が上手なの。それこそ私はできなかった個性の1点集中とか。」

「お兄さんは今はどうしてるの??」

「分からない。」

かっちゃんのコーヒーを飲む手が止まる。自分もカップに伸びようとした手が止まった。

「高校で別々になったの。私は県外の高校のヒーロー科、兄さんは全寮制の工業高校。卒業目前でいなくなったって連絡が…。」

かっちゃんとの訓練で焼け焦げたコスチュームの赤い紐の髪飾りを握りしめ。

「身寄りのない私達の、唯一の家族なの。乳児院の玄関に置かれた段ボールの中にこの赤い紐で結ばれた私達が入ってたって…。」

息が詰まりそうな程の、悲しい彼女の過去。

「この紐が爆風で焼け落ちた時、私の中のどす黒いものが溢れて、個性を抑えきれなくなりそうだった。」

「話してくれてありがとう。つらいこと思い出させてごめんね。」

「親は捜したんか。」

「これだけじゃ手がかりにもならない。ヒーローになって有名になれば何かしら情報を得られるんじゃないかと思って…。」

彼女は弱々しくカップを取り、ひと口つける。ヒーロー駆け出しの自分に何かできることはないか。

「兄貴の写真無いのかよ。」

「スマホに入ってる。」

渡されたスマホをしばらく見つめてかっちゃんは。

「親はともかく、兄貴ならこの街のどっかにいるかもしれねぇだろ。巡回ついでに捜してやるよ。」

「さすがかっちゃん。その手があった!!」

「さっきので消化されなかったぶんジムで追い込んでくる。」

スマホを返し、お札を1枚置いてかっちゃんは席をたった。

「この後、よかったら家まで送るよ。」

「うん。ありがとう。」

終始元気のない彼女にかけてあげる言葉も浮かばず、彼女の家の前まで来た。

「綾野さん、明日お休みだったよね。ゆっくり休んでね。」

「うん。緑谷君はお仕事がんばってね。今日は色々ありがとう、誰かに打ち明けれて良かった。心強い友達もできたし。」

「そう思ってくれて嬉しいな。何かあったら連絡してね。」

「分かった。」

「じゃあまた。」

最後に彼女はやっと笑顔をみせてくれて。手を振って僕を見送ってくれた。

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